メジャー短編 (調整中)
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昔からかわらない
温かい手だから
心地よくて
つい甘えてしまうんだよ・・・
*ぬくっこ*
*今日も忙しい一日が終わろうとしていた
風呂上りの未架は、何か冷たい飲み物を買うために寮二階にある、自販機に向かった
『・・・あれ?』
自販機のある談話室には、ソファーに座り、背もたれに頭を乗せて顔にはタオルを被せている人が一人いた
未架には、それが誰だかすぐにわかった
未架は悪戯に、その人物の顔に今買ったばかりの冷たいミネラルウォーターをピトッと乗せた
寿「ぅわっ!!・・・未架!」
『えへへっ』
突然の冷たさに驚いた寿也は、顔に乗せていたタオルを取り、悪戯をした未架と目が合った
『どうしたの?こんな時間に?』
寿「ちょっと、ぼーっとしたくてさ・・・
部屋じゃ、吾朗君(イビキ)がうるさいから」
と、苦笑い
少し心配そうな表情をする未架に、大丈夫だよと微笑みかけた
風呂上りの未架を見上げる寿也の顔に、まだ濡れたままの未架の髪がくすぐった
寿「あっ未架! 髪の毛濡れたままじゃないか!
そのままじゃ、風邪引くっていつも言ってるだろ?!」
『平気だよ!後でちゃんと乾かすから・・』
寿「だ~め! そう言って、結局そのまま寝ちゃうだろ!?」
未架を心配してのことだろうが、丸っきり保護者である
*はぁー・・と、ため息をついた寿也は、こっちへおいでとソファーをぽんぽんと叩いて座るように促(うなが)した
怒られたはずの未架だが、その表情はまるで大好物を目の前にした子供のように嬉しそうだった
そして、寿也の足の間にちょこんと座り、濡れたままの未架の髪をわしゃわしゃとタオルで拭いていった
寿「何ニヤニヤしてるの?」
『・・別に!』
よほど寿也に髪を拭かれるのが好きなのか、かなりの上機嫌だ
昔からよく寿に髪を拭いてもらっていた
初めは、恥ずかしかったんだよ?
でも、すごく心地よくて温かいんだ!
だからたまに、わざとするんだ!
寿の温もりが欲しいから・・・
まったく・・・と言った表情をして、わしゃわしゃと乱暴にしていた手を止め、今度は優しく丁寧に毛先の方を拭きとっていった
安心しきっている未架とは裏腹に、寿也の内心は大荒れだった
寿「・・・未架って、いい匂いだよね」
『ん?』
未架の髪を拭きながら、耳元近くの髪に鼻を埋めた
『シャンプーの匂いだよ?』
寿「うん・・・好きだよ 未架」
さり気に、告白交じりになっている寿也も虚しく、シャンプーのにおいが? と口にしている未架
そんなやり取りも、長年の付き合いのためか慣れっこだった
だが、今日の寿也は少し大胆なことをしてみた
*そのまま未架の耳元から首筋まで下がっていき、首筋に顔を埋めた
『わわっ! と・・寿・・・くすぐったいよ・・・!』
くすぐったがる未架を横目に、ちゅっと首筋にキスをした
先ほどまで、くすぐったさに震わせていた身体がキスと同時にピタッと止まった
『・・・・・寿・・?』
それまで、全く気がつかなかった
寿に抱きしめられていることに
その腕は徐々に強くなっていき、いつもと違う寿也に漸(ようや)く気が付いた
一方、寿也は・・・
寿「(・・・・・やばっ・・・//////)」
少しからかうつもりが、いつの間にか歯止めが効かなくなっていた
今なら
どこでも見られる
どこでも触れる
どんな声でも聞ける・・
・・そんな気がした
そして、未架の首筋に赤い小さな華を咲かせた時だった
*
薬「オホンッ!!」
寿「ビクッ!!!!!!」
後ろから、誰かの咳払いが突然聞こえた
寿「・・ゃ・・・薬師寺・・・//////」
心臓が飛び出るんじゃないかっていうぐらいに驚いた寿也は、恐る恐る咳払いした犯人の名前を口にした
寿也と目が合った薬師寺は、くるっと再び進行方向を向いた
薬「逢引するのは勝手だが、そーゆーコトはもっと人目を忍んでやれ!」
寿「・・・・・・・はい・・/////」
その後、寿也は大人しくかわいい子ウサギをお部屋に帰しましたとさ
*END*
-おまけー
吾「おい未架どうしたんだ?首んトコ」
『え?』
寿「(あっ!・・そ、それは///ι)」
『どーしたんだろ?
蚊に刺されたのかな・・?』
寿「・・・・・・・」
薬「・・・・プッ」
確かに、蚊(寿也)に刺されたな
寿君の努力は まだまだ続く・・・vV