アルバイトと忍術学園の段
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「よし、次の質問が決まりました」
雑渡と尊奈門が団子を食べ終わるかという頃、次の質問は留三郎のようで恋歌には見えていないだろうが小さく挙手をしている。
「えー…ごほん
恋歌さんは太陽の光が苦手、と仰っていました
それは恋歌さんがただ苦手なだけなのか、それともその目の特性上苦手なのかを聞きたいです
だから…えー…恋歌さんの目が我々と違うものだから光が苦手なのでしょうか?」
『…はい』
「せ、正解らしいぞ伊作!」
質問をしたのは留三郎だが、質問内容を考えたのは伊作らしく手を取り合って喜んでいる。
「伊作、今のはどういう意味なんだい?」
「僕たちは瞳が皆黒いですよね?
ですが異国には瞳の色が黒以外の人もいると聞きます
その人たちは色素、というものが薄く日光に弱いのです
だからこれは恋歌さんの瞳の色が僕たちと同じ色ではない、ということを確認する質問でした」
「さすがは伊作だ!」
「なるほど…医療の知識でそんなことがわかるのか…すごいじゃないか!」
「それでも色まではわかりませんけど…」
周りに褒められて伊作は照れていたが黒以外である、とわかっただけで色がわかったわけではないと次の質問を考える。
「あと4つ…」
「なぁ、わたしずっと気になってたんだがそんな“神”とまで呼ばれるものなのなら何か特別なものがあるのだろうか」
「どういうことだ?」
「“神”というのはわたしたちには到底できないようなことを願うものだ
例えば天候や豊穣、健康祈願などもそうだな
ということは恋歌さんがもつその目も“神”の名に相応しい何か特別な力があるのではないかと思ってな」
「た、たしかに小平太の疑問はもっともだ」
「それでそれをふまえた上でその特別なものとは何かを考えてみた」
「やけにずっと静かだと思ってたらそんなこと考えてたのかよ…」
「それで?小平太の結論はどうなったの?」
6年生は小平太の考えに興味を抱き、続きを話してくれと催促をする。
「恋歌さんは本当は目が見えているにもかかわらず視界を閉ざして生活をしている
その理由がただ日光が苦手だということでは説明がつかない
それなら夜だけでも目を開けて生活をすれば良いからな
だからわたしはこう考えた
その何か特別な力は恋歌さんが嫌うものだと」
「恋歌さんが…嫌うもの…?」
『……』
「そうだ
その“神”の力は恋歌さんにとって使いたくないものなのだろう
しかし視界を閉ざさなければその力が使われてしまうのでないか?
だから恋歌さんは自分の視界を閉ざした、というわけだ
どうだ?」
「どうだ、って…」
小平太の話を最後まで聞いてしまうともはやその理由しか思いつかないほど的を得ているように感じてしまった。
「ただこれをはい、いいえで答えられる質問にまとめるとなると…聞きたいことが多すぎて困っていたのだ」
「た、たしかに…」
「さすが忍術学園の6年生だ」
小平太の憶測は聞いてみる価値がある内容ではあるが、たしかに質問するには難しい内容。
だが、それを聞いていた雑渡が突然ぱちぱちと軽い拍手を送った。
「わたしが今日受けた報告と合わせて質問をしてみればいい」
「……そちらには新しい情報があったのに今まで黙っていたのが気に食わんが聞いてやろう」
「まぁまぁそう怒らないでよ
報告を受けたのは今だよ、ほら」
雑渡が天井を指差せば、天井の板が外れひょっこりとタソガレドキの忍びが顔を出した。
「それでどんな報告だったんですか?」
「神埜家の“神”の力っていうのは割と色々噂があるみたいだけど、中でも昔から依頼を受けていたのは偽書の作成や影武者なんからしい」
『……』
「偽書の作成に…」
「影武者…?」
「なんだかそれって…忍者みたいだな」
雑渡の言葉に恋歌の膝に置かれた手が少し反応したことに全員が気付いたがそのまま雑渡に続きを促す。
「その話を聞くだけだとそうなんだけどね、少し違うみたいなんだ
それで誰か聞いてほしいんだけど、“神”の力というのは“模倣”であるかどうか」
「自分で聞けばいいだろ」
「だってわたしさっき団子に毒が入ってないかを聞いちゃったし、尊奈門も煎餅が作れるか聞いてたし」
「……じゃあわたしが聞こう
恋歌さん、貴女の持つ“神”の力とは“模倣”でしょうか…?」
そんなくだらない質問でせっかくのチャンスを無駄にしたのかと一瞬思ってしまったが、有益な情報をくれているのは事実なので仙蔵が自らの質問の権限を利用した。
『…タソガレドキの忍者というのは一体どこからこんな話を聞いてくるんでしょうか』
「言ったはずだよ
遅かれ早かれ全部調べられるってね」
『そうでしたね…
答えははい、です』
どこか諦めたようなため息をついた恋歌の返答になぜか6年生たちはぶわりと鳥肌が立った。
「模倣って…真似をすることってことだよね…?」
「ああ…それで偽書や影武者ができるということか…?」
「いやしかしそれだけでは“神”とまで言われる力とは思えない
優秀な忍者ならできることだ」
「そうか…それで目を…閉じておられるのだな」
「「「え?」」」
「わかってきたぞ
次の質問はわたしがしよう」
「もそ…」
少しだけ悲しそうな顔をした小平太が次の質問をすると言えば、長次も小平太と同じ結論に至ったのか俯いている。
雑渡と尊奈門が団子を食べ終わるかという頃、次の質問は留三郎のようで恋歌には見えていないだろうが小さく挙手をしている。
「えー…ごほん
恋歌さんは太陽の光が苦手、と仰っていました
それは恋歌さんがただ苦手なだけなのか、それともその目の特性上苦手なのかを聞きたいです
だから…えー…恋歌さんの目が我々と違うものだから光が苦手なのでしょうか?」
『…はい』
「せ、正解らしいぞ伊作!」
質問をしたのは留三郎だが、質問内容を考えたのは伊作らしく手を取り合って喜んでいる。
「伊作、今のはどういう意味なんだい?」
「僕たちは瞳が皆黒いですよね?
