哀しみの蒼に (調整中)
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差別
それは どこにでもあるごく自然なこと
今の世の中は それが当たり前
どこにいても 居心地が悪い
でも
そうじゃない場所も あるんだな
・猫大騒動・
*授業のチャイムがとっくに鳴り終わった学園内では、トボトボと校舎に向かう人影
『(はぁー・・ なぜ皆、私を学校へ行かせたがるんだ・・・)』
朝、特派へ行ったシリルは、セシルによって強制的に学校へ行くように言われ、特派を追い出されたのだ
恐らく、セシルはユフィの差し金だろう
でなければ、あんな強引に学校へ行けなんてシリルに言うはずがない
文句を垂れながら、渋々学校へ来たのだ
転校した次の日早々に遅刻のシリルであった
そんなことはお構いなしに、校内を歩いていると、バシャバシャと水の音が聞こえてきた
あまり気に止めなかったが、不意に視界に入った人物に足を止めた
水道場では、バケツに水を溜めてスザクが何やら洗っているようだ
洗剤を使うものの、なかなか落ちてはくれない汚れ
ス「・・・やっぱ落ちないや」
『だろうな』
ス「∑!!」
行き成りの声に、スザクは持っていた布をバケツに押し込んだ
声を掛けた人物を見てスザクはさらに驚いた
自分の事を嫌っているはずのシリルが、ごく自然に話しかけてきているのだ
動揺しているスザクから、先ほどバケツに押し込んだ布を奪い取る
ス「シリル!」
『どこにでもいるんだな・・・こういう低俗なことをする奴は』
ス「・・・・・」
シリルが奪い取った物は、赤字で布いっぱいにスザクを中傷する言葉が書かれていた体育着だった
スザクはバツの悪い顔をして俯いた
恐らく知られたくなかったのだろう
自分が学校で嫌がらせにあっていることを
シリルはそんなスザクを横目に、水道の蛇口を捻って体育着を洗い始めた
それを見たスザクは、自分でやるからとシリルの手を止めようとした
『お前、何故何も言わないんだ?』
ス「え?」
『こういうことをやる奴は、放っておくと図に乗るだけだぞ』
ス「うん・・・でも、せっかくユフィが通わせてくれた学校だから」
そういうスザクの瞳は、少し愁いを帯びていた
ユフィに心配をかけまいと軍ではいつものように笑顔でいる
こいつは周りに気を使い、嫌なことや悩み事は自分の中に仕舞い込むタイプ
*シリルは一つ溜息を吐いた
『軍属ならある程度痛い目に合わせれば、こんな事すぐになくなるだろう?』
ス「そうなんだけど・・・やっぱりそういうのは良くないと思うんだ」
甘い奴
自分を守る力を十分持っているのに、何故それを使おうとしない?
こいつの考えていることが、理解できない・・
ス「いいんだ、そのうち向こうも飽きるだろうし・・それに僕が自己防衛をしてしまったら、次は他のイレブンの人が狙われる
なら、軍人である僕が狙われていた方がまだ安心だから」
・・イレブン? ・・だから?
シリルは洗う手を止めた
それに気付いたスザクは、不思議に思いシリルの顔を覗き込んだ
と、次の瞬間
ビタンッ! という音と共に水が辺りに飛び散った
シリルがスザクの顔面目掛けて、洗っていた体育着をそのままぶつけたのだ
行き成りの事にスザクは鼻を手で押さえ、丸い目でシリルを見やっていた
『そういえばお前、日本人だったな』
スザクを背に冷たく言い放つと、シリルはそのまま行ってしまった
そんなにも僕の事、嫌いなのか・・・?
あまりの仕打ちにスザクの中でも苛つきが芽生え始めた
シリルはというと、眉を潜めいかにも不機嫌そうにズカズカと中庭を歩いていた
はは・・・バカか私は
あいつに、一体何を期待していたのだ
何かの勘違い?
勘違いどころか肯定したではないか・・自分はイレブンだと
日本人ではなく、イレブンだと・・・
『・・・・』
シリルは、下唇を噛みしめてその場に立ち止まった
差別・・それは人が生きていくには付き纏うもの・・・人は誰かと比較してしまう生き物
そんな事はわかっている
・・だけどイレブンだから仕方がない・・・
敗戦国だから仕方がない・・
今のこの理不尽な差別をなぜ受け入れる! 同じ人ではないか! 同じ・・・・・っ!
ぐっと握り締める拳が震えた
・・そう・・・・同じ・・・
拳からスッと力が抜けた時だった
どこからともなく、おちゃらけた明るい声が響いた
*
ミ『こちらミレイ・アッシュフォードです!
