G.I編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
”一坪の海岸線”をゲットしたゴン達は、岩壁地帯へ来ていた。
目的は、特訓と休養。
あの後、ツェズゲラとゴレイヌから、共に組まないかと言う話しになった。
だが、ある人物からの”交信(コンタクト)”によって状況が一変した。
いつかはバレることだと思っていたが、カードを入手してから、僅(ワズ)か数分で情報が既に漏れていたのだ。
ゲンスルー組に。
彼らは前回、ゴン達が組んだメンバーを殺し、情報を得ていたようだ。
ゲンスルーからの要求は、”一坪の海岸線”。
勿論、渡す訳にはいかない。
そこで、ツェズゲラ達は3週間、ゲンスルー組の足止めをする。 その間に、ゲンスルー組を倒す作戦を考えてほしい。
と言う事になった。
3週間。
とても短い時間だ。
一先ず。
キルアは、治療に専念。
その間に、ゲンスルー組をハメる作戦をカシスと一緒に考える。
ゴンは、ビスケと特訓。
最低でも、ゲンスルーの念能力”一握りの火薬(リトルフラワー)”を喰らわない様になること。
そして、今に至る。
キルアとカシスの2人は岩に座り、特訓中の2人を眺める。
『キルア、手はどう?』
「カシスのおかげで痛みは無いけど、1ミリも動く気配ないね」
『だよね』
キルアの右手を取り、ムニムニとマッサージを始める。
「コレ、3週間で完治する見込みは?」
『ゼロだね
まず完治は無理』
「やっぱ?」
『恐らく3週間だと、指先の感覚が戻ってくる程度かな
フォークやスプーンなら、握れるようになると思う』
それでも、たった3週間で指先が動くようになるのだ。 嘆いても仕方がない。
キルアの視線は、手から特訓中のゴンへ移動した。
只今、放出系Lv2の修行に入っている。
「ところで、あの修行さ
レベルいっこ上がって、かなり難易度高くなったよな」
『え? あぁ、当然よ
あれ、ホントはLv5くらいの修行だもん』
「ごっ…
大丈夫なのかよ、いきなりLv5なんてやって」
『ん~…普通なら、順番にアップしていくんだけど
それでも習得できて、Lv3くらいまでかな』
だけど
それじゃ、実戦ではほとんど使い物にならない
だからビスケは
「ま、賭けだわさ」
修行中のゴンに目を向けながら、こちらにきていたビスケ。
この修行は、身に付かなければ3週間はまるっきり無駄に終わる事になる。
『直撃すれば、相手の体が数メートルすっ飛ぶくらいの威力の放出系攻撃』
カシスは立ち上がり、自分よりも少し大きめの岩に右手を翳(カザ)した。
念を込めると、岩は大砲で吹っ飛ばしたように粉々に飛び散った。
「最低でもあれくらいでなきゃ、武器としては使えないわさ」
「それが、Lv5か…」
『まぁ、ゴンは強化系だから、会得しやすいと思うよ』
キルアの隣に戻り、マッサージを再開した。
すると、キルアがビスケにある疑問をぶつけた。
・
「ところで、ビスケの能力って何?」
出会って一度も見た事がないキルア。
出来れば知っていた方が、作戦を立てやすい。 そう考えての質問だったのだが。
「アタシの能力、紹介するわ
”魔法美容師(マジカルエステ)”のクッキィちゃん」
出てきたのは、ナース服の美女。
美容を追求した結果、辿り着いたのが彼女だと言う。 ビスケのあの容姿の理由は、クッキィちゃんのエステ技術の賜物なのだ。
だが今回はそんなもの、何の役にも立たない能力。
案の定…。
「アホか、てめーは!!
全く使えねーじゃねーかよ!!」
「何ゆってんのよ!
こんな便利な能力、他にないってのよさ!!」
言い合いの喧嘩になる2人。
その喧嘩に呆れるカシスだが、止めようとはしない。
なんだか、めんどくさそうだから…。
「んで、カシスは?」
喧嘩の合間だというのに、急にこっちに質問が飛んできた。
きっと、キルアも面倒になったのだろう。
知らなかったっけ? と返す。
長い間一緒にいただけに、既に知っているのだと錯覚していた。
カシスは右手を前に出し、鉄扇を出した。
『私の能力は、コレ』
「扇子?」
『そ! 扇子と言っても鉄扇だけど』
ばっと、鉄扇を広げて見せる。
『私はクラピカと同じ具現化系だから、これは具現化した武器
操作系をプラスすれば、飛ばす事も出来るし
変化系をプラスすれば、小さくする事も、大きくする事もできるよ』
鉄扇を投げたり、大きさを変えて見せる。
それを見て、感嘆の声を上げるキルア。
「さすがカシス
ビスケと違って、使える能力だ!」
「なんですって!」
親指を立てるキルアにビスケが噛み付き、再び喧嘩が始まった。
まったく
似た者同士なんだから…
さすが、変化系同士だ
・END・
13/4/29
22/12/26(修正)