事務の仕事の段
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自分より確実に年下である忍たまの威圧感に一瞬怯んだが、立ち上がって苦無を構える。
「お、やはりそうこないとな」
かかってこい、と笑っている小平太に長次は呆れたようなため息をついて恋歌を廊下に座るように促した。
『七松くんは大丈夫?』
「もそ、問題ありません」
並んで座りながら小平太と侵入者が戦っている姿から視線を逸らさずに見ている恋歌の格好に気づいた長次が眉間に皺を寄せた。
「恋歌さん、侵入者の前にその様な格好で出るのは控えてもらいたいです」
『?
目は見られない様にサングラスをしたんだけど…』
「そちらではなく…」
話しかけたことで向けられた視線は陽も落ちて暗いためあまりくっきりとは見えないが、声音と傾げられた首で不思議そうな表情をしているのだと予想できた。
寝巻きの上に羽織っているだけの襟を掴み、ぐっと軽く引いて前できっちりと袂を閉めてやる。
「こちらです
あまり薄着でうろうろしてはいけません」
『…うん、わかった』
「特に侵入者に会う時は気をつけてください
侵入者に気づいたならまず我々に伝えてから対応を
我々がいなければ他の6年、それもいなければ先生方や5年生に侵入者の場所を伝えてください」
『うん
今度からそうするよ』
心配してくれているとわかる言葉に素直に頷けば、長次は満足したのかもそ、と言いながら大きく頷いた。
「なんだ?何の話だ?」
ひょこ、と恋歌と長次の間に顔を出した小平太は侵入者を縄でぐるぐる巻きにして、その縄の端を掴んでいる。
「今度から侵入者の元へ行く前にわたしたちに声をかけてほしいとお願いしたところだ」
「それはそうだな!
お一人では危ないからな」
『うん、今度から呼びに行くよ
ところで小松田さんが来なかったんだけど…どうしたんだろ…』
「最初に飛んできた事務員ならもう1人侵入者を見つけて走っていったぞ」
『え?もう1人…?』
どこかで落とし穴にでもはまっているのでは、と思っていたが、侵入者からの言葉に驚いた表情をした恋歌を見て、小平太と長次が目線を合わせた後長次がどこかへ向かって廊下をかけて行った。
恋歌は小松田の能力を模倣しており、同じ能力を持った恋歌が感じ取れていないということは目視で確認した侵入者であり、通常であれば小松田のセンサーに引っかからない手練れということになる。
「長次が向かったから大丈夫ですよ!
わたしはこいつを先生方へ引き渡してくるので、恋歌さんはしばらく文次郎と仙蔵の部屋にいてください」
『うん、ありがとう』
心配させない様にいつも通りの笑顔を浮かべながら差し出してくれた手を握り、6年い組の部屋の前に着いて小平太がすぱーんと勢いよく襖を開けた。
「うぉっ!なんだ小平太か…」
「それに恋歌さんと…後ろのは侵入者か?」
「ああ、わたしはこいつを先生方に引き渡してくる
2人はここで恋歌さんと一緒にいてくれ」
「それは構わんが…」
部屋の中にいた文次郎と仙蔵はまだ話が見えないが、侵入者がいるところで話すことでもないのだろうとひとまず小平太の言葉に頷いた。
「では恋歌さんはここで待っていてください」
『うん』
どんどーん、と言いながら侵入者を引きずって走っていく小平太の背中を見送り、文次郎と仙蔵が部屋の外に誰もいないことを確認してから襖を閉めた。
「大体の予想はついてますが…詳しく話を聞いても?」
『もちろん』
仙蔵の問いかけに小松田の能力を模倣していること。
いつもなら小松田が恋歌より早く反応して侵入者に入門票へのサインを求めにいくはずが、その気配がなかったため部屋から出てきたこと。
落とし穴にでも落ちているのかと考えていたが先ほどの侵入者が小松田は別の侵入者を追って行ったこと。
小松田と同じ能力である恋歌が感じ取れない侵入者の気配を追って行ったとなれば、手練れである可能性があるため長次が向かったこと。
これらを話し終えると文次郎と仙蔵はなるほど、と頷いた。
「たしかに恋歌さんの能力なら小松田さんが追っている侵入者の気配も恋歌さんが感じ取れていなければおかしい」
「小平太が先生方に伝えに行っているから大丈夫だろう
我々は指示を待とう」
何かあれば指示があるだろうし、この部屋に1人恋歌を残していくことはできない。
それに新しい侵入者があれば恋歌のそばにいることで一番に反応できる。
「そうだ
恋歌さんに試していただきたいものがありまして…」
『試す?』
にこ、っと笑った仙蔵が思い出した様に手を叩いて、どこから取り出したのかわからないが小さな壺を恋歌の目の前に置いた。
「お、やはりそうこないとな」
かかってこい、と笑っている小平太に長次は呆れたようなため息をついて恋歌を廊下に座るように促した。
『七松くんは大丈夫?』
「もそ、問題ありません」
並んで座りながら小平太と侵入者が戦っている姿から視線を逸らさずに見ている恋歌の格好に気づいた長次が眉間に皺を寄せた。
「恋歌さん、侵入者の前にその様な格好で出るのは控えてもらいたいです」
『?
