本日快晴の空の元、少し肌寒い気候の中を走り抜けるモビーディック号は次の島へ向けて順調に航海を続けていた。

がやがやと賑わう食堂でいつも通り朝食を摂っていた恋歌とエースは、目の前に座っているサボとニーナと次の島について話をしていた。

『温泉？』

サボ「そ

次の島は温泉が有名な島で、いろんな種類の効能の温泉があるんだ」

エ「あー、あそこな

前に行ったときは全部回ったよな」

白髭海賊団は以前にも行った事があるとのことで、他のクルーたちも楽しみにしているようだ。

ニ「へぇ、そんなにいっぱい温泉があるのね」

サボ「ああ

女受けする温泉も多いから二人も楽しめると思うよ」

『そうなんだ

楽しみだね』

エ「…あー、まぁ

いてっ！！」

サボ「あほか」

一瞬エースが何かを恋歌に言おうとしたが、エースが言う前に何かに気づいたサボに頭を殴られていた。

『「？？」』

エースが怒ることなく素直にサボに謝っている為、何か言ってはいけない事を言おうとしたようだ。

『どうしたの？』

サボ「いや、なんでもない

到着は明日だ

秋島の気候だから少し肌寒いだろうし上着用意しときなよ

ニーナ行こう」

ニ「うん」

食べ終わったサボが席を立ち、ニーナと一緒に食堂から出て行った。

『なに言おうとしたの？』

先ほどエースが言いかけた事が気になった恋歌はエースに聞いてみるが、何でもないと言われるだけ。

エ「取り敢えず明日楽しもうぜ」

『うん、そうだね』













そして次の日。

『わー、すごい…』

見渡す限り温泉があり、湯気が島を覆っている。

熱気があり秋島の気候だと言うがそこまで肌寒くはない。

レ「よーし、じゃあ私たちは私たちで行きましょうか」

ナースや女戦闘員たちはレイラに続いて船を降りていく。

エ「んじゃ俺らも行くかー」

「「「はーい」」」

2番隊もぞろぞろとエースとサボに続いて船を降りる。

白「俺たちも行くぞ」

マ「そうだない」

今回は白ひげも休養の為船から降りる。

『じゃあ私たちも行こうか』

二「はい」

白ひげの護衛の為マルコと恋歌、ニーナが白ひげと一緒に行動する事になっている。

マ「すまねぇない、２人とも」

『いえ、大丈夫ですよ』

一緒の風呂に入る事は出来ないが、何かあった時に一番安全なのが恋歌が傍にいること。

女湯と男湯は別々だが恋歌は遠距離でも攻撃も防御もできる。

能力者からすれば温泉も完全に気の休まる場ではない。

マルコは申し訳なさそうに恋歌に頼んできたが、恋歌はその申し出を快諾した。

ニーナは恋歌が一人になるため一緒に着いてきてくれると言ってくれ、マルコも温泉街で恋歌を一人にする事に罪悪感を感じていた為それを承諾した。

その結果この四人で行動する事になったのだ。

白「俺の事なんざ気にせず楽しんでくりゃいいものを」

マ「親父は俺らの船長だ

それを守るのは当然の事だよい」

白「ったく、過保護だってんだよ」

不服そうな顔をしているが愛する息子に心配されての事なので無下にすることはない。

白ひげが船から降りたため、続いて三人も船を降りた。