事務の仕事の段
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1年は組に編入し、午前中は座学を、午後からは土井からの特別実技を受け始めて少し経った頃、当初の約束であった事務の仕事もこなせるようにと小松田と同じ事務員の制服を与えられた。
「ではこれからよろしくお願いしますね」
『はい、こちらこそよろしくお願いします』
「わぁ〜後輩ができたみたいで嬉しいです!」
用具管理主任の吉野と挨拶を交わし、事務の仕事については小松田に教わるようにと学園長からの指示を受けているが、吉野は心配そうにぽやっとしている小松田を見つめている。
「では行ってきまぁーす」
「くれぐれも、くれぐれも!!気をつけてくださいよ!」
「わかってますよぉ」
間延びした返事に不安が残る吉野だったが、自分も仕事があるため後ろからついていくことも代わることもできない。
頭を下げて出ていく恋歌が無事に戻って来れるようにと祈りながら筆を取った。
小松田に案内されながら事務の仕事の内容である、備品の管理、敷地内の掃除、手紙の仕分け、荷物の受取や発送、来客者の入門票への記入と出門票への記入、お茶出しなど場所ごとに説明を受ける。
「忍術学園は侵入者が多いので入門票と出門票をもらう時には注意してくださいにぇ
恋歌さんは女性ですから近くの上級生や先生方に助けを求めてください
無理はせず、ですよ」
『わかりました』
年上ではあるが後輩のような存在ができたことが嬉しいのか、ずっと上機嫌で仕事の説明をしている。
恋歌の目の事情は知らされていないと聞いているが、気遣ってくれているのか屋根の下や日陰になっているところを歩いてくれている。
年相応には見えない風貌ではあるが、優しい人なのだろうとわかる。
「あ、恋歌さん!小松田さん!」
「乱太郎くん、きり丸くん、しんべヱくん」
「何してるんすか?」
「ふふふ、これから恋歌さんも事務の仕事を手伝ってくれるみたいでね
僕が色々教えてたんだ!」
「えぇー…小松田さんがぁ…?」
「恋歌さんにぃ…?」
歩いていたところでたまたま出会った乱太郎、きり丸、しんべヱに小松田が得意げに恋歌に仕事を教えている、と伝えるが訝しむ視線を向けられた。
『とっても優しく丁寧に教えてくれてるよ』
「まぁたしかに小松田さんは優しいですけど…」
「へっぼこ事務員って呼ばれてて」
「いつもいろんなミスをしているんです」
「君たちぃ!!そんなこと恋歌さんの前で言わなくてもいいんだよ!
それに今日は…あれ…?」
「どうかしたんですか?」
3人に散々な言われ方をした小松田が胸を張って言い返そうとした直後、何かに気づいて首を傾げた。
「僕…今日転んでないし、落とし穴にも落ちてないし…
吉野先生に怒られそうなこと…何も起きてない…」
「「「えぇっ!?」」」
へっぽこ、と呼ばれる所以である数々の失敗は毎日起こっている。
それが今日一度も起こっていない、ということに小松田本人も違和感を覚えたらしい。
「あれ?でも今日の午前中書類ばら撒いてませんでした?」
「あ、そういえばそうだね!」
あはは、と笑う小松田に何か悪いことの前触れかと怯えていた3人はほっとしたように息をはいた。
「でも恋歌さんの前では一度も転んでないよ!ですよね?」
『はい』
「ほらぁ!僕ってばやればできるんだよ!」
「えー!小松田さんすごい!!」
「それって…」
ふふん、と鼻を鳴らした小松田の言葉で何かに気づいた乱太郎ときり丸が恋歌の方をちらりと見ると、笑って口元に人差し指を持っていった。
(なるほど…)
(恋歌さんがフォローしてる、ってことだな)
何となくそんな気がした、と2人で笑い合い、小松田に気づかれないように恋歌へは了解の意味を込めて親指を立てた。
「暇だしおれたちもついて行ってみようぜ」
「うん!」
3人は暇を持て余していたようで恋歌がどのように小松田をフォローしているのか気になったのもあり、恋歌と小松田についていくことにした。
「まぁいいけど…
それじゃあ恋歌さん行きましょう!」
『はい』
まだ恋歌の前で何も失敗していないことに気づいた小松田はスキップでもしそうなほど上機嫌で歩き始めた。
その後ろを恋歌と乱太郎、きり丸、しんべヱの3人がついていく。
しばらく歩いてへっぽこ事務員と呼ばれる小松田が少しの間だけでもへっぽこでなくなった訳がわかった。
「なんでわかるんだろうな…」
「ねー…」
綾部の落とし穴は小松田が落ちる前に誘導し、転びそうな物がある時は足を引っ掛ける前に拾いあげたりするなど、フォローとしては完璧だった。
「はっ…!侵入者!!