猫だ! 校内で逃走中の猫を捕まえなさい!!』
『・・・・猫?』
校内放送で響き渡った声は、ここアッシュフォード学園の生徒会長、ミレイ・アッシュフォードだった
訳の分らない放送に、さっきまでの怒りがどこかへ行ってしまった
ミレイは、校内の部活を全て一時中断させ、猫を探すよう言いだした
勿論タダではない
協力した部活には、予算を優遇するとの条件付きだ!
そして極め付けは・・
ミ『そして、猫を捕まえた人にはスーパーなラッキーチャンス!
生徒会からのキッスのプレゼントだぁ!!』
そう言い終わると、ミレイの高笑いが学園中に響き渡ったのと同時に、生徒達のやる気に満ちた雄叫びが上がった
校内中が猫探しに没頭する中、シリルは1人ぽつんと中庭で立ち尽くしていた
生徒達の勢いに、呆気に取られていたのだ
『・・・・何なんだ? これは・・・ι』
転校したばかりのシリルには、生徒会長ミレイのモラトリアムにはついていくことが出来ずにいた
あまりの騒ぎに逃げるようにして静かな時計塔へ移動した
その頃、不運にも今回の景品とされた生徒会メンバーは、血相を変えて猫を探していた
シャーリーなんかは着替える余裕も無かったのか、水泳部の水着のまま探し回っていたほどだ
心中お察しします・・・
時計塔まで来たシリルは、人がいないことに安堵した
漸く静かになったと思ったら、何やら頭上から猫の鳴き声が聞こえた
『猫?』
するとバタバタと足音が聞こえ、息を切らしたルルーシュと平然な顔をしているスザクがやってきた
どうしてこの2人は、こんなに対象的なんだ・・・?
と、今はどうでもいいような事を疑問に思ってしまった
ル「シリル猫を見なかったか?」
『猫なら・・』
にゃ~
シリルが上と、指を指そうとしたのより先に猫の鳴き声が響いた
それと同時に、素早くスザクが上へ昇る階段を駆け上がった
それを見るやいなや、遅れを取るまいとルルーシュも追いかけて行った
*
ル「スザク! お前は帰れ!」
ス「でも生徒会長さんが捕まえろって」
ル「いいから帰れ! 猫は俺がっ」
ス「体を動かすのは、僕の方が得意だよ! それに前に小鳥が逃げ出した時だって」
ル「古い話を持ち出すな!」
ス「たった7年前だよ」
明らかに疲れの見えるルルーシュとは対照的に、スザクは楽しそうにも見える
2人の距離は見る見るうちに離れて行った
ル「(くそっ・・・このままでは)」
『相変わらず体力ないのね! ルルーシュ』
ぐずぐずしているルルーシュにいつの間にかシリルも追いついていた
『ねぇルル、ルルとあいつって知り合い?』
ル「・・ここに来てから初めてできた、俺の親友だ」
『・・・・そっか』
正直驚いた
ブリタニア人と日本人が友達なんて、今のこの世界には在りはしない夢物語だと思っていたから・・
なんだか嬉しくなったシリルは、ルルーシュの背中をビシッと叩き、追い抜いて行った
『先に行ってるからな! ルル』
ル「なっ! シリル!」
ルルーシュを追い抜いたシリルは、すぐにスザクに追いついた
『この学園は変なところだな』
呟くシリルにスザクは怪訝そうな顔をした
ス「そうだね・・・でも、もっと変なのは君だよ」
『・・?』
そう言われシリルはスザクの方を向いた
ス「だってそうだろ? 僕の事、嫌ってるくせに何でもない風に話しかけてきて・・かと思えば、急に突き放すような態度を取って、一体君は何がしたいんだ?
僕を嫌うのは勝手だけど、こんな中途半端なことされるのははっきり言って迷惑だよ!
