ロ「はぁ！？

あんたそんなこと一言も言わなかったじゃない！！」

カ「いえ、正確には現在の領主はこのカミラってなだけですよ

俺は初代の領主です」

ロ「？？

もう全然意味がわからないんだけど…」

このオカルト地味た話にいい加減うんざりした顔をする。

カ「【ヨミヨミの実】ってご存知ですか？」

ロ「…なんか聞いたことあるような…」

カ「悪魔の実の一種で死んでも1度だけ蘇ることができるという代物です

数百年前俺はそれをたまたま口にしてカナヅチと引き換えに1度だけ蘇る力を手に入れました

……だから俺はみんなと一緒に死ねなかった」

ロ「……悪魔の実の力で生き返ったから？」

カ「そうです

1度目はみんなと一緒に…

生き返ってみれば周りには誰もいなかったんです

当然ですよね

みんなで島と共に運命を受け入れようと決めたのですから

だから…俺はひとりこの島で…生きていました」

カミラ…いや、乗り憑っているのだろう初代とやらは淡々と言葉をつむぐ。

聞いているうちに攻撃が止んでいることに気づいた。

ロ「（初代の話を聞けってことかしら…）」

男たちは様子を伺っているようだが、攻撃して来る様子はない。

カ「もう一度死ぬという手段もありましたがここで生き返ったのも何か意味があると思ったのです

なんせ俺は自分が食べた実が【ヨミヨミの実】だと知らなかったんですから」

ロ「知らないで生き返ったの？」

カ「はい

だからなぜ俺だけが生きているのか不思議でなりませんでした

生き返ってから調べたら【ヨミヨミの実】という悪魔の実を食べたんだということがわかったんです」

ロ「随分のんびりした性格みたいね

普通食べた時に気になって調べない？」

カ「俺は特別な力が欲しかったわけではないし、特別な力を持ったとしても戦ったりとかはしたくなかったんで調べようとは思いませんでした

ただ、悪魔の実はとてもまずいということだけ聞いていたので食べたのだろうという認識だけはありました」

ロ「ふーん

で？なんでこんなことしてるの？

あんたが乗り憑ってるそいつ

さっきこの島の領主だって言ってたけどほんと？」

カ「本当ですよ

生き返ってからしばらくしてこの島はまた生き返る前のように土地は潤い、樹々は成長しました

足りないのは…人だけ

また昔のような島にしたいと思った俺はこの島に人を呼び寄せました」

ロ「呼び寄せた？」