G.I編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『頼んだよ、ゴン!』
「うん!」
ハイタッチして、バックを宣言したゴンと入れ替わった。
外野に出たカシスに、ビスケは声を掛ける。
「カシス」
『ごめん、ビスケ
ちょっと後ろで休んでるね』
「…」
さっきの、あの動き
あの子は、いったい…
疑問に思いつつも、それを詮索する事はしない。
後ろの壁に背を預け、座り込んだ。
深い溜息をつく。
キルアは…無事
……結果的には、良かった
だけど
さっきのは
私の意志で 出したわけじゃない
手で、左目を覆った。
まだ
完璧に コントロール出来ていないってことか……
油断できない
意志を
強く 持たないと…
ーーー
ーーーーーー
ゴンの秘策により、残るはレイザー1人となった。
こちらの内野は3人。
だが、一向に勝利は見えて来ない。
というのも、内野の3人もかなりのダメージを負っているからだ。
ツェズゲラがそれを見越してタイムを取った。
皆が集まる中、カシスは座り込んだまま動かない。
「カシスは、行かないの?」
『うん
私はもう、あの3人に任せたから
口出しはしないよ』
キルアが、ボールを持ち
ゴンが、渾身の念を込めて打つ
今は
これ以上の戦法は無い
それに
ツェズゲラがタイムを取った意味も、大体予想がつく
あの驚異的なボールを打ち出すには
恐らく、キルアは手を念でガードしていない
そう何度も打てるものじゃない
キルアの両手は、もう使い物にならなくなってるはず
だとすると
ツェズゲラは、自分がキルアの代わりをするためにタイムを取った
でも、たぶん
ゴンは断る
それは
私でも
ビスケでも
ヒソカでも ダメ
キルアじゃないと
きっと
全力で 打てない
それだけ
ゴンにとってキルアは
大切な
信頼のおける 存在
なんか
いいな…
私は
2人にとって
どんな
存在なんだろう…
・
最後は、ヒソカが全部おいしい所を持っていき、レイザーに勝利する事が出来た。
試合が終わった後、ゴンはレイザーに、ジンの事で話を聞きに行った。
『キルア、手見せて』
「痛~~~~~っ」
ポケットに突っ込んでいた手を掴み、強制的に出した。
キルアの両手は、パンパンに腫れ上がり重傷だ。 痛みしか感じないだろう。
『はぁ…全く
無茶し過ぎ!』
「両手とも、ぐちゃぐちゃだわよ!」
「わかってるよ」
『……指、動く?』
「一応。 ミリ単位で動かしても痛てぇ」
『だろうね』
暫(シバ)し、キルアの手を眺めていたカシスは、キルアにこう切り出した。
『キルア
ゆっくりと完治するのを待つか
なるべく早く完治させたいか
どっちがいい?』
「そんなの、早く完治させたいに決まってんじゃん」
『んふふ、だと思った
ちなみに、それだと
かなりの荒療治になるから』
キルアに、手の平を上に向けて出すよう言った。
手の平のある一点に、親指を乗せる。
『一瞬、激痛が走るから我慢してよね!』
言うのと同時に、キルアから激痛の声が上がった。
「っってぇ~~………!!」
『だから言ったでしょ!
でも、もう痛みはないはずだよ』
「…確かに…………?」
手が……
「どうしたんだわさ?」
「手が動かねぇ…」
『当り前よ
神経を麻痺させたんだから』
先程、キルアの手の平を出させた時、オーラを針の様に変化させ、手の神経を刺激したのだ。
『これで毎日マッサージすれば、通常よりも早く完治するはず
それでも、これだけ重傷なんだから、それなりに時間はかかるけど』
するとキルアは、じっとカシスを見つめる。
『なに?』
「いや…
お前って、つくづくすげー奴だなって思って」
『そう?』
「確かに
その年で、たいしたもんだわさ」
オーラを、あれだけ自在に操れる繊細なコントロール
天性の才能だけじゃ、こうはいかない
血の滲むような修業をしてきた証拠
ふふ…
ほんと
面白い子達
この3人
出会うべくして、出会ったのね
・
海辺に立つ灯台。
灯台が指し示す光の先に、海底洞窟はある。
しかし町娘が言うには、財宝など元々存在しない。
噂話が、独り歩きした結果だそうだ。
「よし!
”一坪の海岸線”ゲット!!」
早速、”複製(クローン)”でカードを3枚に増やした。
ツェズゲラとゴレイヌは、コピーの方でいいと申し出た。
オリジナルを有する資格があるのは、ゴン達だと認めたのだ。
「ヒソカは、本当に何もいらないの?」
「楽しかったからね♥」
「…」
「…そうだなぁ♠
じゃあ、カシス♦」
『?』
ちょいちょいと、カシスを手招きする。 頭に?を浮かべながらヒソカの元へ行った。
すると、近づいたカシスの腕を引き寄せたヒソカ。
ちぅっ♥
!!!?
「ボクは、これで十分♥」
カシスのほっぺに、ちゅうをしたヒソカの行動に、皆様々な反応を見せていた。
中でも、一番の反応を見せたのは。
「ヒソカ! てめぇー、何してんだ!!」
やはりキルアであった。
本人よりも、怒り爆発だ。
勢い良く、カシスを引き離しにかかる。
そして、手に巻いてある包帯でカシスの頬を拭い始めた。
『キルア
そんなに怒らなくても…』
「お前は、もっと怒れよ!!」
『まぁ…、ヒソカも一応頑張ってくれたし……
ほっぺにちゅうぐらい』
「んなこと言って、寝首かかれても知らねーからな!」
「男の嫉妬は、見苦しいよ♠」
「うるせー!!」
「(あぁ…キルア
また、遊ばれてる……)」
心で思うゴンであった。
「じゃ、もう行くよ♠」
『あ、ヒソカ』
「?」
『私達と一緒に行動しない?』
「おい、カシス!」
『(旅団(クモ)の動向も、気になるでしょ?)』
「(そりゃぁ…)」
ブスッとした顔のキルア。
ヒソカと行動を共にすれば、旅団の動向もわかるかもしれない。
それは、わかってる。
しかし
さっきの事もあり、カシスの傍にヒソカを置いときたくない! というのが、本音である。
「キミ達は、またカード集めをするんだろ?
ボクは興味が無いからね♠
また何かあったら、”交信(コンタクト)”で教えてくれよ♥
”同行(アカンパニー)”か”磁力(マグネティックフォース)”で飛んでくるから♥」
断るヒソカに、ホッと胸を撫で下ろすキルア。
ヒソカの去った方を見ていると、ある事に気付いた。
「あっ!」
「え?」
「あの、ウソつき野郎~
ヒソカが来てから、オレ達”磁力(マグネティックフォース)”なんて使ってないよな」
「うん」
「知ってたんだ
オレ達と会う前から、呪文(スペル)カードのこと」
「あっ!」
「(やっぱりアイツ、何か隠してる…!)」
ったく、アイツは
最後の最後まで、私達で遊んでったな…
理由を知るのは、カシスだけ。
・END・
13/4/6
22/12/23(修正)
◇やっぱり、遊ばれるのねキルアはv
最後の方ヒロインは、終始キルアに抱きしめられていたとか・・(*^_^*)
G.I編も終盤に差し掛かりました!
あと何話くらいかな? もう少しお付き合いくださいませ☆