これじゃぁ、さっき君が言ってた奴らと同じだ」
シリルは驚いたように目を丸くさせた
そして、含み笑いのような笑みを見せた
『ただのイジメられっ子じゃないみたいだな
ちゃんと自分の気持ち、言えるじゃないか』
スザクは何も言わずペースだけを上げ、シリルより先に屋根の上に出られる窓から外へ出た
どうして君は また そんな表情を・・・
全然わからない 君という人間が・・
ただ一つ、シリルの頬笑みを見て、スザクの胸が高鳴ったのだけは事実だった
*その頃、時計塔の外ではかなりの人数の生徒が野次馬に集まっていた
そこにバイクで登場のリヴァルとミレイ
猫を追い詰めたとの情報が入り、飛んできたのだ
ミ『追い詰めたって本ト!? 誰が見つけたのよ??』
シャ『あそこ! ・・・スザク君!』
シャーリーが指差す先には、窓から屋根に飛び移ったスザクの姿があった
スザクは慎重に猫に近づいて行った
漸く追いついたのか、シリルの後ろからルルーシュも顔を出した
ル「スザクよせ! ・・あっ、おいシリル!」
ルルーシュが言うより先にシリルも屋根に飛び移った
ル「待てシリル! お前は行くな!」
『大丈夫、ルルーシュよりかは危なくないから』
もっともな言葉に何も反論できない
ルルーシュは、バツの悪い顔をして屋根に飛び移った
まずいぞ・・・どちらが猫を捕まえたとしても一般人ならまだしも、2人は軍人・・・やはりここは・・
下から何人かの悲鳴が上がった
驚いた2人が下を見ると、ルルーシュが足を滑らせたのか下へずって行くところだった
『ルルっ!』
ス「シリル猫をお願い!」
咄嗟(とっさ)にスザクは屋根を勢いよく滑って行き、窓の縁に手を掛け、ルルーシュに手を伸ばした
まさに危機一髪! というところだろう
下からは歓声が上がっていた
『・・・・こういう場所も日本(ここ)には、ちゃんとあるんだな』
手を取り合う2人を猫を抱き上げながら見ていた
日本人を虐げるだけのところじゃない
ちゃんと手を取り合って、解り合っていける場所も人も日本(ここ)には在る
シリルはほんの少しだが、小さな希望があることに微笑んだ
可能性は”0”じゃない
一匹の黒い猫だけが、その優しい頬笑みを見ていた
*
騒動の根源である黒猫を抱え、下へ降りたスザクとシリルに生徒会メンバーが駆け寄って来た
シャ『ルルを助けてくれてありがとう! スザク君!』
リ「さっすがスザク、伊達に軍人はしてないってか!」
ス「でも、内心ビックリしたよ
下を見たら、ルルーシュが落ちて行くところだったから」
ミ『ところで! この猫、何か持ってたでしょ~?』
猫を捕まえたシリルに、ずいっと顔を寄せるミレイ
その顔は、何やら期待に満ち満ちている
『何か被っていたみたいだったけど、いつの間にか無くなってたみたいだ』
そう告げると、シャーリーがルルーシュのいないことに気付き、訪ねてくる
ス「あっ、忘れ物があるから先に行けって」
ミ『それだーーーー!! あいつの恥ずかしいヒミツ!!』
ビシッと指を差したミレイ
期待していたのはどうやらそれらしい
遅れてきたルルーシュは、漸くこの騒動のカラクリがわかったようだ
ミ『あ~ぁ、せっかくルルーシュの弱みを握れると思ったのに』
シャ『ルルって格好つけだから』
生徒会メンバーでそんな会話をしていると、ふと笑い声が上がった
そちらへ目を向けると、そこには思いもよらない人物が
『ぷはは』
ル「シリル?」
『はぁー、なんだか久々にこんなに笑った気がする・・
まさか学校で、こんな風に笑うなんて思ってもみなかったから・・・こんな学校なら、また通うのもいい・・かな
いい学校ね、ミレイ会長』
ミ『あら! 嬉しいこと言ってくれるじゃない? シリル』
シリルの思いもよらない一言に、周りが頬笑み、和やかな空気になった
そんな中、ルルーシュがある提案をした
ル「会長、シリルを生徒会に入れてやってくれないか?」
『!』
ミ『え?』
アッシュフォード学園では、必ずどこかの部活に所属しなくてはならないことになっている
シリルは、深く考えてはおらずむしろ忘れていたことだ
どうせ軍の仕事で、学校自体も来られなくなるだろう・・そう思っていた
ミレイは副会長であるルルーシュの頼みもあり、シリルの生徒会入りを許可した
まぁ、いっか・・・と思うシリルに生徒会メンバーが自己紹介がてら群がる
元々貴族であるシリルは、何の咎めも無く温かく受け入れられた
*そんな和みムードをぶち壊したのは勿論この人
ミ『ではでは~! みごと猫を捕まえたシリルには、生徒会からのキッスのプレゼントだ!』
シャ『あっ!』
リ「忘れてた・・・(泣)」
ミ『シリル、誰からのキスが欲しい?』
ミレイはニヤニヤしながら、シリルに詰め寄る
生徒会メンバーもシリルの返答に息を呑む
その表情は、何を考えているのか手に取るようにわかるものばかり
少し嫌な汗を背中に感じながらも、答えない訳にはいかない雰囲気に少し考えた・・・フリをする
