事務の仕事の段
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
小松田に仕事を教えてもらってからは、土井の特別実技が終わってからは小松田に割り振られた仕事を手伝うようになった。
基本的には侵入者を感知できる小松田は外へ、事務仕事などは吉野の希望もあり主に恋歌が手伝いをしている。
「あー…なんだか小松田くんがいないと平和ですね…」
事務仕事で凝った身体をほぐす様に伸びをした吉野にお茶を出した恋歌は、その言葉に何と返答すれば良いのかわからず困ったような笑みを浮かべた。
「ああ、何も小松田くんが嫌というわけではないですよ
彼はまぁ…少しばかりミスが多いもので…」
『良い人ではありますが…注意力が散漫な時が多いかと
良くも悪くも目の前のことに一所懸命なのだと思います』
「そうですね
それが彼のいいところでもあり、悪いところでもあります
あ、次はこちらの書類の整理と手紙の仕分けをお願いします」
『はい』
渡された書類と手紙の束を持って指示された通りに仕事をこなしていると、ばたばたと小走りの足音が聞こえてきた。
「吉野先生ぇー!!助けてくださぁい…」
「小松田くん…静かに歩きなさい…
一体どうしたんです?」
すぱーん、と勢いよく襖を開けて入ってきた小松田は事務服がぼろぼろになっており、目に涙を溜めて吉野へと抱きついた。
慣れているのか吉野はため息をつきながら話を聞くために持っていた筆を置いた。
『どうぞ』
「ありがとうございます…」
ぐすぐすと泣いている小松田にお茶を出せば一気に飲み干して気持ちを落ち着かせていた。
「実は…後で持って来ようとした書類を持って用具倉庫の備品確認をしていたら、風で書類が飛ばされて用具倉庫の中に散らばって、それを踏んづけちゃって転んで棚を壊して、その棚の下に書類が入っちゃって全部回収できなくて…」
「わかった、わかりました
つまりは?」
「吉野先生に言われた書類半分ぐらいになっちゃいました!」
ぽん、と吉野の目の前に置かれた書類はところどころ破れていたり、汚れていたりしており、小松田の言う通り枚数が足りないのか吉野がわなわなと身体を震わせている。
「ちなみに…用具倉庫の片付けは…?」
「へぇ?まだですよぉ?」
かなりの惨状になっているであろう用具倉庫はどうなったのかと聞けば、当たり前であるかのようにそのままにしてきたと言う小松田に吉野の堪忍袋の緒が切れた。
「小松田くん!!君は本当に…!!
なぜそんな横着なことをしたのですか!!」
「ひぃー!ご、ごめんなさぁい…!!」
しゅば、っと吉野のお説教から逃れるように近くにいた恋歌の背中に隠れれば、女性を盾にするなとさらに怒られている。
「はぁ…仕方がありません…
用具委員会委員長の食満くんに伝えてこなければ…」
『わたしが用具倉庫の様子を見て食満くんにお伝えしてきます
書類も回収できそうであれば回収してきます』
「…お願いします」
恋歌の言葉に書類整理をしてくれる人がいなくなるのも問題ではあるが、必要な書類が半分もないとなるとそちらの方が問題ではあるため小松田に書類整理を任せ、恋歌が用具倉庫に向かうのを許可した。
『……食満くん怒りそうだな』
用具倉庫に向かった恋歌は中の惨状を見て思わず独り言が出てしまった。
棚が3つ倒れており、木箱にしまってあったであろう手裏剣や苦無、棚に置かれていたであろう縄梯子などが床に散乱している。
棚を起こすことは力が足りずできないだろうが、落ちているものを拾ってから留三郎を呼びに行った方がダメージも少ないだろうと近くにあった木箱の中に種類別に用具を入れ始めた。
「げぇっ!?
なんじゃこりぁ!!」
片付け始めた直後に後ろの入り口から驚いた声が聞こえ、恋歌が振り向けば入り口で固まっている作兵衛と目があった。
『ごめんね
もう少しちゃんと片付けるから』
「え…あ…あの…これは、貴女が…?」
『…小松田さんがちょっとね』
「あー…」
小松田の名前が出ただけで納得したのか、頬をかきながらゆっくりと用具倉庫内に足を踏み入れてくる。
「手伝います
危険なものはわたしが」
『ありがとう
わたしは恋歌です
お名前を聞いてもいいかな?』
「あっ、失礼しました!
