エースが風呂に行ったあと、恋歌はエースが用意してくれていたコーヒーを飲んだり、髪を乾かしたりして暇を潰しながら待っていた。

15分ぐらいで戻ってきたエースは髪がまだ湿っているのがわかるぐらいで何故か上半身は裸、下は今日穿いていた膝より少し長い丈の黒いズボンを穿いている。

『あ、エースこのコーヒー用意してくれてありがとうね

美味しいよ』

エ「そっか、よかった」

エースは恋歌が座っている横に座り、少し残っていた温くなったカフェオレを飲みほす。

『エースももう一回カフェオレ飲む？』

エ「いや、いいよ

それよりさ…えっと…聞きたいことがあるんだ」

真剣な目で恋歌を見つめてくるエース。

『何？』

エ「急に変なこと聞くけど前の世界に母ちゃん彼氏とかいたのか？」

真剣な目で何を聞かれるのかと少し身構えていた恋歌だが、まさかそんなことを聞かれるとは思っていなかったのできょとんとしている。

『何で急に？

まぁいなかったけど』

エ「一人も？」

『うん、一人もいたことないよ』

エ「告白は？」

『それはまぁ…ちょくちょく…ね』

エ「何でその人たちはダメだったんだ？」

『何でかな…何かピンとこなかったって言ったら言い方悪いかも知れないけどそんな感じかな』

エ「じゃあどんな人がいいんだ？」

『うーん、そうだなぁ



自分から好きになった人がいいかな』

エ「どういう意味？」

『好きになった人が好きってことよ』

エ「よくわかんね」

『でも何で急にこんなこと聞くの？』

エースの質問に対して全て答えていたが何故このような質問をされるのか恋歌にはわからない。

エ「いや、ちょっと気になってさ


じゃあこっちの世界に来て好きって言われたことは？」

『…………一回だけ///』

エ「誰に!?」

上手く誤魔化して質問を続けたつもりだったがその答えに驚いて声をあげてしまった。

しかも恋歌も顔を少し赤くしている。

『えっと…』

エ「…………」

『……シャンクスさんに…』

エ「シャンクスって赤髪の？」

恋歌の口から出てきたのはいつも弟から自慢として出てくる大海賊の名前だった。

『うん…///』

エ「………そいつに何かされただろ」