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頼るということ

桃side


「北斗、俺の真似してみて?すってー、はいてー」

松村「はぁ…っ、ふぅーっ、はぁっ、はぁっ」

「ん、すってー、はいてーっ」

松村「はぁっ、きょーも…とっ、」

「ん、きょうもとだよ~」

松村「ごめん…っ、はぁっ」

「気にしないでって」



今考えれば他に、タイミングが合ったかもしれない。

でも、これはすぐに伝えるべきだ。


「ほくと…」



北斗の隣に腰掛けていたが、北斗の前に移動し、

しゃがんで向き合う形にする。



「…病院、行ってみよっか」



できるだけ、優しく。

寄り添うように。



松村「…っ」



北斗は、不安、恐怖、色々な感情の中

涙目のまま俺の目をじっと見つめた。



松村「…きょうもと…っ」



小さく、でもはっきりと北斗は言った。

これが北斗なりの甘え。

そして、その目が、北斗の気持ち。



「おいていきなんかしないよ、大丈夫」



いつもは干渉しあわない俺らだけど、

気持ちが伝わるよう、

優しく、北斗を抱き寄せた。



松村「…っ、ぅぅ…っ」



特別言い合うわけじゃないけど、

大切なんだよ、大好きなんだよ、北斗のこと。

こう伝わるように。



「……っ」



今は話すような感じじゃなくなったけど、

今ぐらい、お兄ちゃんさせてよ。



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