青赤ビートダウン

9.過大な贈り物
相手の場にある置物カードを1つ破壊し、代わりに象クリーチャーを1体生成させるカード。イラストには豪華な装飾をされた象が尻もちをついて、周りの人間たちが困惑している様子が描かれています。かわいいです。
ブラムさんはプロポーズが恥ずかしいというより、レモラが受け入れてくれるのかというのがずっと不安だったので、「こんな贈り物なんてしても、」という感じにしたくて選びました。
文中のフォトウェディングの下りは3月に描いたイラストの、背景の後付けこじつけです。……そういえばジューンブライド絵まだ描けてないですね(2023.8.8時点)。

10.内にいる獣
前述の「過大な贈り物」と同系の先駆カードであり、こちらは相手のクリーチャーを破壊してビーストを1体生成するもの。
静かなキャラの暴力的な願望、欲望というものが個人的に大変ヘキでして、それが個人への執着から生まれたものであれば尚良しでして。あと悪い日はすべてが芋づる式にとことん悪くなるものだと考えているので、レモラちゃにとっては最悪な一日になりました。すまんのぅ。
作者はこういうときはスマホの電源落として好きな漫画の何周目かをしながらひたすら寝るようにしています。

11.デス・キス
「きみは川に辿りついた」と同様、某TRPGとのコラボカードであり、ビホ.ル.ダーと呼ばれる目玉の怪物のひとり。カード効果は使嗾(しそう)という、相手のクリーチャーを強制戦闘させる挑発効果のようなもので、特に敵同士での乱戦時にはそのダメージを倍にするなどといった漁夫の利を狙っていくカード。
ブラムさんやや暴走の回でしたので、そういう本意ではない暴力性を思って、このタイトルに選びました。理性を失った末の情事って良いですよね私は好きですゾンズ2期のあれはすごい興奮しました()

12.真夜中のバンシー
召喚コストがやや重いが、着地時に他のクリーチャーすべてにマイナス効果のあるカウンターを置く陰湿なカード。ダメージや減算ではなくカウンターを置く、というのがミソで、前者2つから守る効果のカードは豊富でも、カウンターを置かれるのを防ぐ手段はほとんどなく、ほぼ確実に相手陣営に大打撃を与えられる。とても好き。
レモラの、日中に這い出てきたブラムへの怒りや絶望感が声を上げて泣き叫ぶ回で、そういう怪物であるバンシーの名前を冠したいなと考えて選びました。
陰.陽.座の黒.衣の天.女とかいいですよね。
戻れぬなら 黒で閉ざす 貴方の探す女(ひと)は 待たなかった

13.基本に帰れ
英名Back to Basic、通称BtoB、レモラの風俗店時代の源氏名ビビの由来カード。Mt.Gにおいてリソースを生み出すのは”土地”と呼ばれる種類のカードなのですが、1枚で数枚分の効果を発揮する特殊な土地が多数存在します。それらを、敵味方区別なくほぼ完全に無力化するカードです。デッキによっては完全に詰みます。またブラムの由来である「血染めの月」も似たような効果のカードです。
今更蒸し返してもどうしようもない過去を、そんなに怒って何になるんだという意見の方はよく見かけますが、解決できるかどうかは重要ではないと自分は考えています。相手に直接ぶつけたこと、相手が耳を傾けてくれたことが大事なのであって。なのでレモラの今回の怒りも、すべてが払拭できたわけではないかもしれません。いつか夫婦喧嘩をしたときにでもまた蒸し返されるのではないでしょうか。それでもその後も一緒に居る事実がよいのだと思います。

13.5 命運の核心
対クリーチャーで敵味方問わず、種族がドラゴンであるか、それ以外であるかを選んで、選んだ種族をすべて破壊するカードです。ほぼ後者が選ばれるのですが、相手の強力なドラゴンをピンポイントで破壊するために前者を選ぶこともごくまれに起こります。
完全に余談なんですが、出し入れのことをなんかよさげに言った単語があったよなーと思って検索したらちゃんとヒットして安心したんですが、説明文に「主にB.L小説で散見される造語であり」とか書いてあって死ぬかと思いました。お里が知れましてよ!

14.夢さらい
自分が相手を攻撃する度1枚引き、1枚引くごとに攻撃力が増すクリーチャー。また手札を1枚捨てれば相手からの妨害を耐えることもでき、その汎用性の高い強力な効果から当時かなり人気のあったカード。夢さらいってカード名がまず良い。翻訳班ありがとう。
自分はどちらかというと濡れ場そのものよりも朝チュンのいちゃいちゃのほうが好きなので、いまだに自分で何回も読み返してます。オシアワセな野郎ですね。いうて自己満足のために書いてるので結局はそうです。

15.血の契約
黒の汎用ドローカード、自爆ダメージと引き換えに2枚引くことができます。契約、という言葉を入れたかったのと、少し怪しい儀式の雰囲気にもしたかったので選びました。日頃お世話になっているカードだったこともあります。
さて、石染式、墨染石、などという大妄想を展開しましたが、これはその、中年男性と若い女性とのジェネギャに自分がひどく弱いもので、渾身のプロポーズを一回大きく空振りしてほしいという変な性癖の産物です。このためだけに捏造しました。とはいえ、二人だけの奇妙な儀式などというものも大変ヘキで、なんといいますか、寛大なお心でお目こぼしいただけたら幸いです。この妙な世界観と言うか設定についてはそのうち個別にまとめます。

16.彩色の宇宙儀
設置までが大変な置物なのですが、一度設置できてしまえば大量のリソース源となるカード。正攻法で置くよりは、他カードのインチキ効果で踏み倒されることが多い印象です。文中の墨染石については、ラメとか螺鈿とかマジョーラ(塗料)とかをイメージしているのですが、その描写をしていて、ああこれは手のひらの宇宙ってやつだなと気づいてこのタイトルにしました。
ブラムさん、はっきりKSKは言わないかもとずっと思ってたんですが、書いてみればちゃんと言ってくれたので作者も安心しました。
よね.づ.け.んしのカ.ナリ.ヤをずっと聴きながら書いてました。Pa.l.e.Bl.ueは書き終わってから初めて聴いてドハマりしました。隙を生じぬ二段構え。

Sideboard.くすぶる卵
サイドボードとはデッキの補欠のようなもので、トーナメントを勝ち上がる中で様々な相手のいる中、最善手がとれるように備えておく別の武器のようなものです。
前ページまでのふたりの余韻を壊したくはないけれども、交雑種についての自分の考えを提示しておきたいと思い、アレイナと医者に喋ってもらいました。他の方とのご交流の上で、交雑種って滅多にいないはずなのに(よそ宅に)そこそこいるのはなんで?という自分の解釈違いを叩き伏せるためのこじつけです。「できるまでヤったから」という。そういう一見馬鹿みたいな理屈が本質であるのがいいなと思います。


以上です。
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