入門票もらってきます!恋歌さんはここにいてください!」
もう少しで全ての説明が終わろうというタイミングで小松田が侵入者の気配を察知し、入門票を片手に走って行ってしまった。
「小松田さんは侵入者の探知能力はすごいんだけどなぁ…」
「恋歌さんがいなかったら今日もへっぽこ事務員だったね」
「え?どゆこと?」
『そんなことないよ
丁寧にお仕事教えてくれるし、優しい人だよ』
「優しいのは優しいんですけど…」
「その他がなぁ…」
苦笑いを浮かべる乱太郎ときり丸と、不思議そうな顔をしているしんべヱと小松田が侵入者に入門票を書いてもらってから戻ってくるのを待っていたが、戻ってくるまでの間に2回落とし穴に落ちたらしく戻ってきた時にはぼろぼろで、その姿に全員が苦笑いをした。
「ではこれからよろしくお願いしますね」
『はい、こちらこそよろしくお願いします』
「わぁ〜後輩ができたみたいで嬉しいです!」
用具管理主任の吉野と挨拶を交わし、事務の仕事については小松田に教わるようにと学園長からの指示を受けているが、吉野は心配そうにぽやっとしている小松田を見つめている。
「では行ってきまぁーす」
「くれぐれも、くれぐれも!!気をつけてくださいよ!」
「わかってますよぉ」
間延びした返事に不安が残る吉野だったが、自分も仕事があるため後ろからついていくことも代わることもできない。
頭を下げて出ていく恋歌が無事に戻って来れるようにと祈りながら筆を取った。
小松田に案内されながら事務の仕事の内容である、備品の管理、敷地内の掃除、手紙の仕分け、荷物の受取や発送、来客者の入門票への記入と出門票への記入、お茶出しなど場所ごとに説明を受ける。
「忍術学園は侵入者が多いので入門票と出門票をもらう時には注意してくださいにぇ
恋歌さんは女性ですから近くの上級生や先生方に助けを求めてください
無理はせず、ですよ」
『わかりました』
年上ではあるが後輩のような存在ができたことが嬉しいのか、ずっと上機嫌で仕事の説明をしている。
恋歌の目の事情は知らされていないと聞いているが、気遣ってくれているのか屋根の下や日陰になっているところを歩いてくれている。
年相応には見えない風貌ではあるが、優しい人なのだろうとわかる。
「あ、恋歌さん!小松田さん!」
「乱太郎くん、きり丸くん、しんべヱくん」
「何してるんすか?」
「ふふふ、これから恋歌さんも事務の仕事を手伝ってくれるみたいでね
僕が色々教えてたんだ!」
「えぇー…小松田さんがぁ…?」
「恋歌さんにぃ…?」
歩いていたところでたまたま出会った乱太郎、きり丸、しんべヱに小松田が得意げに恋歌に仕事を教えている、と伝えるが訝しむ視線を向けられた。
『とっても優しく丁寧に教えてくれてるよ』
「まぁたしかに小松田さんは優しいですけど…」
「へっぼこ事務員って呼ばれてて」
「いつもいろんなミスをしているんです」
「君たちぃ!!そんなこと恋歌さんの前で言わなくてもいいんだよ!
それに今日は…あれ…?」
「どうかしたんですか?」
3人に散々な言われ方をした小松田が胸を張って言い返そうとした直後、何かに気づいて首を傾げた。
「僕…今日転んでないし、落とし穴にも落ちてないし…
吉野先生に怒られそうなこと…何も起きてない…」
「「「えぇっ!?」」」
へっぽこ、と呼ばれる所以である数々の失敗は毎日起こっている。
それが今日一度も起こっていない、ということに小松田本人も違和感を覚えたらしい。
「あれ?でも今日の午前中書類ばら撒いてませんでした?」
「あ、そういえばそうだね!」
あはは、と笑う小松田に何か悪いことの前触れかと怯えていた3人はほっとしたように息をはいた。
「でも恋歌さんの前では一度も転んでないよ!ですよね?」
『はい』
「ほらぁ!僕ってばやればできるんだよ!」
「えー!小松田さんすごい!!」
「それって…」
ふふん、と鼻を鳴らした小松田の言葉で何かに気づいた乱太郎ときり丸が恋歌の方をちらりと見ると、笑って口元に人差し指を持っていった。
(なるほど…)
(恋歌さんがフォローしてる、ってことだな)
何となくそんな気がした、と2人で笑い合い、小松田に気づかれないように恋歌へは了解の意味を込めて親指を立てた。
「暇だしおれたちもついて行ってみようぜ」
「うん!」
3人は暇を持て余していたようで恋歌がどのように小松田をフォローしているのか気になったのもあり、恋歌と小松田についていくことにした。
「まぁいいけど…
それじゃあ恋歌さん行きましょう!」
『はい』
まだ恋歌の前で何も失敗していないことに気づいた小松田はスキップでもしそうなほど上機嫌で歩き始めた。
その後ろを恋歌と乱太郎、きり丸、しんべヱの3人がついていく。
しばらく歩いてへっぽこ事務員と呼ばれる小松田が少しの間だけでもへっぽこでなくなった訳がわかった。
「なんでわかるんだろうな…」
「ねー…」
綾部の落とし穴は小松田が落ちる前に誘導し、転びそうな物がある時は足を引っ掛ける前に拾いあげたりするなど、フォローとしては完璧だった。
「はっ…!侵入者!!
入門票もらってきます!恋歌さんはここにいてください!」
もう少しで全ての説明が終わろうというタイミングで小松田が侵入者の気配を察知し、入門票を片手に走って行ってしまった。
「小松田さんは侵入者の探知能力はすごいんだけどなぁ…」
「恋歌さんがいなかったら今日もへっぽこ事務員だったね」
「え?どゆこと?」
『そんなことないよ
丁寧にお仕事教えてくれるし、優しい人だよ』
「優しいのは優しいんですけど…」
「その他がなぁ…」
苦笑いを浮かべる乱太郎ときり丸と、不思議そうな顔をしているしんべヱと小松田が侵入者に入門票を書いてもらってから戻ってくるのを待っていたが、戻ってくるまでの間に2回落とし穴に落ちたらしく戻ってきた時にはぼろぼろで、その姿に全員が苦笑いをした。