最終回
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頂上戦争から二年半。
消えた恋歌の行き先は…。
《そろそろ起きるだろ》
《全く、お前ももっと力使えよ
使えんやつだな》
《これでも精一杯やってんだ!
こき使っただけのくせに》
《この子を死なせるわけにはいかんかったからな
お前も神ならそれぐらいしろ》
《限界ってもんがあるだろ!》
『………ん?』
《お、起きろ!》
《ばかか!完全に治ってないのに!》
『…誰?』
恋歌が目を開けるとそこは一面白の世界。
そして姿は見えないのに人の話し声がする。
ひとつは聞いたことのある声。
もうひとつは…。
《恋歌起きたか!
ほんとに死ぬんじゃないかと思った》
ほっとしたような声で話しかけるのは神様だ。
《お前二年半も眠ってたんだぞ》
そしてこちらの声は聞いたことのない声。
しかしそれよりも…
『二年半!?そんなに!?
早く帰らなきゃ…!?』
直ぐ様起き上がって立とうとしたが、足に力が入らず座り込んでしまう。
『どうして?』
何度足に力を入れようとしても立ち上がることができない。
《そりゃ二年半も寝っぱなしだったら足の筋力も落ちるわな》
『そんな…
帰らなくちゃいけないのに…』
《お前の傷を治すのにほとんどの回復能力を胸の傷に回した
そのせいで足の筋力は落ち、立ち上がることも歩くこともできないぐらいまでになってしまった》
『歩けないの?』
《今はってだけだ
また筋力つけたらいいだけの話だ》
『でも歩けないと帰れない…』
《何言ってんだ》
『え?』
《お前には歩けなくても移動できる手段があるだろ?》
『………うん
そうだね』
《だが、これだけは覚えておけ》
《お前の傷は完璧に治ったわけじゃない
見た目は普通だが内臓がまだ正常に機能していない
普通の飯を食べるのは二週間控えろ》
『二週間…わかった
それぐらいで歩けるようになる?』
《そうだな
お前ならそれぐらいでいけるだろう
そこから帰れる
行き先は自分で決めろ》
そこ、と言われて出てきたのはひとつの扉。
だが帰る前にひとつ気になることがある。
『ねぇ…どうして助けてくれたの?』
なぜ神様が助けてくれたのか、頂上戦争中に干渉できないと言っていたはずなのに。
《……頼まれたんだよ》
『頼まれた?』
《さっきから声だけしてるこの男と…》
《わ、こら止めろ!》
言い争う声が聞こえたかと思えば一人の男が姿を現した。
『あなたは…』
《それからこの男の…妻にな》
そしてその男の隣に一人の女が現れた。
『どうしてお二人が…』
恋歌は一方的にこちらが知っている二人が自分を助けてくれたことに驚いている。
《あいつあとで殴ってやる
内緒にしろって言ったのに》
《まぁまぁいいじゃないの
こうしてこの子とお話しできるんだから》
『お二人が私を?』
《ええ、この人が無理矢理頼み込んでね
私もだけどどうしてもあなたを死なせたくなかったの》
『でも私あなたたちのこと全然知りません』
《そりゃ俺らが生きてるときにこっちにあんたがいなかったからな》
《感謝してるの
あの子を助けてくれて
いつも側にいてくれて
愛してくれて
だから何かしたかった
そしたら死にかけてるって聞いていてもたってもいられなくて!》
『死にかけてるって…』
恋歌の手を握って目を見つめてくる女に若干後ずさる。
《だからこの人に頼んだの
あなたを助けたい
あなたを死なせることはあの子を悲しませることになるから》
《ほんと無理矢理だったんだからな
まぁこんな無理な頼みごとを聞いてくれたのは恋歌だったからだろう
勝手に恋歌を選んで連れてきたのは神のやつだからな》
《罪悪感があったんでしょうね
すんなり受け入れてくれてあなたを戦争から離脱させたの
あれでもぎりぎりだったんだから》
『そうですか…』
自分のためにやってくれたのだと思うと涙が溢れてくる。
消えた恋歌の行き先は…。
《そろそろ起きるだろ》
《全く、お前ももっと力使えよ
使えんやつだな》
《これでも精一杯やってんだ!
