大恩人の形見
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からからに乾ききった洞窟に水が溜まるのはしばらくかかりそうだ。
ロ「俺の能力で海とこちらの石を入れ替える」
ペ「それしかなさそうっすね」
『潜水艇を海に持っていくぐらいならわたしがやるよ
わたしがやったことだしね
穏便な方と強行突破のどっちがいい?』
「「「穏便な方で!!」」」
ハートの海賊団満場一致の意見に頷くと、全員船に乗って欲しいと伝える。
全員が船に乗ったのを確認した後、神の道化だけを発動させる。
そして道化の帯(クラウンベルト)を船にぐるぐると巻きつけ、帯の先端を恋歌が持つ。
『揺れないようにはするけど落ちないように気をつけてね』
ロ「待て!まさか…!」
ローの静止を聞くことなく帯を持ったまま飛び上がり、船の真上から帯を引っ張る。
恋歌の腕力と浮力で浮いた船はゆっくりと洞窟から出ることができた。
ベ「おおー!
すごいよ!キャプテン!!」
シ「おいおい…まじか…」
浮いた船に興奮したベポはばたばたと甲板を走り回りすごいすごいと下を覗き込んでいる。
ロ「(これのどこが穏便なやり方なんだ…)」
驚くのも疲れてきたローは意外と揺れが少ないので、手すりを背にして甲板にあぐらをかいて座った。
上陸した時よりかなり水位は下がっているが、潜水艇が座礁しない程度の水位がある場所に下ろす。
帯を回収して甲板に足をつけると、まだ興奮しているベポに抱きつかれた。
ベ「恋歌はすごいんだね!
俺空飛んだの初めてだー!」
『喜んでもらえたならよかった
たぶん海軍もすぐには追ってこないだろうし、これで依頼は完了ってことでいい?』
悪魔の実はローに渡し、海軍の追手もない。
最初に依頼されていた内容は全て終わった。
座っていたローが立ち上がり、恋歌の目の前に立つ。
ロ「ああ
ちょっとまぁ…やり過ぎなところはあったが、恋歌に頼んでよかった
助かった」
ぎゅっ、と大事そうに形見を抱くローの右肩を見て恋歌は小さくため息をついた。
ロ「そういや、さっきも見てたな」
恋歌の視線の先にはやはり何もない。
『……これ一度きりですからね』
ロ「なにがだ?」
『…ローさんに伝言があるの』
ロ「?」
『《お前が立派に成長した姿が見れて嬉しい
まだ俺を忘れないでいてくれてありがとう
仲間を大切にして長生きしろよ
俺はずっとお前を愛してるぜ》
…以上です』
ぽかん、としているハートの海賊団とは違って誰の言葉かわかったローはぽろぽろと涙が溢れている。
ベ「キャ、キャプテン!?どうしたの?
どこか痛い?」
ロ「…それ、どうやって…」
ローが泣いたところなど見たことのないクルーたちは、なにがあったのかとおろおろしているが、ローは涙を拭うことはせず、恋歌の目を真っ直ぐに見つめる。
『……本人からよ
言ってなかったけどわたし、死んだ人の魂とか、幽霊とか見えるんだよね』
ロ「じゃあ…」
『本人が伝えて欲しいと言うから伝えたの
正真正銘あなたが大切に想う人の言葉だよ』
ロ「そうか…
俺の言葉はコラさんに届くのか?」
ぐいっ、と流れていた涙を拭い恋歌に問うと、頷きが返ってきた。
ロ「…あんたは死んでもドジばっかりしてそうだから早く成仏しろよ
あんたに会えて…ほんとに……よかった…!
