シ「ならさ、俺が伝言してやろうか？

その怪我じゃさすがの恋歌と言えど治すのに時間かかるだろ？」

ただの気休めの言葉だとわかっていながら生きることを諦めていない恋歌にシャンクスは優しく促す。

シャンクスの申し出に恋歌は目を閉じた。

それと同時に恋歌の足の方から光の粒子になって消えていく。

シ「(体が!!

どういうことだ!?)」

『なら…白ひげのみなさんに…またお邪魔…しますっていうのと…

家族に…少しの間…眠るとだけ…伝えてください』

シ「わかった、必ず伝える」

恋歌の体はすでに足は消え、傷のある胸の辺りまで光の粒子となって消えていっている。

『ちょっと…休憩、しないといけないみたいです…

だから…また…シャンクスさんにも…会いに行きますね…』

シ「恋歌ならいつでも歓迎する

待ってるからな」

恋歌は最後にもう一度だけ微笑んで全身が光の粒子となって空に昇っていった。

それを海軍も海賊も全員が光の粒子を見つめていた。









ベ「お頭…」

俯いたまま動かないシャンクスの肩を叩いてベックマンが話しかける。

シ「わかってる

今俺がやることは恋歌が命をかけてまで守った家族を追いかけさせないためにこの戦争を終わらせることだ」

ぎゅっ、と拳を握りしめたシャンクスは立ち上がり、海軍と向き合う。











そしてシャンクスのお蔭で頂上戦争は幕を閉じた。

海軍の被害は、百万の海兵が三万まで減り、マリンフォードは壊滅状態、海軍本部も粉々に破壊され、エースとサボには逃げられ、海賊も誰一人として捕まえることはできなかった。

対して海賊側は多少の怪我人はいるものの死亡者はゼロ。

全員無事新世界に帰還した。

ただ一人恋歌を除いては…。