大恩人の形見
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?控室に戻れば最後の啖呵が効いたのか静まり返っており、ジェシカとレオも不安そうに視線を送ってくる。
『(だめだ…
ちょっと落ち着こう…)』
少し熱くなりすぎたとぺちぺちと頬を叩いて気合を入れ直す。
『(今回は悪魔の実をローさんに届けることが最優先
感情を優先しちゃいけない…)』
先ほどの国王からの挑発ももう少し冷静に対応できたのではなかったかと少し落ち込んでいると、急に目の前に人が現れたので足を止める。
「………」
『何か…ご用ですか?
センゴクさん』
恋歌の目の前に現れたセンゴクは悲しそうな顔をしてなんと声をかけていいか探っている感じがする。
セ「…ガープから聞いてはいたが…まさかこんなところで会うとはな…」
『ちょっと…色々ありまして』
セ「……トラファルガー・ローにあの悪魔の実をとってきて欲しいとでも言われたか」
『……どうしてそう思います?』
セ「あの悪魔の実の能力は、わたしのかつての部下が持っていた
ローの恩人がわたしの部下だ」
なぜ依頼主がローだと知っているのかと疑問に思ったが、センゴクの回答で納得がいった。
『センゴクさんもあの悪魔の実の行方が気になってここに?』
セ「いや…まぁ…変な輩に奪われるのは嫌でな…
あいつは…優しいやつじゃったからの」
『……わたしは譲る気はありませんよ』
セ「最終的にトラファルガーの元へいくんじゃろ
それならなんの問題もない」
そう言われてほっとした恋歌に、センゴクがしかし、と話を続ける。
セ「さっきの条件…殺さないというのは納得しておったから無いにしても、あの国王は血を見るためにどんな無茶振りをしてくるかわからんぞ」
『そうですね…
でも今の段階ではなんとも言えないので言われてから考えます』
セ「………」
また何か言いたそうにしているが、それを言わないようにぎゅっと唇を固く閉じた。
『センゴクさん
心配してくださってありがとうございます
ですが、あなたはわたしの心配をしてはいけません
退かれたとはいえ元元帥
わたしは…あなたたちの敵です』
天竜人を守る役割がある海軍にとって桜姫は最大の敵。
たとえ恋歌が海軍に対して敵意を持っていないとしても。
セ「……ああ」
センゴクも特別恋歌に敵意があるわけではない。
敵だとわかっていながら心配をして話しかけてしまったのは、ガープの孫だと聞いたからなのか、小柄な外見のせいか…。
セ「…他の命より自分の命を第一に考えることだ」
『はい』
センゴクがかけられる最大限の心配の言葉を伝え、立ち去ろうとしたがしばらく静止した後、持っていたおかきを1袋渡した。
セ「餞別だ」
『…ありがとうございます』
まさかおかきが貰えるとは思わず、笑ってしまったがセンゴクはそのまま立ち去ってしまった。
『……おかき食べる?』
センゴクの気配が完全に消えた直後、振り返るとローとベポが柱の影から出てきた。
ベ「恋歌…大丈夫?」
心配そうな顔をしているベポに大丈夫と伝えたが、ローに顎を掴まれぐいっと上をむかせられる。
ロ「…おい」
『はい』
なんだろうとじっとしていると、仮面を外された。
ロ「……俺が頼んだことだ
今更依頼を取り下げることはしねぇ」
『はい』
ロ「だけどな、恋歌に…傷ついて欲しいわけじゃねぇ
だから…俺のとっておきを貸してやる」
ベポに視線でこっちに来いと言うと、とことことベポが近寄ってきた。
ロ「こいつの腹はいい枕になる
抱きつくなり枕にして寝るなり好きに使え」
『え…?』
ベ「ええー!!
俺そのためだけに連れてこられたの!?」
ロ「…恋歌
決勝戦で無茶な条件を言われたら…棄権していい
あの人の悪魔の実は諦めたくねぇけど…恋歌を傷つけてまで欲しいとも思わねぇ
だから俺と…約束してくれ」
『……それ、ルフィから聞いた?』
辛そうな顔をするローの手を握って笑うと、バツが悪そうに視線を逸らした。
ロ「……どうしたら恋歌が傷付かないで済むかを麦わら屋に聞いた」
『だと思った
約束するよ
ただね、わたしはみんなが思ってるより強いんだよ
だからわたしがやると決めた時は応援してね
約束』
すっ、と小指を出せばローが小指を出してきたので無理やり絡めて軽く上下に振る。
ジ「恋歌?」
ロ「!!」
『わっ…』
指切りをしているところに知らない女の声が聞こえたため、ローは咄嗟に恋歌の顔を自分の胸に引き寄せて隠した。
『(だめだ…
ちょっと落ち着こう…)』
少し熱くなりすぎたとぺちぺちと頬を叩いて気合を入れ直す。
『(今回は悪魔の実をローさんに届けることが最優先
感情を優先しちゃいけない…)』
先ほどの国王からの挑発ももう少し冷静に対応できたのではなかったかと少し落ち込んでいると、急に目の前に人が現れたので足を止める。
「………」
『何か…ご用ですか?
