だが、甲板に出たシャンクスたちは違和感を感じた。

いつもなら海軍が現れたら逃げるか戦闘をするために騒がしい船上がやけに静かなのだ。

しかし海軍の船は赤髪海賊団の船を囲むようにある。

だが海軍の船には目もくれず全員が同じ所に視線を向けている。

シャンクスたちもそちらに視線を向けると信じられないものを見た。

シ「う、浮いてる…」

そう、全員の視線の先には宙に浮いた恋歌がいたのだ。

ベ「どうなってんだありゃ…」

いつも冷静沈着なベンも唖然とするしかない。

『シャンクスさん』

すると恋歌からシャンクスが呼ばれた。

シ「な、なんだ？」

急に呼ばれたシャンクスは返事をどもってしまう。

『船をそこから動かさないでくださいね




すぐに終わりますから』

その言葉を最後に恋歌は全員の視界から消えた。

シ「どこにいった!?」

辺りを見渡すが近くにはいない。


不思議に思っていると一隻の船が爆発した。

シ「え？」

こちらは何もしていないのに急に爆発した海軍の船に意味がわからないと首を傾げる。

すると横からヤソップが望遠鏡(？)を渡してくる。

ヤ「こりゃ、助っ人っていうのも頷けるな」

慌てて受け取った望遠鏡のレンズを覗いてみるとそこには爆発した横の船をブーツから出したであろう風で叩き壊している恋歌の姿があった。

シ「…」

シャンクスは言葉を失ってしまい、そのまま固まった。

ベンもシャンクスから望遠鏡を取り覗くとシャンクスと同じように固まった。

固まるベンなんて滅多に見れねぇなとヤソップは現実逃避をはじめた。