カミラの修行
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エースに相談した次の日の夕方。
いつも通り1日の仕事を終えたカミラは恋歌に力の使い方を教わる為に甲板に来ていた。
『カミラさん
実は昨日してもらった実戦訓練でわかったことがあるんです』
カ「わかったこと、ですか?」
『はい
正直…今カミラさんは力をうまく使いこなせていません』
カ「……はい」
『それは…実は原因があったんです』
カ「え?原因…?」
まさか自分には才能がないのかと、最悪の言葉を想像したカミラは顔色が悪くなっていく。
『その原因はカミラさんの丈夫さにあります』
カ「……えっと、それは…どういうことでしょう」
想像した最悪の言葉ではなかったが、恋歌の言っている意味がいまいち理解できず首を傾げる。
『カミラさんには普通の人よりはるかに霊力が高いです
けど、その大半はカミラさんを守る為に絶えず全身を巡っています
それがカミラさんが丈夫な理由であり、うまく力を使いこなせない原因です』
つまり通常であれば全身に平等に纏っているはずの霊力を、拳のみに集中しようとすれば身体が異常だと感じ、すぐにいつも通り全身に力を巡らせてしまう。
『それでも力を使いこなすことは時間をかければできます
ですがそれはカミラさん自身の防御力を下げるということです
身に纏っていた鎧を壊してそれを拳のみに集中させれば、攻撃に当たってしまった時カミラさんは通常よりも強いダメージを受けることになります』
恋歌がカミラが力を使えるようにできるが、したくないと言った理由はこのことだった。
力が使えるようになるということはすなわち防御力が下がるということ。
防御力が下がれば怪我も増える。
恋歌はそれが嫌で他に方法はないかと悩んでいたのだ。
『力が使えるようになれば怪我が増えます
それでも…カミラさんは力を使えるようになりたいですか?』
カ「……俺は…」
恋歌の問いになんと答えるべきかを考えているカミラは口を開けたり閉じたりしている。
『………諦めきれないでしょう?』
カ「え?」
悔しそうな顔をしているカミラに恋歌は優しく笑いかける。
『わかりますよ、その気持ち
私だって守る為に力が欲しい
その為ならなんだって対価に差し出す覚悟です』
カ「はい
俺もその覚悟はあります」
いつもよりはっきりと恋歌に告げた言葉は今までの訓練より気迫が感じられた。
『じゃあ方針を変えましょう
これからは防御の方を鍛える為に霊力を上げる訓練をしてもらいます
攻撃方法は私に考えがあるので今は霊力を上げることだけに集中してください』
カ「わかりました
お願いします」
カミラは恋歌を信じ改めて頭を下げる。
同じ守りたいものを守る為に力を求める者同士。
恋歌なら誰よりもその気持ちをわかってくれているとわかるから。
『昨日エースとも話してたんですけど、カミラさんにはみんなの盾になってもらいます』
カ「盾…ですか?」
『はい
戦いに勝つのは最後に立っている人です
全員が倒れたとしてもカミラさんただ1人でも立っていれば私たちの勝ちです
もちろん身体が丈夫だからみんなの代わりに攻撃を受けろってわけじゃないですよ?
霊力が上がったらちゃんと防御の力を覚えましょう』
カ「はい」
恋歌の言葉に真剣に耳を傾けて頷きを返す。
全ては守りたいものを守る為に。
いつも通り1日の仕事を終えたカミラは恋歌に力の使い方を教わる為に甲板に来ていた。
『カミラさん
実は昨日してもらった実戦訓練でわかったことがあるんです』
カ「わかったこと、ですか?」
『はい
正直…今カミラさんは力をうまく使いこなせていません』
カ「……はい」
『それは…実は原因があったんです』
カ「え?原因…?」
まさか自分には才能がないのかと、最悪の言葉を想像したカミラは顔色が悪くなっていく。
『その原因はカミラさんの丈夫さにあります』
カ「……えっと、それは…どういうことでしょう」
想像した最悪の言葉ではなかったが、恋歌の言っている意味がいまいち理解できず首を傾げる。
『カミラさんには普通の人よりはるかに霊力が高いです
けど、その大半はカミラさんを守る為に絶えず全身を巡っています
それがカミラさんが丈夫な理由であり、うまく力を使いこなせない原因です』
つまり通常であれば全身に平等に纏っているはずの霊力を、拳のみに集中しようとすれば身体が異常だと感じ、すぐにいつも通り全身に力を巡らせてしまう。
『それでも力を使いこなすことは時間をかければできます
ですがそれはカミラさん自身の防御力を下げるということです
身に纏っていた鎧を壊してそれを拳のみに集中させれば、攻撃に当たってしまった時カミラさんは通常よりも強いダメージを受けることになります』
恋歌がカミラが力を使えるようにできるが、したくないと言った理由はこのことだった。
力が使えるようになるということはすなわち防御力が下がるということ。
防御力が下がれば怪我も増える。
恋歌はそれが嫌で他に方法はないかと悩んでいたのだ。
『力が使えるようになれば怪我が増えます
それでも…カミラさんは力を使えるようになりたいですか?』
カ「……俺は…」
恋歌の問いになんと答えるべきかを考えているカミラは口を開けたり閉じたりしている。
『………諦めきれないでしょう?』
カ「え?」
悔しそうな顔をしているカミラに恋歌は優しく笑いかける。
『わかりますよ、その気持ち
私だって守る為に力が欲しい
その為ならなんだって対価に差し出す覚悟です』
カ「はい
俺もその覚悟はあります」
いつもよりはっきりと恋歌に告げた言葉は今までの訓練より気迫が感じられた。
『じゃあ方針を変えましょう
これからは防御の方を鍛える為に霊力を上げる訓練をしてもらいます
攻撃方法は私に考えがあるので今は霊力を上げることだけに集中してください』
カ「わかりました
お願いします」
カミラは恋歌を信じ改めて頭を下げる。
同じ守りたいものを守る為に力を求める者同士。
恋歌なら誰よりもその気持ちをわかってくれているとわかるから。
『昨日エースとも話してたんですけど、カミラさんにはみんなの盾になってもらいます』
カ「盾…ですか?」
『はい
戦いに勝つのは最後に立っている人です
全員が倒れたとしてもカミラさんただ1人でも立っていれば私たちの勝ちです
もちろん身体が丈夫だからみんなの代わりに攻撃を受けろってわけじゃないですよ?
霊力が上がったらちゃんと防御の力を覚えましょう』
カ「はい」
恋歌の言葉に真剣に耳を傾けて頷きを返す。
全ては守りたいものを守る為に。