ビ「いいのか？勝負など受けて」

『恐らくあの人は戦闘を勝負内容にするはずです

それなら私は負けませんよ』

イ「しかしそれなら力使うんだろ？

正体がバレるかもしんねぇ」

『そのときはそのときです

エースの側にいられるための勝負ならどんなことをしても負けません』

イ「親父も面白そうだって許可するだろうしな

ま、俺らは万にひとつも姫さんが負けるとは思ってねぇけど」












その日の夜、エースが帰ってきた。

エ「なんかローラからの勝負受けたんだって？」

『うん

白ひげさんからの許可も下りたし、内容は明日上陸する無人島の海岸での戦闘

殺すことは禁止、気絶させたら勝ちぐらいだったかな言われたのは』

エ「全く…

俺がいない間になにやってんだよ」

『これはね女の勝負なの

これに決着つけないと私はここを離れない』

エ「無茶はすんなよ

怪我も許さねぇ」

『りょーかい』

女の勝負とやらに意気込んでいる恋歌をエースは止めることはできなかったし、白ひげも許可してしまったので中止もできない。

明日恋歌が怪我をしないことを祈るだけだった。











そして翌日、空は快晴。

恋歌とローラの勝負を見るために回りにはギャラリーが集まっている。

ロ「逃げるなら今のうちよ

あんたが私に勝てると思ってるの？」

『はい

むしろあなたが私に勝てませんよ』

ロ「いいわ

殺さなきゃいいんでしょ

死ぬ一歩手前まで切り刻んでやる」

どこからかナイフを取り出したローラは指の間に挟んで構える。

白「グラララララ！

始めろ」

白ひげも見ているらしく楽しそうに笑っている。

マ「しかし親父もよく許したねい」

白「恋歌が俺たちにとってどれだけ恩あるやつか教えとかねぇとな

それにあいつらエースを取り合ってるらしいじゃねぇか」

エ「え、俺？」

サボ「まぁ気づいてねぇとは思ってたよ」

白「男を取り合う女の勝負を邪魔はできねぇからな！


グラララララ！」

船の上で白ひげを囲むように下を見ている隊長たちはエースの鈍感さと、白ひげが恋歌のことわばらすつもりでいることにため息をついた。











審判役を務める船員の合図によりローラは持っていたナイフを全部恋歌に投げた。

しかしそれは鋼鉄化した手で軽く払われた。

だがその腕も一瞬で元に戻したため白ひげと隊長たち以外は何が起こったのかわかっていない。

ロ「なに？」

『こんなもので私を倒せるとでも？』

ロ「まぐれの癖に！

急所をわざと外しただけよ」

ローラはナイフを構えて恋歌に向かってくる。

接近戦に持ち込もうと恋歌に襲いかかる。

恋歌はそれを軽く避けていく。

「なぁ…恋歌さんってあんな強かったのか？」

「俺に聞くなよ…

ローラのやつも強いはずなのに…」


『まだ体力は完全に戻ってないんで…』

ある程度避けた恋歌はローラのナイフを持っている手を蹴りあげてナイフを空高く飛ばす。

そして落ちてきたそれを恋歌がキャッチした。

『あなたが戦闘で私に勝つことはできないんですよ』

ロ「うるさい！

ナイフがだめなら…」

ローラは足のホルスターに入っていた銃を抜いた。

『飾りじゃなかったんですね』

ロ「私はナイフしか使わないなんて言ってないわ」