答えなんて決まっている
っというかこれしかない・・
『なら、ルルーシュ』
シャ『えっ!!』
ミ『ふふ~ん、だそうよ~? ルルーシュ』
一際驚いていたのは、シャーリーとルルーシュ
スザクは内心驚いていた
まさか、シリルが真面目に答えるとは思わなかったからだろう
いつものようにヒラリと交すかと思っていた
ルルーシュは困ったように溜息をつき、会長命令に逆らうわけにもいかず一歩また一歩と前に出る
ルルーシュがシリルの前に来た時、シリルの手がルルーシュを制止するように2人の間を割った
『・・・なんて冗談だ
別に、それが欲しくて捕まえたわけじゃない・・・・むしろ、いらない』
その発言にリヴァルは嘆いた、”もったいない!!”と
ミレイはシリルに耳打ちをした
ミ『そういう事は、あまり女子の前で言わない方がいいわよ~? ルルーシュ、ファン多いから』
ちらりと見たのはシャーリー
頬を膨らませ、平気なフリしてプリプリ怒っている
『なら、シャーリーにあげるよ
私はいらな・・』
ちゅっv
ルルーシュの手が頬に触れたと思ったら、ほっぺに何かが押し当てられた
周りからは悲痛ともいうべきか、そんな声が上がっている
ル「この俺のキスをいらないと言った罰だ」
シリルにしか見せない表情で、悪戯をした子供のように笑っているルルーシュを見て苦笑いをした
よほど嫌だったのだろうか・・・いらないと言われたことが・・ι
*丁度その時だった
遠くの方から、ジェット機が飛ぶような音がした
それだけなら察して気にはしないのだが、何が気になるかというと、その音の大きさだ
遥か上空を飛んでいるジェット機や飛行機といった類は、こんな音量ではないだろう
勿論、そこにいたアッシュフォード学園の生徒は皆、上空を見上げた
するとそこを大きな鉄の塊が飛んで行った
ジェット機や飛行機の類ではない
不思議そうに見上げる生徒達の中で数人はその鉄の塊を見て、険しい顔をしていた
あれは・・・まさかっ!!?
『悪い! 早退する!』
ス「え?!」
そう言うやいなや、抱いていた猫をスザクに渡し、シリルはその場を急いで走り去った
生徒会メンバーがぽかんとしている中、シャーリーがぽつりと呟く
シャ『・・・シリルって、今来たのよねぇ?』
リ「うん」
シャ『なのに・・早退?』
シリルの背中には、開かれることのない学生鞄が背負われていた
シリルは中庭を抜け、さっきの機体が飛んで行った方へ走って行った
さっきのあれ、一瞬だったけど・・・あいつの機体
どうしてこんなところに・・・
校舎を曲り、アーチを抜けた瞬間、何か強い力に引き寄せられた
『うわぁっ!!』
「シリルみ~っけv」
*そこにいたのは、白を基調とした正装服に緑色の羽織り物、綺麗な空色の瞳を際立たせる、金髪の少年がいた
シリルは、その少年の腕の中にすっぽりと入ってしまった
『やはりお前か・・・ジノ・ヴァインベルグ』
苦しそうに腕の中からなんとか顔だけ脱出させることが出来た
そんな努力も虚しく、ジノはシリルを軽々しく持ち上げ、まじまじと見つめた
ジ「それより何だよシリル、その格好?」
『ここの学生服だ』
ジ「へ? シリルって大学院まで出てるんだろ? なんで今更学校なんかに?」
『こっちが聞きたい』
ユーフェミア皇女殿下の命令では、従うしかあるまい・・と、呆れ気味で言うとジノは納得したように短く返事をした
『そんなことより、ラウンズであるお前が、何故こんな所にいる』
ジ「お姫様をお迎えにv」
『冗談はその性格だけにしろ』
ジ「相変わらず冷たいなぁ~、シリルは・・・ぐずん」
『抱きつくな』
高々と上げていたシリルをそのまま抱きしめ、シリルの胸下あたりに顔を埋めた
怪訝そうな顔をするシリルに、ジノはクロヴィス殿下の国葬に出席するため本国に戻るようにと、皇帝からの伝言を伝えた
それを聞いたシリルは一層目を細めた
『”皇女”として戻れ・・・と?』
ジ「いいや。隠密機動の総司令官として
じゃないと、戻らないだろう? シリルは」
『ほぉ、よく分かっておられるのだな? 皇帝陛下は』
乾いた笑みを見せるシリルに、ジノはやれやれといった表情
王位継承権を返上したと言っても、それは厭くまで自分自身が捨てたと言っているだけ
皇帝には許されることは無かった
ルルーシュの時は、あんなにも簡単に切り捨てたのに・・・
『わかった、すぐに本国へ向う
だからいい加減降ろせ』
ニコニコ顔のジノを思いきり睨んでやる
ジ「戻って支度してたんじゃ、間に合わないよ! だから俺が来たんだし」
『おっ、おい! ジノ!!』
ジ「大丈夫! 特派の方には連絡行ってるからv」
シリルに反論させるヒマを与えないように、ジノはシリルをお姫様抱っこをすると再び乗って来た機体”トリスタン”に乗り込んだ
飛び立つ機体を、校舎の影から一つの影が見ていた
眉間にしわを寄せ俯き、拳をギリっと握りしめた
ス「・・・・」
なんだろう
この胸のモヤは・・・
・END・
*08.8.31