家族の恋
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エ「あれは…」
辺り一面の銀世界の中に見慣れた小さな金。
見つけた、とエースは座り込んだ状態の恋歌に駆け寄ろうとする。
カ「エースさん!危ない!」
エ「え?」
2、3歩進んだところでカミラの焦ったような声が聞こえ反射的に立ち止まり振り返る。
しゅっ、と風をきるような音が耳元で聞こえたかと思うと目と鼻の先でぱきぱきと何かが凍っていく音がする。
エ「え?え?」
カ「これは…」
それは人1人分程度の大きさまでの塊になると自動的に割れて散っていく。
エ「どういうことだ?」
カ「今凍らされて割れたのは霊です
あなたに取り憑こうとして寄ってきたんですが…」
エ「なんともねぇな…」
カ「エースさんに取り憑く前に凍らされましたからね
おそらく…」
エースが見つけて駆け寄ろうとした先にいる恋歌の背中を見つめる。
エ「恋歌のおかげってわけか」
カ「彼女は何者なんですか?
こんなこと…普通の人間にできるわけが…」
エ「知りたきゃ本人に聞きな
ほら、行くぞ」
カミラの疑問はわかる。
だが、恋歌は自分のことは自分が話していいと思った人に自分から話すだろう。
だから勝手に教えるわけにはいかない。
気になるという顔をしているカミラを無視してエースはもう一度恋歌に近づく。
エ「恋歌?」
珍しくエースが近寄ってもこちらに顔も向けない恋歌の肩を後ろから軽くぽん、と叩く。
『!?』
びくっ、と体を震わせて勢いよく振り返った恋歌。
エ「え、」
『エース?
エース!!』
エ「っと…
どうした?」
勢いよく振り返った恋歌は肩を叩いたのがエースだとわかると立ち上がって正面から抱きついた。
それを受け止めたエースは様子のおかしい恋歌の頭を優しく撫でてやる。
エースの首に腕を回して肩口に顔を埋める恋歌は何度か深呼吸を繰り返す。
落ち着けるように背中をぽんぽんとリズムよく何度か叩いてやるとほっ、としたように顔を上げる。
エ「大丈夫か?」
『うん、急にごめん…』
エ「いや、いいんだけどさ
時間がきても帰ってこないから迎えに来たんだけど…」
いつもなら恋歌が人前でエースに抱きつくなど余程の理由がない限りはあり得ない。
だから今も余程の理由があるとエースは考えた。
『ほんとはね…
10分で戻れると思ってたの…』
エ「ローラとの約束は10分だったしな」
『でも…どれだけ倒しても倒してもキリがなくて…
今も周りにたくさんいるし…』
エ「俺には見えないからわからねぇけど…
けどそれなら一回帰って来ればよかったんじゃね?
10分経っても恋歌が来ないからローラが心配してたぞ?」
決して表には出さないだろうがあれでローラも恋歌が約束を守ることは知っている。
だから10分経っても戻って来ない恋歌のことを心のどこかでは心配しているはずなのだ。
しかし、恋歌はエースの言葉に首を横に振る。
辺り一面の銀世界の中に見慣れた小さな金。
見つけた、とエースは座り込んだ状態の恋歌に駆け寄ろうとする。
カ「エースさん!危ない!」
エ「え?」
2、3歩進んだところでカミラの焦ったような声が聞こえ反射的に立ち止まり振り返る。
しゅっ、と風をきるような音が耳元で聞こえたかと思うと目と鼻の先でぱきぱきと何かが凍っていく音がする。
エ「え?え?」
カ「これは…」
それは人1人分程度の大きさまでの塊になると自動的に割れて散っていく。
エ「どういうことだ?」
カ「今凍らされて割れたのは霊です
あなたに取り憑こうとして寄ってきたんですが…」
エ「なんともねぇな…」
カ「エースさんに取り憑く前に凍らされましたからね
おそらく…」
エースが見つけて駆け寄ろうとした先にいる恋歌の背中を見つめる。
エ「恋歌のおかげってわけか」
カ「彼女は何者なんですか?
こんなこと…普通の人間にできるわけが…」
エ「知りたきゃ本人に聞きな
ほら、行くぞ」
カミラの疑問はわかる。
だが、恋歌は自分のことは自分が話していいと思った人に自分から話すだろう。
だから勝手に教えるわけにはいかない。
気になるという顔をしているカミラを無視してエースはもう一度恋歌に近づく。
エ「恋歌?」
珍しくエースが近寄ってもこちらに顔も向けない恋歌の肩を後ろから軽くぽん、と叩く。
『!?』
びくっ、と体を震わせて勢いよく振り返った恋歌。
エ「え、」
『エース?
エース!!』
エ「っと…
どうした?」
勢いよく振り返った恋歌は肩を叩いたのがエースだとわかると立ち上がって正面から抱きついた。
それを受け止めたエースは様子のおかしい恋歌の頭を優しく撫でてやる。
エースの首に腕を回して肩口に顔を埋める恋歌は何度か深呼吸を繰り返す。
落ち着けるように背中をぽんぽんとリズムよく何度か叩いてやるとほっ、としたように顔を上げる。
エ「大丈夫か?」
『うん、急にごめん…』
エ「いや、いいんだけどさ
時間がきても帰ってこないから迎えに来たんだけど…」
いつもなら恋歌が人前でエースに抱きつくなど余程の理由がない限りはあり得ない。
だから今も余程の理由があるとエースは考えた。
『ほんとはね…
10分で戻れると思ってたの…』
エ「ローラとの約束は10分だったしな」
『でも…どれだけ倒しても倒してもキリがなくて…
今も周りにたくさんいるし…』
エ「俺には見えないからわからねぇけど…
けどそれなら一回帰って来ればよかったんじゃね?
10分経っても恋歌が来ないからローラが心配してたぞ?」
決して表には出さないだろうがあれでローラも恋歌が約束を守ることは知っている。
だから10分経っても戻って来ない恋歌のことを心のどこかでは心配しているはずなのだ。
しかし、恋歌はエースの言葉に首を横に振る。