幸せな朝
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エ「貰った力はそれだけなのか?」
『ううん
もうひとつだけ…』
エ「また武器か?」
ひとつ首を横に振った恋歌は弓を出したり仕舞ったりするのを止める。
『全部の薬を効かないようにしてくれたみたい』
エ「全部の薬?」
『前みたいに変な薬で記憶をなくしたくないから
それを神様は知ってくれててそうしてくれた』
すごいことのはずなのにどこか悲しそうに笑う恋歌に三人は違和感を覚えた。
そこで何かに気付いたようにサボがはっ、と息を飲んだ。
サボ「……風邪引いたらどうするんだ?
全部の薬が効かないなら治療用の薬だって例外じゃないはずだ
痛み止めとかも…」
『……やっぱりサボはすごいね』
エ「じゃあ!」
サボの言うことを認めるように笑う恋歌にエースは焦ったように恋歌の肩を掴んだ。
『うん…サボの言う通り薬なら治療用だろうと何だろうと私には効かない
風邪を引いたとしても自然に治るのを待つしかないの
どんなに痛いことがあって、痛み止めを飲んでも痛みが引くことはない
それが欠点』
エ「なんで…なんで…!!
そんなことしたら病気したときに治りが遅くなる!
もしまだ治療薬のない病気ならどんな薬も試せない!
痛み止めが効かなかったら…!もし前みたいな大怪我負ったら!!」
エースの頭には頂上戦争で自分の傷を受けた恋歌の血だらけの姿が蘇ってきた。
『怪我が痛くても、風邪が治らなくて辛い時間が延びても、それ以上に私は二度とみんなのことを忘れたくなかった
ほんとは神様だって考える時間をくれた
さっきの矢を一番始めに水平線に射てばそれが薬が効かない体になることを了承した合図
そうやって書いてあったからね』
一瞬泣きそうな顔をしたエースは恋歌を力強く抱き締めた。
エ「バカだな恋歌は…
もっと甘えていいんだ
俺たちは恋歌が二度と全てを思い出せないと言われたとしても見捨てない、嫌だって言っても船から絶対に下ろさない
だからさ、今度からはそういうことは相談してからな?」
エースの少し震えた声に恋歌も泣きそうな顔をしてエースの背中に手を回した。
『じゃあさ、ひとつだけ甘えてもいいかな?』
エ「なんだ?」
『これからずっと私が大怪我しないように守ってくれる?
痛み止めなんかいらないようにこれから先ずっと…』
エ「何言ってんだ…
そんなの言われなくてもやる
あんな大怪我二度と負わせねぇ
だから…」
『うん…私はエースの側を離れないよ』
エ「ああ…」
サボ「大きな力には代償が付き物ってことか…」
ニ「そうね…
桜姫の力の時は前の世界を、エースの怪我の時は二年半の時間を、そして今回は…」
サボ「痛みや苦しみから逃れる方法を失った」
ニ「恋歌が大怪我することなんて滅多にないけど、」
サボ「何、俺たちが守ればいいだけの話だろ?
俺たちは母さんに貰ったものの分も、失わせたものの分も、それに対する代償になるぐらいの幸せを返さないといけねぇ」
ニ「わかってるわ
恋歌がいなければ今の私はいない
地獄から解放してくれたのは他でもない恋歌」
サボ「ああ…
母さんがいなかったら俺もここにいるかどうかもわからない
今の幸せをくれた母さんに返せるだけの幸せを返したいからな」
ニ「そうね」
『ううん
もうひとつだけ…』
エ「また武器か?」
ひとつ首を横に振った恋歌は弓を出したり仕舞ったりするのを止める。
『全部の薬を効かないようにしてくれたみたい』
エ「全部の薬?」
『前みたいに変な薬で記憶をなくしたくないから
それを神様は知ってくれててそうしてくれた』
すごいことのはずなのにどこか悲しそうに笑う恋歌に三人は違和感を覚えた。
そこで何かに気付いたようにサボがはっ、と息を飲んだ。
サボ「……風邪引いたらどうするんだ?
全部の薬が効かないなら治療用の薬だって例外じゃないはずだ
痛み止めとかも…」
『……やっぱりサボはすごいね』
エ「じゃあ!」
サボの言うことを認めるように笑う恋歌にエースは焦ったように恋歌の肩を掴んだ。
『うん…サボの言う通り薬なら治療用だろうと何だろうと私には効かない
風邪を引いたとしても自然に治るのを待つしかないの
どんなに痛いことがあって、痛み止めを飲んでも痛みが引くことはない
それが欠点』
エ「なんで…なんで…!!
そんなことしたら病気したときに治りが遅くなる!
もしまだ治療薬のない病気ならどんな薬も試せない!
痛み止めが効かなかったら…!もし前みたいな大怪我負ったら!!」
エースの頭には頂上戦争で自分の傷を受けた恋歌の血だらけの姿が蘇ってきた。
『怪我が痛くても、風邪が治らなくて辛い時間が延びても、それ以上に私は二度とみんなのことを忘れたくなかった
ほんとは神様だって考える時間をくれた
さっきの矢を一番始めに水平線に射てばそれが薬が効かない体になることを了承した合図
そうやって書いてあったからね』
一瞬泣きそうな顔をしたエースは恋歌を力強く抱き締めた。
エ「バカだな恋歌は…
もっと甘えていいんだ
俺たちは恋歌が二度と全てを思い出せないと言われたとしても見捨てない、嫌だって言っても船から絶対に下ろさない
だからさ、今度からはそういうことは相談してからな?」
エースの少し震えた声に恋歌も泣きそうな顔をしてエースの背中に手を回した。
『じゃあさ、ひとつだけ甘えてもいいかな?』
エ「なんだ?」
『これからずっと私が大怪我しないように守ってくれる?
痛み止めなんかいらないようにこれから先ずっと…』
エ「何言ってんだ…
そんなの言われなくてもやる
あんな大怪我二度と負わせねぇ
だから…」
『うん…私はエースの側を離れないよ』
エ「ああ…」
サボ「大きな力には代償が付き物ってことか…」
ニ「そうね…
桜姫の力の時は前の世界を、エースの怪我の時は二年半の時間を、そして今回は…」
サボ「痛みや苦しみから逃れる方法を失った」
ニ「恋歌が大怪我することなんて滅多にないけど、」
サボ「何、俺たちが守ればいいだけの話だろ?
俺たちは母さんに貰ったものの分も、失わせたものの分も、それに対する代償になるぐらいの幸せを返さないといけねぇ」
ニ「わかってるわ
恋歌がいなければ今の私はいない
地獄から解放してくれたのは他でもない恋歌」
サボ「ああ…
母さんがいなかったら俺もここにいるかどうかもわからない
今の幸せをくれた母さんに返せるだけの幸せを返したいからな」
ニ「そうね」