そのジンベエの雰囲気に賑やかだった食事が静かになる。

ゾ「そういやここしばらく船にいなかったな

それと関係あるのか？」

ジ「ああ、わしはある男の情報が入ったと聞いて知人に会いにいっとった」

サ「そのある男ってのは？」

ジ「…黒ひげティーチのことじゃ」

その男の名前に反応したのはルフィと恋歌だった。

ル「あいつ…」

ジ「ルフィくんは直接あの戦争ではやつの顔を見ておらんじゃろうが、」

ジンベエはちらっと横目で恋歌を見る。

ジ「あの戦争の引き金ともなった人物であり…エースさんとサボさんを政府に渡したやつじゃ」

「「「「!!」」」」

そのことを知らなかった者たちは驚きで目を見開く。

ジ「そしてお主を二年半もの間動けんようにしたきっかけを作ったのもあやつ

しかし最近桜姫が復活したと全世界に知れわたってから黒髭海賊団の動きが変わったんじゃ」

ル「母ちゃんが帰ってきたこととそいつらのことが何か関係あんのか？」

ジ「どうやら黒髭たちは桜姫を探しとるようなのじゃ」

『私を？』

直接会ったことがあるのはあの戦争のときだけ。

それ以外は恋歌としても会ったことはないはずだ。

昔白髭海賊団にお世話になっていた頃の記憶は白髭や隊長たちを除いて全て消した。

だからティーチがその頃の白髭の船に乗っていて、尚且恋歌の正体に気づいたとしても覚えているはずはないのだ。

ジ「お主と同じ特徴を持つ女を探して色んな島を荒らし回っとるそうじゃ」

ウ「え？でもよ俺たちみたいに恋歌と関わりあんなら特徴とかわかってるけどそいつは恋歌と関わりねぇんだろ？」

ジ「うむ、だが桜姫の姿をよく思い出してみぃ

探せばいくつか特徴は出てくる」

そう言われて全員が恋歌を見る。

ロ「もしかして…

恋歌のこの髪、とかかしら？」

ロビンが食後の珈琲を飲みながら恋歌の腰まである金髪に目をつけた。

ジ「それもある

女であること、長い金髪であるということ、身長もある程度は予測できる」

ナ「で、でもそんな女なんかたくさん…」

たしかにこの世界には恋歌と同じような髪色の女などたくさんいるだろう。

髪の長さも切ってしまえばわからない。

ジ「そうじゃ

そんな女などひとつの島に一人ぐらいはいるもんじゃ

だが黒髭は少しでも疑いのある女には接触し、違った場合には…




















殺しとるんじゃ」