3年ろ組富松作兵衛です」
『作兵衛くんだね
よろしく』
また癖で差し出してしまった手を、制服で少し拭った手で握り返してくれた。
「あの…もう少ししたら後輩たちが来るので…その…」
『ありがとう
けど小松田さんが書類を何枚か見つからなかったって言ってたから、それは見つけて帰らないといけなくて』
「あ、ああ…なるほど…」
少し気まずそうに床に散らばった手裏剣を拾って箱に入れる作兵衛は、誰か早く来てくれと祈った。
「あれー?恋歌さんがいるよ」
「ほんとだ!」
『しんべヱくん、喜三太くん』
作兵衛が祈ってから少しするとしんべヱと喜三太が用具委員会の仕事をしにやってきた。
「わー!これはひどい…」
「恋歌さんがいるってことはもしかして…」
『まぁ…大体の予想通りだと思う』
目の前の惨状を見てやっぱり、と肩を落とした2人は自分たちも手伝うと中に入ってくる、
「お、遅れました…」
「あ、平太!僕たちも今来たところだよ」
その後すぐに平太もやってきて1年生3人はすぐに作業に取り掛かった。
基本的には侵入者を感知できる小松田は外へ、事務仕事などは吉野の希望もあり主に恋歌が手伝いをしている。
「あー…なんだか小松田くんがいないと平和ですね…」
事務仕事で凝った身体をほぐす様に伸びをした吉野にお茶を出した恋歌は、その言葉に何と返答すれば良いのかわからず困ったような笑みを浮かべた。
「ああ、何も小松田くんが嫌というわけではないですよ
彼はまぁ…少しばかりミスが多いもので…」
『良い人ではありますが…注意力が散漫な時が多いかと
良くも悪くも目の前のことに一所懸命なのだと思います』
「そうですね
それが彼のいいところでもあり、悪いところでもあります
あ、次はこちらの書類の整理と手紙の仕分けをお願いします」
『はい』
渡された書類と手紙の束を持って指示された通りに仕事をこなしていると、ばたばたと小走りの足音が聞こえてきた。
「吉野先生ぇー!!助けてくださぁい…」
「小松田くん…静かに歩きなさい…
一体どうしたんです?」
すぱーん、と勢いよく襖を開けて入ってきた小松田は事務服がぼろぼろになっており、目に涙を溜めて吉野へと抱きついた。
慣れているのか吉野はため息をつきながら話を聞くために持っていた筆を置いた。
『どうぞ』
「ありがとうございます…」
ぐすぐすと泣いている小松田にお茶を出せば一気に飲み干して気持ちを落ち着かせていた。
「実は…後で持って来ようとした書類を持って用具倉庫の備品確認をしていたら、風で書類が飛ばされて用具倉庫の中に散らばって、それを踏んづけちゃって転んで棚を壊して、その棚の下に書類が入っちゃって全部回収できなくて…」
「わかった、わかりました
つまりは?」
「吉野先生に言われた書類半分ぐらいになっちゃいました!」
ぽん、と吉野の目の前に置かれた書類はところどころ破れていたり、汚れていたりしており、小松田の言う通り枚数が足りないのか吉野がわなわなと身体を震わせている。
「ちなみに…用具倉庫の片付けは…?」
「へぇ?まだですよぉ?」
かなりの惨状になっているであろう用具倉庫はどうなったのかと聞けば、当たり前であるかのようにそのままにしてきたと言う小松田に吉野の堪忍袋の緒が切れた。
「小松田くん!!君は本当に…!!
なぜそんな横着なことをしたのですか!!」
「ひぃー!ご、ごめんなさぁい…!!」
しゅば、っと吉野のお説教から逃れるように近くにいた恋歌の背中に隠れれば、女性を盾にするなとさらに怒られている。
「はぁ…仕方がありません…
用具委員会委員長の食満くんに伝えてこなければ…」
『わたしが用具倉庫の様子を見て食満くんにお伝えしてきます
書類も回収できそうであれば回収してきます』
「…お願いします」
恋歌の言葉に書類整理をしてくれる人がいなくなるのも問題ではあるが、必要な書類が半分もないとなるとそちらの方が問題ではあるため小松田に書類整理を任せ、恋歌が用具倉庫に向かうのを許可した。
『……食満くん怒りそうだな』
用具倉庫に向かった恋歌は中の惨状を見て思わず独り言が出てしまった。
棚が3つ倒れており、木箱にしまってあったであろう手裏剣や苦無、棚に置かれていたであろう縄梯子などが床に散乱している。
棚を起こすことは力が足りずできないだろうが、落ちているものを拾ってから留三郎を呼びに行った方がダメージも少ないだろうと近くにあった木箱の中に種類別に用具を入れ始めた。
「げぇっ!?
なんじゃこりぁ!!」
片付け始めた直後に後ろの入り口から驚いた声が聞こえ、恋歌が振り向けば入り口で固まっている作兵衛と目があった。
『ごめんね
もう少しちゃんと片付けるから』
「え…あ…あの…これは、貴女が…?」
『…小松田さんがちょっとね』
「あー…」
小松田の名前が出ただけで納得したのか、頬をかきながらゆっくりと用具倉庫内に足を踏み入れてくる。
「手伝います
危険なものはわたしが」
『ありがとう
わたしは恋歌です
お名前を聞いてもいいかな?』
「あっ、失礼しました!
3年ろ組富松作兵衛です」
『作兵衛くんだね
よろしく』
また癖で差し出してしまった手を、制服で少し拭った手で握り返してくれた。
「あの…もう少ししたら後輩たちが来るので…その…」
『ありがとう
けど小松田さんが書類を何枚か見つからなかったって言ってたから、それは見つけて帰らないといけなくて』
「あ、ああ…なるほど…」
少し気まずそうに床に散らばった手裏剣を拾って箱に入れる作兵衛は、誰か早く来てくれと祈った。
「あれー?恋歌さんがいるよ」
「ほんとだ!」
『しんべヱくん、喜三太くん』
作兵衛が祈ってから少しするとしんべヱと喜三太が用具委員会の仕事をしにやってきた。
「わー!これはひどい…」
「恋歌さんがいるってことはもしかして…」
『まぁ…大体の予想通りだと思う』
目の前の惨状を見てやっぱり、と肩を落とした2人は自分たちも手伝うと中に入ってくる、
「お、遅れました…」
「あ、平太!僕たちも今来たところだよ」
その後すぐに平太もやってきて1年生3人はすぐに作業に取り掛かった。