ですが異国には瞳の色が黒以外の人もいると聞きます
その人たちは色素、というものが薄く日光に弱いのです
だからこれは恋歌さんの瞳の色が僕たちと同じ色ではない、ということを確認する質問でした」
「さすがは伊作だ!」
「なるほど…医療の知識でそんなことがわかるのか…すごいじゃないか!」
「それでも色まではわかりませんけど…」
周りに褒められて伊作は照れていたが黒以外である、とわかっただけで色がわかったわけではないと次の質問を考える。
「あと4つ…」
「なぁ、わたしずっと気になってたんだがそんな“神”とまで呼ばれるものなのなら何か特別なものがあるのだろうか」
「どういうことだ?」
「“神”というのはわたしたちには到底できないようなことを願うものだ
例えば天候や豊穣、健康祈願などもそうだな
ということは恋歌さんがもつその目も“神”の名に相応しい何か特別な力があるのではないかと思ってな」
「た、たしかに小平太の疑問はもっともだ」
「それでそれをふまえた上でその特別なものとは何かを考えてみた」
「やけにずっと静かだと思ってたらそんなこと考えてたのかよ…」
「それで?小平太の結論はどうなったの?」
6年生は小平太の考えに興味を抱き、続きを話してくれと催促をする。
「恋歌さんは本当は目が見えているにもかかわらず視界を閉ざして生活をしている
その理由がただ日光が苦手だということでは説明がつかない
それなら夜だけでも目を開けて生活をすれば良いからな
だからわたしはこう考えた
その何か特別な力は恋歌さんが嫌うものだと」
「恋歌さんが…嫌うもの…?」
『……』
「そうだ
その“神”の力は恋歌さんにとって使いたくないものなのだろう
しかし視界を閉ざさなければその力が使われてしまうのでないか?
だから恋歌さんは自分の視界を閉ざした、というわけだ
どうだ?」
「どうだ、って…」
小平太の話を最後まで聞いてしまうともはやその理由しか思いつかないほど的を得ているように感じてしまった。
「ただこれをはい、いいえで答えられる質問にまとめるとなると…聞きたいことが多すぎて困っていたのだ」
「た、たしかに…」
「さすが忍術学園の6年生だ」
小平太の憶測は聞いてみる価値がある内容ではあるが、たしかに質問するには難しい内容。
だが、それを聞いていた雑渡が突然ぱちぱちと軽い拍手を送った。
「わたしが今日受けた報告と合わせて質問をしてみればいい」
「……そちらには新しい情報があったのに今まで黙っていたのが気に食わんが聞いてやろう」
「まぁまぁそう怒らないでよ
報告を受けたのは今だよ、ほら」
雑渡が天井を指差せば、天井の板が外れひょっこりとタソガレドキの忍びが顔を出した。
「それでどんな報告だったんですか?」
「神埜家の“神”の力っていうのは割と色々噂があるみたいだけど、中でも昔から依頼を受けていたのは偽書の作成や影武者なんからしい」
『……』
「偽書の作成に…」
「影武者…?」
「なんだかそれって…忍者みたいだな」
雑渡の言葉に恋歌の膝に置かれた手が少し反応したことに全員が気付いたがそのまま雑渡に続きを促す。
「その話を聞くだけだとそうなんだけどね、少し違うみたいなんだ
それで誰か聞いてほしいんだけど、“神”の力というのは“模倣”であるかどうか」
「自分で聞けばいいだろ」
「だってわたしさっき団子に毒が入ってないかを聞いちゃったし、尊奈門も煎餅が作れるか聞いてたし」
「……じゃあわたしが聞こう
恋歌さん、貴女の持つ“神”の力とは“模倣”でしょうか…?」
そんなくだらない質問でせっかくのチャンスを無駄にしたのかと一瞬思ってしまったが、有益な情報をくれているのは事実なので仙蔵が自らの質問の権限を利用した。
『…タソガレドキの忍者というのは一体どこからこんな話を聞いてくるんでしょうか』
「言ったはずだよ
遅かれ早かれ全部調べられるってね」
『そうでしたね…
答えははい、です』
どこか諦めたようなため息をついた恋歌の返答になぜか6年生たちはぶわりと鳥肌が立った。
「模倣って…真似をすることってことだよね…?」
「ああ…それで偽書や影武者ができるということか…?」
「いやしかしそれだけでは“神”とまで言われる力とは思えない
優秀な忍者ならできることだ」
「そうか…それで目を…閉じておられるのだな」
「「「え?」」」
「わかってきたぞ
次の質問はわたしがしよう」
「もそ…」
少しだけ悲しそうな顔をした小平太が次の質問をすると言えば、長次も小平太と同じ結論に至ったのか俯いている。