目は見られない様にサングラスをしたんだけど…』
「そちらではなく…」
話しかけたことで向けられた視線は陽も落ちて暗いためあまりくっきりとは見えないが、声音と傾げられた首で不思議そうな表情をしているのだと予想できた。
寝巻きの上に羽織っているだけの襟を掴み、ぐっと軽く引いて前できっちりと袂を閉めてやる。
「こちらです
あまり薄着でうろうろしてはいけません」
『…うん、わかった』
「特に侵入者に会う時は気をつけてください
侵入者に気づいたならまず我々に伝えてから対応を
我々がいなければ他の6年、それもいなければ先生方や5年生に侵入者の場所を伝えてください」
『うん
今度からそうするよ』
心配してくれているとわかる言葉に素直に頷けば、長次は満足したのかもそ、と言いながら大きく頷いた。
「なんだ?何の話だ?」
ひょこ、と恋歌と長次の間に顔を出した小平太は侵入者を縄でぐるぐる巻きにして、その縄の端を掴んでいる。
「今度から侵入者の元へ行く前にわたしたちに声をかけてほしいとお願いしたところだ」
「それはそうだな!
お一人では危ないからな」
『うん、今度から呼びに行くよ
ところで小松田さんが来なかったんだけど…どうしたんだろ…』
「最初に飛んできた事務員ならもう1人侵入者を見つけて走っていったぞ」
『え?もう1人…?』
どこかで落とし穴にでもはまっているのでは、と思っていたが、侵入者からの言葉に驚いた表情をした恋歌を見て、小平太と長次が目線を合わせた後長次がどこかへ向かって廊下をかけて行った。
恋歌は小松田の能力を模倣しており、同じ能力を持った恋歌が感じ取れていないということは目視で確認した侵入者であり、通常であれば小松田のセンサーに引っかからない手練れということになる。
「長次が向かったから大丈夫ですよ!
わたしはこいつを先生方へ引き渡してくるので、恋歌さんはしばらく文次郎と仙蔵の部屋にいてください」
『うん、ありがとう』
心配させない様にいつも通りの笑顔を浮かべながら差し出してくれた手を握り、6年い組の部屋の前に着いて小平太がすぱーんと勢いよく襖を開けた。
「うぉっ!なんだ小平太か…」
「それに恋歌さんと…後ろのは侵入者か?」
「ああ、わたしはこいつを先生方に引き渡してくる
2人はここで恋歌さんと一緒にいてくれ」
「それは構わんが…」
部屋の中にいた文次郎と仙蔵はまだ話が見えないが、侵入者がいるところで話すことでもないのだろうとひとまず小平太の言葉に頷いた。
「では恋歌さんはここで待っていてください」
『うん』
どんどーん、と言いながら侵入者を引きずって走っていく小平太の背中を見送り、文次郎と仙蔵が部屋の外に誰もいないことを確認してから襖を閉めた。
「大体の予想はついてますが…詳しく話を聞いても?」
『もちろん』
仙蔵の問いかけに小松田の能力を模倣していること。
いつもなら小松田が恋歌より早く反応して侵入者に入門票へのサインを求めにいくはずが、その気配がなかったため部屋から出てきたこと。
落とし穴にでも落ちているのかと考えていたが先ほどの侵入者が小松田は別の侵入者を追って行ったこと。
小松田と同じ能力である恋歌が感じ取れない侵入者の気配を追って行ったとなれば、手練れである可能性があるため長次が向かったこと。
これらを話し終えると文次郎と仙蔵はなるほど、と頷いた。
「たしかに恋歌さんの能力なら小松田さんが追っている侵入者の気配も恋歌さんが感じ取れていなければおかしい」
「小平太が先生方に伝えに行っているから大丈夫だろう
我々は指示を待とう」
何かあれば指示があるだろうし、この部屋に1人恋歌を残していくことはできない。
それに新しい侵入者があれば恋歌のそばにいることで一番に反応できる。
「そうだ
恋歌さんに試していただきたいものがありまして…」
『試す?』
にこ、っと笑った仙蔵が思い出した様に手を叩いて、どこから取り出したのかわからないが小さな壺を恋歌の目の前に置いた。
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