短編&番外編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
GIでカード集めを本格的に開始したある日の出来事。
「あれ? カシス、リップ替えた?」
突拍子もなく、ゴンがカシスに尋ねた。
『…よくわかったね
確かに替えたけど…コレ色も匂いも無いやつなのに』
前使っていた物も、無色無臭。
逆に、替えたことに気づいたゴンに驚きだ。
「あたしも気付かなかったわよ」
「何て言うのかな……つや? が前と違うし
…それに」
ゴンはカシスに近寄り、くんくんとカシスのリップの匂いを嗅いだ。
その行動には、キルアもビスケもビックリだ。
「なっ!!」
「まぁv」
「リップ本来の匂いかな? それが全然ちがうもん」
さすがゴン。
嗅覚は、犬並みだ。
すると、ズカズカ近付いてきたキルアは、そのままゴンの頭に拳を落した。
「あいたっ!
なにすんのさ、キルア!」
「何となくだよ」
『大丈夫? ゴン』
「…うん」
『もう…キルアー!』
頭のコブを摩(サス)るゴンに声を掛け、すでに歩いて行ってしまったキルアを追いかけた。
文句を言うためだろう。 今のは、ゴンが余りにも理不尽だ。
そんなゴンに、ビスケが歩み寄る。
「オレ、何かした?」
「気にしなさんな。 ただのヤキモチだわよ」
・
この街でゲットできるカードは多いため、二手に分かれて入手する事にした。
すでにカードを手に入れたキルアとカシスは、集合場所に来ていた。
『ゴンとビスケは…まだみたいだね』
「だな」
2人が来るまで待ちぼうけ。
すると、徐にキルアが口を開いた。
「お前さ、なんでそんな警戒心ないわけ?」
『…なに? いきなり
私のどこが警戒心ないように見えるのよ』
先ほど、ゴンがカシスのリップの匂いを嗅いだ時のことを言っているのだろう。
「こんだけゴンが顔近付けたのに、防御態勢も何もしなかっただろ」
『だって、ゴンだし』
と、キルアもゴンと同様に顔を近づけて見せた。
しかし、さっきと同じように、相手との間に腕や手を出す素振りも無ければ、顔を逸らすこともしない。
それが更に、キルアの額に怒りマークを増やすことに。
「わっかんねーだろ!
ゴンがキスでもしようとしてたら、どうすんだよ!」
『まさか! そんなわけないよ。 ゴンだし』
ニッコリ笑顔で言うカシス。
この警戒心の無さは、ゴンに対してだからなのか。 他の男に対しても、それっ気はあるが。
カシスの場合は、逆に自分を過小評価していそうだ。 自分は男に興味が無いから、ではなく、男に興味を持たれない。 そう思っているのではないかと思えてくる。
現に、顔を近づけたままのキルアに対しても無警戒だ。
ジト目でカシスを見つめるキルア。
「…じゃあ
今、警戒心ねぇのは?」
『…キルア……だし?』
「ふ~ん。 オレが何もしないって、高を括ってるわけね」
先ほどまでとは違い、少し真面目な顔になるキルアに、カシスの中で警戒心が芽生え始める。
そんなカシスを知ってか知らずか、更に距離を詰めるキルア。 触れてしまいそうな距離に、吐息がかかる。
「していいなら、オレはするぜ?」
『…っ』
それが何を意味するのか解らないカシスではなかった。
―――
―――――
「キルアー! カシスー!」
笑顔で手を振るゴンに気付いたカシスは、ゴンに駆け寄った。
入手したカードを見せ合い、和気あいあいと会話が弾む。
2人とは少し離れた後ろにいるキルア。
ビスケは、そんなキルアに歩み寄った。
「で。 今度は、何してそうなったわけ?」
「べつに…
あいつに、”ケーカイシン”ってやつを教えてやっただけだし…」
「へ~」
不貞腐れたキルアの両頬には、見事な手形が赤く残っていた。
「おおかた、キスでもしようとして叩(ハタ)かれたってとこね」
「っ!」
びくりと、つい肩で反応してしまったキルア。
しまったと思うが、時すでに遅し。
「え! なにさ! 本当にキスしようとしたわけ?!
やるじゃないのよ。 その調子で、ガンガン押しなさい!」
「(くっそ~…、オレのアホ)」
こうして、ビスケにネタを提供してしまうキルアだった。
・END・
23/2/23
◆GI番外編でした。
夢主とゴンを絡ませたくて書きました!
この2人には、恋愛感情なく自然なイチャつき(←キルアから見て)をしてほしいv
それにヤキモチを妬くキルアの図に、ニヤけます( *´艸`)