こき使っただけのくせに》
《この子を死なせるわけにはいかんかったからな
お前も神ならそれぐらいしろ》
《限界ってもんがあるだろ!》
『………ん?』
《お、起きろ!》
《ばかか!完全に治ってないのに!》
『…誰?』
恋歌が目を開けるとそこは一面白の世界。
そして姿は見えないのに人の話し声がする。
ひとつは聞いたことのある声。
もうひとつは…。
《恋歌起きたか!
ほんとに死ぬんじゃないかと思った》
ほっとしたような声で話しかけるのは神様だ。
《お前二年半も眠ってたんだぞ》
そしてこちらの声は聞いたことのない声。
しかしそれよりも…
『二年半!?そんなに!?
早く帰らなきゃ…!?』
直ぐ様起き上がって立とうとしたが、足に力が入らず座り込んでしまう。
『どうして?』
何度足に力を入れようとしても立ち上がることができない。
《そりゃ二年半も寝っぱなしだったら足の筋力も落ちるわな》
『そんな…
帰らなくちゃいけないのに…』
《お前の傷を治すのにほとんどの回復能力を胸の傷に回した
そのせいで足の筋力は落ち、立ち上がることも歩くこともできないぐらいまでになってしまった》
『歩けないの?』
《今はってだけだ
また筋力つけたらいいだけの話だ》
『でも歩けないと帰れない…』
《何言ってんだ》
『え?』
《お前には歩けなくても移動できる手段があるだろ?》
『………うん
そうだね』
《だが、これだけは覚えておけ》
《お前の傷は完璧に治ったわけじゃない
見た目は普通だが内臓がまだ正常に機能していない
普通の飯を食べるのは二週間控えろ》
『二週間…わかった
それぐらいで歩けるようになる?』
《そうだな
お前ならそれぐらいでいけるだろう
そこから帰れる
行き先は自分で決めろ》
そこ、と言われて出てきたのはひとつの扉。
だが帰る前にひとつ気になることがある。
『ねぇ…どうして助けてくれたの?』
なぜ神様が助けてくれたのか、頂上戦争中に干渉できないと言っていたはずなのに。
《……頼まれたんだよ》
『頼まれた?』
《さっきから声だけしてるこの男と…》
《わ、こら止めろ!》
言い争う声が聞こえたかと思えば一人の男が姿を現した。
『あなたは…』
《それからこの男の…妻にな》
そしてその男の隣に一人の女が現れた。
『どうしてお二人が…』
恋歌は一方的にこちらが知っている二人が自分を助けてくれたことに驚いている。
《あいつあとで殴ってやる
内緒にしろって言ったのに》
《まぁまぁいいじゃないの
こうしてこの子とお話しできるんだから》
『お二人が私を?』
《ええ、この人が無理矢理頼み込んでね
私もだけどどうしてもあなたを死なせたくなかったの》
『でも私あなたたちのこと全然知りません』
《そりゃ俺らが生きてるときにこっちにあんたがいなかったからな》
《感謝してるの
あの子を助けてくれて
いつも側にいてくれて
愛してくれて
だから何かしたかった
そしたら死にかけてるって聞いていてもたってもいられなくて!》
『死にかけてるって…』
恋歌の手を握って目を見つめてくる女に若干後ずさる。
《だからこの人に頼んだの
あなたを助けたい
あなたを死なせることはあの子を悲しませることになるから》
《ほんと無理矢理だったんだからな
まぁこんな無理な頼みごとを聞いてくれたのは恋歌だったからだろう
勝手に恋歌を選んで連れてきたのは神のやつだからな》
《罪悪感があったんでしょうね
すんなり受け入れてくれてあなたを戦争から離脱させたの
あれでもぎりぎりだったんだから》
『そうですか…』
自分のためにやってくれたのだと思うと涙が溢れてくる。