あれからまた１年が経ち、エースは四歳に、恋歌は歳は取っていないため何にも変わっていない。

エースは少し逞しくなった。

ほんとに四歳か？と思うほど筋肉がついている。

とはいっても大人には全く及ばないが。

一般的に考えるとということだ。

時々森で何かを仕留めてきては恋歌に料理してくれというので恋歌の料理の腕は格段に上がっていた。

食費に困らないからいいかという軽い気持ちでいつも料理をしていた。

そして今日もいつも通りエースが取ってきた物を調理しているといきなり扉が叩かれた。

こんな森の中に入ってくる人間はなかなかいない。

恋歌はダークブーツで村まで降りているので疲れはしない。

エースも帰ってきているし、何より自分の家にノックをして入らない。

不審に思いながらも作業していた手を止めて扉を開ける。

ガ「久しぶりじゃの」

そこには二年前にエースをここに預けていった張本人、海軍の英雄ことガープ中将が立っていた。

『ガープさんでしたか

中にどうぞ』

エースの祖父であり、自分にとってはお客なのでガープを家にあげる。

エ「じじいっ」

エースも来客に驚いてガープの方を見ながら固まっている。

ガープはエースを視界に入れるとエースに近寄り、

ガ「誰がじじいじゃっ！」

とエースの頭に拳骨を落とした。

エ「いってぇ!!

何すんだこのくそじじいっ」

よほど痛かったのか最近は見ていなかったエースの涙がこぼれそうだ。

ガ「こいつ…！

じじいにくそまでつけよって!!」

『まぁまぁガープさん

今日はどうなさったんですか？』

このままでは埒があかないと思い止めにはいる。

その時にエースは素早く恋歌の後ろに隠れてガープに向かって舌を出した。

ガ「このっくそガキが！」

『ガープさん！

あなたが暴れてはこの家は壊れてしまいます！』

恋歌が怒鳴れば大人しくなるガープ。

ガ「いや、その、すまんかったの…

ついつい…」

その光景を見てエースは"母ちゃんすげー"と思っていた。




『それで？

ご用件はなんですか？』

ガープも椅子に座らせて時間も丁度よかったので三人で夕食を食べる。

ガ「すまんな、ワシまで馳走になってしもて」

『いいえ、いつも沢山作ってますのでお構い無く』

ガ「さて、ワシが今日ここに来たの理由はのエースを一旦引き取りに来たためじゃ」