エースと一緒に起きるはじめての朝。

まだ時刻は早朝とも呼べる時間。

恋歌は腕の中にもぞもぞと何か動くような違和感を感じて目を開ける。

見ると違和感の正体は昨日抱き締めながら寝たエースが恋歌の腕から出ようとしてるところだった。

しかも恋歌がまだ寝ていると思って気を使っているのか強く腕の拘束を取ろうとはしていない。

『エース』

恋歌が声をかけるとエースは顔を上げて恋歌を見た。

『おはよ』

エ「お、おはよう」

お互いに朝の挨拶を交わして起き上がる。

『自分で起きれるなんていい子だね』

そう言ってエースの頭を撫でてやる。

エ「別に…目が覚めただけだし…」

エースは恥ずかしそうに恋歌から目を反らしたがされるがままにされているということは嫌ではないらしい。

『そっかそっか

じゃあ折角早起きしたんだし買い物行こうか』

恋歌は微笑みながらエースを抱き上げて洗面所に連れていく。

温かいお湯を出して(書き忘れてましたが今の季節は10月ぐらいだと考えてください)エースをお湯に届くぐらいまで近づける。

『顔、自分で洗えるかな？』

頷きが返ってきたので、エースが洗い終わるまで待ってやる。

エ「できた」

エースを下ろしタオルで顔を拭いてやる。

『はい、終わったよ』

エースの顔を吹き終わると恋歌も顔を洗い、エースの手を引いてリビングに行く。

すると昨日のように机の上にまたメモらしきものが置いてあった。

『(また神様からかな？

何かあんな二度と会えない、みたいな大袈裟な別れかたしたのに二日連続で手紙って…)』

ふぅ、とため息をつくとエースに心配そうに見上げられたので何でもないよと微笑む。

『あ、そういえば昨日ガープさんから電話あって今日の朝にエースの服とかの荷物が届くって』

エ「俺の？」

『そう

もう扉の向こうに置いてあるはずだよ』

二人で扉を開ける。

扉を開けるとエースの背丈ぐらいの木箱が１つぽつんと置いてあった。