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頼るということ

桃side




松村「はぁ…っ、はぁっ…」


「大丈夫、ゆっくりね?」




俺の隣にいるのは

苦しそうに呼吸をする北斗。




田中「ごめん、きょも、次」


「うん、次のペア樹と、慎太郎だよね?」


田中「そう、髙地とジェシーは呼ばれてどっか行ってるから…」


「大丈夫、任せて」


田中「さんきゅ」


松村「はぁ…っ…ァっ…はぁっ」


「苦しいね…ゆっくり、呼吸してみよっか」




いつもは馬が合わないだの不仲だの言われている俺らだけど

…まぁ、別に不仲じゃないし。



北斗は、熱烈なファンやアンチによって…よって、なのかは定かではないが

人前に出る仕事がある日とかにはこういう状態になる。

いわゆる、過呼吸というやつだ。

因みにこの雑誌撮影のあとは少クラ。

人前に出るパターン。



松村「はぁ…っ、きょ…もと…っ、」


「ん?」


松村「ごめ…っ、はぁっ…なさ…っ」


「俺がしたくてしてるんだから、ね?」




安心してほしいという意味も込めて

そっと北斗の手を握ってやる。

最初の頃は握り返すなんてことは全くもってなかったが

今は、力は弱いものの

しっかり握り返してくれる。




「ん、平気平気、落ち着いてきたね」

松村「…」




返事こそないものの、微かに頷いてくれたような気がした。
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