ル「母ちゃん行っちまうのか？」

ダダンとの話も終わり、いつ天竜人が来るかわからないというので早めに行くと言うので皆が見送りに家の外に出ていた。

ルフィは暫く会えないというので泣きそうな顔をしている。

『すぐには帰ってこれないけどいつか必ず帰ってくるわ

それまでに皆強くなっててね』

エ「言われるまでもねぇさ」

サ「ああ！もう守られなくてもいいぐらいに強くなってる」

ル「俺も強くなる！」

三人とも笑顔で強くなると約束してくれた。

『楽しみにしてるわ


ではダダンさんお願いしますね』

ダ「気ぃつけてな」

ダダンが母親のように優しく微笑んでくれた。

『はい

あ、エース前に私と住んでた家で皆で住んでもいいよ』

エ「わかった」

『じゃあ行ってきます』

「「「「いってらっしゃい!!」」」」

ダダンもエースもサボもルフィも山賊たちも皆笑顔で送り出してくれた。


一瞬の突風のあと反射的に瞑ってしまった目を開けるとそこには恋歌の姿はなかった。

恋歌が旅立った翌日、新聞の一面には天竜人の事件が記されていた。

ダ「こりゃあ…」

エ「ちょっとやり過ぎたどころの話じゃねーな…」

サ「あのでかい船一発で潰したって…」

ル「ははっ!!この殴られたおっさん顔めちゃくちゃ腫れてんぞ!!」

ダダン、エース、サボは写真の惨劇に苦笑い。

ルフィは顔の腫れた天竜人を見て爆笑している。

エ「なぁ記事は何て書いてあるんだ？」

ダ「なになに…

"極悪人桜姫、天竜人の式典の最中に乱入。
護衛、奴隷を全て気絶させた後天竜人の船をミサイルのようなもので破壊。
暴言をはいて天竜人の顔を殴りその場を逃走。
現在事件のあった島を捜索中。
なお、世界貴族に対する反逆により桜姫の懸賞金が跳ね上がる模様。
新たな手配書は三日後に公布される予定である。
目撃情報だけでもそれに見あった額が払われると政府は発表した。"


だってさ」

サ「…今懸賞金いくらだっけ？」

エ「…たしか八億」

サ「それよりさらに…」

長男二人は頭を抱えて呻き出した。

恐らく金額についていけていないのだろう。

ルフィはまだ懸賞金のすごさがわからないのできょとんとしている。

ダ「ほんと普段怒らないやつを怒らしたら怖いってのはあの子のことを言うんだろうね」

ル「母ちゃんは怒ったら怖ぇんだ！

俺何回か見てるけど大虎より背中がぞくってした！」

エ「母ちゃんは…自分で言うのもなんだけど俺たちのことを大事に思ってくれてる

その俺たちがばかにされたり傷ついたりすると普段からは考えられないぐらい怒るんだ」

ダ「つまりは親バカってことだね

あんたらみたいなガキをそこまで大事にしてくれてるんだ

早いとこあの子に親孝行できるように強くなりな」

エ「そんなこと言われなくてもわかってる!!

いつまでも守られてばっかいられるかよ！」

エースはダダンに怒鳴り鉄パイプを持って出ていった。

サ「あ！おいエース！

ったく…でも確かに俺らが強かったら母さんが出ていかなくてもすんだんだもんな！」

サボも鉄パイプを持ってエースの後を追った。

ル「二人とも待ってくれよー!!」

ルフィも遅れて二人の後を追う。

ダ「騒がしいガキどもだよ…



早く帰ってきなよ…」

ダダンは煙草の煙をゆっくり天井にはいた。