その頃ナミの部屋から出された男性陣はキッチンで話をしていた。

ウ「ナミは大丈夫か？」

ル「恋歌が来たんだ

そう心配しなくてもナミは大丈夫だ！」

ウ「てかよ、恋歌さんってお前の姉さんなんだろ？

何でこんなグランドラインにいるんだ？」

ルフィの姉ということはルフィと同じ東の海出身でグランドラインにいるはずがないと考えたウソップはルフィに聞く。

ル「そりゃ俺が呼んだからだろ」

ウ「だーかーらー、何で船も無しに急にこんなとこに来れたんだって話をしてんだ！

呼んだからって来れる距離でも場所でもない」

ルフィの脳裏に恋歌との約束が過った。

ル「それは言えねぇ！」

ウ「何でだよ！」

ル「言えねぇからだ！」

そこからルフィとウソップの言葉のやり取りが続く。

ゾ「だが、ルフィ

お前の姉ってのは医者なのか？」

ル「いや確か病気を治すのは専門外だって昔言ってたな」

ウ「じゃあ何で呼んだんだよ！」

ウソップの激しいツッコミがルフィに入る。

ゾ「ならナミを任せるのは間違ってるんじゃ…」

ウ「やっぱ船医を探さねぇとな…

お前の姉さん仲間になってくれる訳じゃねぇんだろ？」

ル「恋歌を俺の仲間に誘ったことは一度もねぇ」

ウ「ルフィが!?」

ルフィが自分の気に入った人物を仲間に誘わなかったと聞いて驚くウソップ。

ル「恋歌は…

誘っちゃ駄目なんだ…

ひとつの海賊に縛っちゃいけねぇんだ」

ルフィにしては珍しく意味深な発言をするので全員がそれ以上何も聞けなかった。

ゾ「医療が専門外ならどうやってナミを治すんだ？」

ゾロが話を元に戻したお陰でいつものルフィに戻った。

ル「さぁ？」

ウ「って知らねぇのかよ！」

またしてもウソップの激しいツッコミが入った。

ル「俺風邪引いたことねぇし」

ウ「そういや俺もだ」

ゾ「ところでクソコックはさっきから何黙ってやがる」

先ほどから一言も発しないサンジにゾロが話しかけた。

ルフィとウソップがサンジに悪戯をしてみたが何の反応もない。

「「「？」」」

俯いているため表情も伺えない。

辛気くさくなったゾロがサンジの髪を掴んで顔を上げさせる。

ウ「あー…なるほどな」

ゾ「このクソコックが…！」

サンジの顔を見たウソップとゾロは理解したようだがルフィは今一わかっていない。

ル「なんだ？サンジのやつどうしたんだ？」

ウ「お前の姉さん美人だったろ？

こいつがあの時騒がなかっただけでも奇跡だ」

ゾ「つまりは女に目がねぇこいつのことだ

ルフィの姉さんにも惚れたんだろうよ」

サンジの顔はこれ以上ないぐらい緩みきっており、だらしない顔になっている。

目はハートになっていていつものナミやビビを見るとき以上にハートが飛んでいる。

ル「恋歌はやらねぇぞ!?」

『私が何？』

ルフィがサンジに怒鳴るとキッチンに恋歌が入ってきた。