ニ「だ、だから…気になるのかって聞いてんのよ…」

サボ「………気になるって言ったらどうすんだ？」

頬杖をつきながらニーナをじっと見つめ、少し笑いながら質問を質問で返すと怒ったような視線を向けられた。

ニ「べ、別にどうもしないけど…

いつもと態度が違うから…どこか変なのかなって思って…」

言葉が尻すぼみになっていき、最後の方はほとんど聞き取れなかったが不安そうにしているところを見ると、最近まともに目を合わして話したり、2人きりでも距離を置いてしまっていたので不安になったのだろうと推測できた。

それはサボが変に意識をしてしまい、平静を装うので精一杯だった為少しよそよそしくなってしまっていたのは事実だった。

サボ「変じゃないよ

似合ってるし、可愛いとも思ってる」

ニ「そ、そう…///」

サボ「前と違う態度に見えたならごめん

ただそれはニーナが悪いんじゃない

俺の…なんていうか…心の問題というか…」

ははは、と?をかきながら笑うサボにニーナは首を傾げてそれはどういう意味なのかを問う。

サボ「ニーナはさ、最初会った時は背中のこともあったから自分に自信がなくて、服装も肌がほとんど見えないものばかりだったろ？」

ニ「うん」

サボ「でも…母さんに背中の烙印を消してもらって…親父の刺青も入れて…」

がたん、と椅子から立ち上がったサボはゆっくりとニーナに近づいていく。

サボ「男嫌いだった以前のニーナからは考えられないぐらいみんなと打ち解けて…

背中も…見せれるようになった

嬉しいことなんだけど、俺は…ちょっと複雑なんだ」

ニーナの正面まで来たサボはまた小さく謝りながら頭を撫でる。

ニ「どうして…サボが複雑になるの？」

サボ「あのさ…俺はこれでも結構ニーナのこと好きなんだ

正直肌を見せるのは俺の前だけでいいと思ってるし」

ニ「う…そ、それは…///」

サボの言いたいことがわかったニーナは言葉に詰まってしまう。

好きと言ってくれることも、嫉妬をしてくれることも嬉しい。

けれど、今の服装は強引だったとはいえ最後は自分の意思で着ることを選んだ。

今更変更をするつもりはない。

それをサボもわかっているから初日以外は全く口を出してこなくなった。

サボ「まぁ…なんだ

そこまでニーナが気にすることじゃねぇよ

もう少ししたら慣れるから」

頭に置いている手でぽんぽんと軽く撫でると、その手をニーナが軽く掴んだ。

サボ「ニーナ？」

ニ「……バカじゃないの」

サボ「え…」

ぎゅっと手を握られて困ったように笑うニーナにサボは心臓が一瞬にして跳ね上がった。