ニーナと暮らし始めて一日目。

ニーナは恋歌と一緒に家の手伝いをしていた。

ニ「恋歌って料理上手なんですね」

『そうかな？

エースが小さかったときは毎日作ってたけど』

ニ「あ、そういえば小さいエースの写真飾ってありましたね

昔の方が可愛かったのに」

『今も可愛いじゃない』

ニ「…それエースが聞いたら落ち込みますよ？」

『そう？』

恋歌は久しぶりに誰かとこの家で過ごせるのでご機嫌のようだ。

『何かすることないかな…』

ニ「ひとつ私から恋歌にお願いがあります」

『何？』

ニ「私に修行をつけてもらえないでしょうか？」

『修行を？私が？』

ニ「私は貴女のお役に立ちたいのです

そのためには力がほしい

私だって守られてばかりは嫌です

サボも私が守れるぐらい強くなりたい

今度は私が守ってあげたいから…

だからお願いします!!」

必死に頭を下げるニーナに慌てて顔を上げさせる。

『わかったわ

そこまで言うのなら修行しましょ

私もやってみたいことあるし』

ニ「ありがとうございます！」











『でも修行って何したらいいの？』

ニ「恋歌の攻撃を私が避けれるようにしたり、私の攻撃が当たったりしたらいいんだと思います

今の時点では恋歌の攻撃を避けるなんて不可能だし、私の攻撃なんて当たりません」

『わかったわ

じゃあ攻撃したらいいのね』

ニ「お願いします」

ニーナが構えたと同時に恋歌は鬼道を次々と放っていく。

もちろん傷をつけることはしないので避けられるギリギリを狙っているし、弱い鬼道ばかりだ。

『なかなかすばしっこいね』

ニーナは避け方にあまり無駄がなく全て紙一重で避けている。

それに加えて隙さえあれば攻撃もしかけてくる。

だが恋歌は全て片手で防いでいる。

片手で鬼道を放ち、もう片方で攻撃を防いでいるため最初の位置から一歩も動いていない。

ニ「(まさかここまで強いとは…)」

一時間ほどそんな攻防が続くとニーナが息を切らし始めた。

『始めは無理しない方がいいよ』

ニ「大丈夫！」

辛そうにしているニーナを見て恋歌は攻撃を止めた。

ニ「？」

『じゃあ私が疲れたから休憩ね』