センゴクさん』
恋歌の目の前に現れたセンゴクは悲しそうな顔をしてなんと声をかけていいか探っている感じがする。
セ「…ガープから聞いてはいたが…まさかこんなところで会うとはな…」
『ちょっと…色々ありまして』
セ「……トラファルガー・ローにあの悪魔の実をとってきて欲しいとでも言われたか」
『……どうしてそう思います?』
セ「あの悪魔の実の能力は、わたしのかつての部下が持っていた
ローの恩人がわたしの部下だ」
なぜ依頼主がローだと知っているのかと疑問に思ったが、センゴクの回答で納得がいった。
『センゴクさんもあの悪魔の実の行方が気になってここに?』
セ「いや…まぁ…変な輩に奪われるのは嫌でな…
あいつは…優しいやつじゃったからの」
『……わたしは譲る気はありませんよ』
セ「最終的にトラファルガーの元へいくんじゃろ
それならなんの問題もない」
そう言われてほっとした恋歌に、センゴクがしかし、と話を続ける。
セ「さっきの条件…殺さないというのは納得しておったから無いにしても、あの国王は血を見るためにどんな無茶振りをしてくるかわからんぞ」
『そうですね…
でも今の段階ではなんとも言えないので言われてから考えます』
セ「………」
また何か言いたそうにしているが、それを言わないようにぎゅっと唇を固く閉じた。
『センゴクさん
心配してくださってありがとうございます
ですが、あなたはわたしの心配をしてはいけません
退かれたとはいえ元元帥
わたしは…あなたたちの敵です』
天竜人を守る役割がある海軍にとって桜姫は最大の敵。
たとえ恋歌が海軍に対して敵意を持っていないとしても。
セ「……ああ」
センゴクも特別恋歌に敵意があるわけではない。
敵だとわかっていながら心配をして話しかけてしまったのは、ガープの孫だと聞いたからなのか、小柄な外見のせいか…。
セ「…他の命より自分の命を第一に考えることだ」
『はい』
センゴクがかけられる最大限の心配の言葉を伝え、立ち去ろうとしたがしばらく静止した後、持っていたおかきを1袋渡した。
セ「餞別だ」
『…ありがとうございます』
まさかおかきが貰えるとは思わず、笑ってしまったがセンゴクはそのまま立ち去ってしまった。
『……おかき食べる?』
センゴクの気配が完全に消えた直後、振り返るとローとベポが柱の影から出てきた。
ベ「恋歌…大丈夫?」
心配そうな顔をしているベポに大丈夫と伝えたが、ローに顎を掴まれぐいっと上をむかせられる。
ロ「…おい」
『はい』
なんだろうとじっとしていると、仮面を外された。
ロ「……俺が頼んだことだ
今更依頼を取り下げることはしねぇ」
『はい』
ロ「だけどな、恋歌に…傷ついて欲しいわけじゃねぇ
だから…俺のとっておきを貸してやる」
ベポに視線でこっちに来いと言うと、とことことベポが近寄ってきた。
ロ「こいつの腹はいい枕になる
抱きつくなり枕にして寝るなり好きに使え」
『え…?』
ベ「ええー!!
俺そのためだけに連れてこられたの!?」
ロ「…恋歌
決勝戦で無茶な条件を言われたら…棄権していい
あの人の悪魔の実は諦めたくねぇけど…恋歌を傷つけてまで欲しいとも思わねぇ
だから俺と…約束してくれ」
『……それ、ルフィから聞いた?』
辛そうな顔をするローの手を握って笑うと、バツが悪そうに視線を逸らした。
ロ「……どうしたら恋歌が傷付かないで済むかを麦わら屋に聞いた」
『だと思った
約束するよ
ただね、わたしはみんなが思ってるより強いんだよ
だからわたしがやると決めた時は応援してね
約束』
すっ、と小指を出せばローが小指を出してきたので無理やり絡めて軽く上下に振る。
ジ「恋歌?」
ロ「!!」
『わっ…』
指切りをしているところに知らない女の声が聞こえたため、ローは咄嗟に恋歌の顔を自分の胸に引き寄せて隠した。