俺もコラさんを…愛してる…!」
『………』
ちらりとコラソンの方を見れば、どばっと溢れ出た涙を拭う事をせず立ち尽くしている。
その涙を拭うことなく優しく笑ったコラソンは、触れることはできないとわかっていたが、ローを抱きしめるように包み込んだ。
『(…ま、今回だけいいか)
ローさん、座って目を閉じて』
お互いが大事な人だったのだとわかり恋歌が少し感情移入をしてしまったため、今回に限り大サービスをすることにした。
それに…時間もなさそうというのもあった。
不思議そうな顔をしながらも、ローはあぐらをかいて座り、少し赤くなった目を閉じた。
ロ「俺の能力で海とこちらの石を入れ替える」
ペ「それしかなさそうっすね」
『潜水艇を海に持っていくぐらいならわたしがやるよ
わたしがやったことだしね
穏便な方と強行突破のどっちがいい?』
「「「穏便な方で!!」」」
ハートの海賊団満場一致の意見に頷くと、全員船に乗って欲しいと伝える。
全員が船に乗ったのを確認した後、神の道化だけを発動させる。
そして道化の帯(クラウンベルト)を船にぐるぐると巻きつけ、帯の先端を恋歌が持つ。
『揺れないようにはするけど落ちないように気をつけてね』
ロ「待て!まさか…!」
ローの静止を聞くことなく帯を持ったまま飛び上がり、船の真上から帯を引っ張る。
恋歌の腕力と浮力で浮いた船はゆっくりと洞窟から出ることができた。
ベ「おおー!
すごいよ!キャプテン!!」
シ「おいおい…まじか…」
浮いた船に興奮したベポはばたばたと甲板を走り回りすごいすごいと下を覗き込んでいる。
ロ「(これのどこが穏便なやり方なんだ…)」
驚くのも疲れてきたローは意外と揺れが少ないので、手すりを背にして甲板にあぐらをかいて座った。
上陸した時よりかなり水位は下がっているが、潜水艇が座礁しない程度の水位がある場所に下ろす。
帯を回収して甲板に足をつけると、まだ興奮しているベポに抱きつかれた。
ベ「恋歌はすごいんだね!
俺空飛んだの初めてだー!」
『喜んでもらえたならよかった
たぶん海軍もすぐには追ってこないだろうし、これで依頼は完了ってことでいい?』
悪魔の実はローに渡し、海軍の追手もない。
最初に依頼されていた内容は全て終わった。
座っていたローが立ち上がり、恋歌の目の前に立つ。
ロ「ああ
ちょっとまぁ…やり過ぎなところはあったが、恋歌に頼んでよかった
助かった」
ぎゅっ、と大事そうに形見を抱くローの右肩を見て恋歌は小さくため息をついた。
ロ「そういや、さっきも見てたな」
恋歌の視線の先にはやはり何もない。
『……これ一度きりですからね』
ロ「なにがだ?」
『…ローさんに伝言があるの』
ロ「?」
『《お前が立派に成長した姿が見れて嬉しい
まだ俺を忘れないでいてくれてありがとう
仲間を大切にして長生きしろよ
俺はずっとお前を愛してるぜ》
…以上です』
ぽかん、としているハートの海賊団とは違って誰の言葉かわかったローはぽろぽろと涙が溢れている。
ベ「キャ、キャプテン!?どうしたの?
どこか痛い?」
ロ「…それ、どうやって…」
ローが泣いたところなど見たことのないクルーたちは、なにがあったのかとおろおろしているが、ローは涙を拭うことはせず、恋歌の目を真っ直ぐに見つめる。
『……本人からよ
言ってなかったけどわたし、死んだ人の魂とか、幽霊とか見えるんだよね』
ロ「じゃあ…」
『本人が伝えて欲しいと言うから伝えたの
正真正銘あなたが大切に想う人の言葉だよ』
ロ「そうか…
俺の言葉はコラさんに届くのか?」
ぐいっ、と流れていた涙を拭い恋歌に問うと、頷きが返ってきた。
ロ「…あんたは死んでもドジばっかりしてそうだから早く成仏しろよ
あんたに会えて…ほんとに……よかった…!
俺もコラさんを…愛してる…!」
『………』
ちらりとコラソンの方を見れば、どばっと溢れ出た涙を拭う事をせず立ち尽くしている。
その涙を拭うことなく優しく笑ったコラソンは、触れることはできないとわかっていたが、ローを抱きしめるように包み込んだ。
『(…ま、今回だけいいか)
ローさん、座って目を閉じて』
お互いが大事な人だったのだとわかり恋歌が少し感情移入をしてしまったため、今回に限り大サービスをすることにした。
それに…時間もなさそうというのもあった。
不思議そうな顔をしながらも、ローはあぐらをかいて座り、少し赤くなった目を閉じた。