『びっくりした…』

エ「うるせぇな

もうちょっと静かに食えよ」

マ「あ、すまねぇよい…

じゃなくて!!」

急に叫んだマルコに恋歌は目をぱちくりさせて驚き、エースは普通に食事を続けている。

なぜかエースに注意されたマルコは謝って席につこうとするが、強く机を叩いて二人の視線を自分に向けさせる。

もっとも、いつも冷静なマルコが取り乱しているため他のクルーたちも食事の手を止めて何事かと見ているが。

マ「それじゃあ恋歌が狙われちまうよい！

お前らはそれでもいいのか!?」

エ「恋歌がそう決めた

だから俺はそれでいいと思う

気持ちはわかるからな」

マ「気持ち？」

『私が狙われることで関係のない人が傷付かないならそれでいいんです

顔がわからないから似た人が狙われる

だったら正体なんて明かしてしまえばいい

そう思っただけです』

ティーチの一件で恋歌が責任を感じていることは知っていた。

だからこそ何も言えない。

エースと同じで恋歌の気持ちがわかってしまったから。

『顔がわかったところで私は捕まりませんし、誰にも負けません

この船が狙われるのなら全力で守って見せます

勝手なことをしたのはわかっています

でも、これから先黒ひげのような人が二度と現れないとは言い切れません

このことでみんなを危険にさらしてしまうこともあるかもしれない

だから、私はもっともっと強くなって誰にも白ひげ海賊団には手出しさせません 』

マルコの目を真っ直ぐ見つめて意志の強い瞳で言われ、マルコは観念したように椅子に座った。

マ「ったく…

昔からやることむちゃくちゃだよい…お前は」

『すいません』

ため息をつかれたが、恋歌は笑って謝った。

回りのクルーたちも事情は呑み込めたらしく、恋歌らしいと大声で笑っている。

マ「というか恋歌お前

お前の顔写真一枚いくらか知ってるかよい？」

『いいえ？』

マ「ま、その宝石元値で３つは買えるぐらいの金額だとは言っておいてやるよい」

『ならちゃんとお金払えてますね

よかった』

もっと驚くかと思ったマルコだったが、笑ってそう言った恋歌に唖然とした。

だが、すぐにマルコまで大声で笑いだした。

『？どうしたの？』

エ「さぁ？」

笑われた理由がわからない二人は顔を見合わせて首を傾げている。

マ「さすが恋歌だよい

いろんな意味で世界一だな！」

『「？」』