『確か今日はエースが一番勝ってたのよね』

エ「そうだ」

二人もサボとルフィの時のように距離をとった。

『じゃあ今日はエースがこの中で一番強いわけね』

エ「ああ、だが手加減はしないからな！」

エースは助走をつけ大きく飛び上がり上から攻撃してきた。

避けたあとに降りてきたエースの拳は地面の岩に当たり粉々に砕けた。

『随分と手加減ないのね』

エ「手加減して勝てる相手だとは思ってないからな！」

恋歌はサボの時のように次々と攻撃を仕掛けてくるエースの攻撃を全て避ける。

エ「攻撃はしないのか？」

『うーん

ま、避けるのも練習かな


いいの？』

エ「上等だ！」

エースの返答に恋歌は一度距離をとって大きく息を吸い込んだ。

エ「なんだ？」

『【天竜の咆哮】!!』

エ「なっ!!」

恋歌の声とともに放たれた竜巻のような風をエースは間一髪で避ける。

ル「すっげー！

何か口から出たぞ！」

サ「ほんとわけわかんないよな…」

エースの後ろの木はエースが避けたために何本かなぎ倒されている。

エ「………あんなもん当たるわけにゃいかねぇぞ…」

後ろの惨劇を見てエースは冷や汗を流した。

『まだやる？』

エ「当然!!」

エースはさっきの技を食らわないようにか息を吸い込む暇を与えないように接近戦に持ち込んできた。

『【アイスメイク フロア】!!』

恋歌の構えた手から氷が出てきて地面を凍らせた。

エ「うおっ!?」

エースはそれに驚き滑って転びそうになる。

後ろ向きに倒れたためバランスが取れず頭が氷に当たることを覚悟して目を瞑った。

『危なかった…』

だが、衝撃は来ず、氷の固い感触ではなく柔らかい感触がした。

エ「……母ちゃん…」

目を開ければエースを支えている恋歌の姿があった。

『大丈夫？』

エ「ああ…ありがとな」

自分の足で立ったエースは助けてくれた恋歌に礼を言う。

エ「あの距離を一瞬で…」

先ほどまで恋歌がいた場所はここまで結構距離があった。

それを一瞬で移動し、エースを支えた。

エ「参ったよ

俺も降参だ」

まだまだ敵わないとわかったエースもサボと同じように降参する。

『そう

怪我がなくてよかった』

笑顔で言う恋歌にエースは苦笑いで返した。