好きと嫌いの間
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それから俺達は、なんとも奇妙な関係を築き上げていた。
名前を付けるなら
バッティングセンター仲間。
俺が、たまたま入ったバッティングセンターに通っているという北川。
あいつに出会ってから、俺もそこに通うことにした。
北川のバッティングフォームを手本にするために。
初めて目にした時は、全身に鳥肌が立った。 視界に入った瞬間から視線が逸らせないほど、彼女のバッティングフォームは俺の理想のフォームそのものだったから。
あぁ。 奇妙な関係ってのは
お互い会ったら、野球のことしか頭にないし、話さない。
どこの中学とか
連絡先とか
そんな事、聞かなかったし、聞かれなかった。
まぁ、制服を見れば、大体見当はついたけど。
約束なんかもしなかったし。
今日行って、いたらいたで声を掛ける。
いなかったら、打って帰るだけ。
浅く、簡単な付き合いだ。
けど
そんな距離間が、不思議と心地良かった。
けど、
そんな心地良い日々は、そう長くは続かなかった。
それは突然だった。
北川が、ぱったりと来なくなった。
少なくとも、週に2、3回は会っていたはずなのに。
気にはなったが、連絡する術がない。
北川が来なくなって、なんとなく俺も、そのバッティングセンターには行かなくなっていた。
夢だったのかと思うくらいの短い時間。
しかし、北川のおかげで打率が上がり、バッティングフォームも雑さが無くなったのは事実。
あれから1年と半年。
俺は、中学を卒業した。
前々からスカウトを受けていた青道高校へ行く事となる。
この時の俺は
北川と出会ったあの2ヶ月足らずの出来事を、頭の片隅に追いやり、過去の出来事として忘れ去ろうとしていた。
それから数か月後に
彼女と再会する事になるなど
夢にも思わずに
・END・
15/3/1(仮)
17/1/9
◇前後編で1話です。 分ける必要はなかったのですが、前編はヒロイン語り。 後編は御幸語りにしたかったので、あえて分けました!
この連載では、御幸には一途になってもらいます☆
どちらかと言うと、ヒロインの方がフラフラしているかもしれません。 しかし、それがイコール恋愛には直結していませんので…。
色んな人からちょっかい出されながらも、惹かれあっていく2人を書いていければと思っています!