そして現在サウザンドサニー号上空。

サニー号は順調に新世界を航海中のようだ。

『一人(？)骸骨の人が増えてるけどみんな元気そう

ちょっと変わっちゃったけど…

さてと…』

恋歌は刀を取り出してモビーの時のように千本桜を卍解した。









ル「あーあ

何か面白いことねぇかなぁ…」

ナ「何言ってるの

平和に進むのが一番よ」

ウ「そうだぞルフィ

ここで天変地異なんか起こってみろ

それこそだな…」

ゾ「その天変地異も起こったみたいだぞ」

「「は？」」

ゾ「上、見てみろよ」

ゾロに言われて空を見上げれば降ってくる桜。

もちろんここは海の真ん中桜の樹などあるわけもない。

ロ「あら、綺麗ね」

騒ぎだしたナミとウソップだがロビンは紅茶を飲みながら優雅に桜を眺めている。

ブ「？ルフィさんどうかしましたか？」

騒いでいた一人であるブルックがルフィの様子がおかしいことに気づいた。

その他のクルーもそれに気づいたようだ。

ナ「ルフィ？」

ル「帰ってきた…」

ゾ「あ？」

ぼそりと呟いたルフィの声が聞こえなかったため聞き返すとルフィは勢いよく空に手を伸ばした。

そしてそのまま何かを引っ張ってくる。

徐徐に近づいてくるそれの正体に気づいたクルーは目を丸くした。

ルフィの腕によって引き寄せられたそれはルフィに抱き締められた。

ル「おかえり！」

『ただいま』


「「「「恋歌!!」」」」

『みんなも久しぶり！』

ルフィに抱き締められた恋歌は前と変わらぬ笑顔だった。

ル「今までどこにいたんだ？」

ナミに無理矢理ルフィと離されたあと、ふて腐れながらも恋歌の手は離そうとしない。

『んー…

どこにいたっていうか寝てたっていうか…』

ル「二年半も!?」

『そうなるね』

ル「そりゃあゾロより寝すぎだぞ！」

ゾ「どういう意味だよ！」

二年半もの間寝ていたということに驚いていたルフィだったが、帰ってきたのだからいいと笑ってくれた。

ブ「あのぉルフィさん

その女性は一体どなたですか？」

自分以外とフレンドリーな恋歌が誰だかわからないブルックは恐る恐る手を挙げながらルフィに尋ねる。

ル「あ、そっか

ブルックは会うの始めてか！

名前は恋歌で、俺の母ちゃんなんだ！」

『初めまして』

にっ、と笑ってブルックに紹介された恋歌はブルックに頭を下げる。

ブ「ルフィさんの？

それにしては随分とお若いような…」

ル「細けぇことは気にすんな！」

ナ「こいつらはこれでいいのよ」

ブ「はぁ…

では改めまして私ブルックと申します

札付きながらこのルフィ船長の元で音楽家兼剣士をしております

以後よろしくお願いいたします」

丁寧な挨拶をされて恋歌も慌てて名を名乗る。

『えっと恋歌っていいます

一応私も札付きってやつなんですけど、現在は白ひげ海賊団にお世話になってます

こちらこそよろしくお願いします』

ナ「へぇ

今エースんとこにいるってこと？」

『うん

ちょっと前からだけど』

いつの間にかナミによりルフィとの手も離されぐいぐいとロビンの方に引っ張られていく。

女子三人で話始めてしまったため、ルフィには追いかけることができなくなってしまった。

フ「まぁそう落ち込むな

あいつらだって会えて嬉しいんだろうよ」

ずーん、と落ち込んでしまったルフィの肩を叩いてフランキーが励ます。

サ「何にしても無事でよかった」

ウ「まぁ俺はあんな記事元から信じてなかったけどな！」

ゾ「嘘つけ」

チ「にしてもこの桜綺麗だな」

フ「あいつに相応しい登場の仕方だな」

ブ「相応しいですか？

というより恋歌さんは一体どうやってここまで来たんでしょう？」

置き去りにされた男たちは生きていてくれた恋歌の姿に喜びを感じていた。

ただ一人ブルックだけは恋歌の正体を知らないため首を傾げていたが。