G.I編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アントキバを出発したカシスは、森を抜け、岩石地帯へ来ていた。
『地図によると、この岩石地帯を抜けると魔法都市マサドラ』
地図を確認しながら歩いているカシスの前方には、岩山ほどある巨大な一つ目モンスター。
武器であるこん棒で一斉攻撃をしてきた。
しかし、何事も無いかのように攻撃を避けていくカシス。
『中間くらいって言ってたから、たぶんこの岩石地帯のどっかにいるってことかな』
通り過ぎた道には、一つ目のモンスターカードが複数落ちていたとか。
すると、キョロキョロと周りを見渡すカシス。
『これは、”円”で探した方が早いかな』
”円”とは
”纏”と”練”を組み合わせた高等応用技。
自分の周りの気配を探るものだ。
円を発動させ、カシスを中心に半径100メートルまで円を広げた。
そのまま岩石地帯を歩き回ることに。
『お?』
目の前には、フワフワと浮かぶ、黒くて小さいものが。
例えるのなら、あの有名なアニメ映画に出てくる”まっ●ろく●す●”だ。
そのつぶらな瞳と目が合った。
………………
か、かわいい~v
余りの可愛さに、思わず手が震えてしまった。
すると
ま●くろ●ろ●け(?)は、目にも止まらぬ速さで目の前を飛び回った。
が、しかし
相手が悪かった。
呆気なくカシスに捕まった●っく●くろ●け(?)は、ドロンとカード化してしまう。
『マリモッチ……』
ネーミングセンスゼロだな……
それに、マリモって緑だし…この子黒いよ?
と言う突っ込みは、しないでおこう。
小さな溜息を吐き、バインダーにカードを入れた。
モンスターと戯れながら進んでいると。
『お! ヒットした
ここから、北東に約80メートルってとこかな
4つのオーラがあるけど…』
ビスケじゃないかもしれないけど、確かめる価値はあるね
目標に向かって歩き始めた。
・
星が輝く真っ暗な空の下。
とある岩山の上には、髪をツインテールにした金髪の女の子が座っていた。
その女の子に近づく一つの人影。
『ビスケ!』
「カシス!
よく見つけたわね、この場所」
『情報収集は、ハンターの基本中の基本ですから』
再会を分かち合うカシスは、ビスケにこんな所で何をしているのか聞いた。
「いい原石を見つけたんだわさv」
『(この輝く瞳は……
よっぽどしごきがいのある奴を見つけたんだな…)』
ご愁傷様…と思いつつ、その哀(アワ)れな原石を見遣った。
岩壁に囲まれたそこには、3人の姿が確認出来た。
その内の2人。
黒髪のツンツン頭と銀髪の猫っ毛頭。
はは……
ゲームを進めて行けば、どっかで会うだろうと思っていたのに
こんなに早く会うなんて……偶然なのか必然なのか
しかし
アイツらも、よく厄介な奴に気に入られるよね
ビスケとか
ヒソカとか…
それだけ、あの2人の潜在能力に魅力があるってことか
呆けた顔をしていると、ビスケに顔を覗かれた。
「何? 知り合い?」
『……うん
大切な友達』
優しく微笑むカシス。
へぇ~
この子に、友達……ね
カシスがビスケと合流してから、一夜が明けた。
勝負が付いたようだ。
戦っていたビノールという男は、ブラックリストハンターにも拘(カカワ)らず、自身も第一級殺人犯。
命を掛けた戦いだったが、G.Iを出たら自首をする条件で見逃した。
「まったく……」
『ふふ…そこが良いところでもあるからね』
「「!!?」」
『やぁやぁ諸君! 奇遇だね~』
余りの驚き顔に、笑いが込み上げてくる。
「カシス!? 何でここに?」
『ちょっと、用事あってね』
「カシスがいるってことは、クラピカもいるの?」
『残念ながら
クラピカとの仕事は終わったよ』
少し残念そうにするゴン。
クラピカも元気な事を伝えると、ぱっと明るい表情になった。
話を戻すが
カシスもゴン達と同じように、バッテラの依頼でG.Iへきている事を話した。
当然ながら疑問が残る。
「あれ?
でも、選考会にいなかったよね、カシス」
『うん。 選考会の前にヨークシンを離れてたからね』
「じゃあ、どうやって…」
「そうか! 選考会の前に審査してもらった!」
『正解!』
疑問が解決した所で、次の議題に入った。
「でも、よくオレ達の居場所がわかったね」
『ま~ね
けど私が探してたのは、キミ達ではなく、ビスケだったから!
こっちの方が驚いたよ!
まさか、ビスケと一緒にいるなんて』
ビスケとは、以前何度か仕事を共にした仲だ。
そして最後の議題。
カシスの用事とやらを聞いた。
『私の師匠が、このゲームの関係者だから
何か情報でも聞ければと思って』
「そうなんだ
じゃあ、カシスの師匠とジンは、知り合いなのかもね!
このゲーム、オレの親父が作ったみたいなんだ」
うん
知ってる
「ってことは、お前の師匠もスゲーハンターだったりしてな」
「え! カシスの師匠って、ハンターなの?」
「知らなかったのかよ」
「だって、聞いてないし! そんな事
ねぇ、カシスの師匠ってどんな人?」
『一言で言ったら…………
ろくでなし』
「「???」」
『いや、人で無しと言った方が正しいか……』
すごい剣幕で言ってくるカシスに、聞いておきながら、少し引き気味の2人。
師匠がどれだけ人として駄目か、力説してしまうほどだ。
「「(カシスの師匠って、かなりの変人?!)」」
『とまぁ、人としてはダメだけど
ハンターとしては、すごく尊敬してる
私の憧れであり、目標でもある人』
師匠の事を思い浮かべているのか、とても優しい眼差し。
今までに見た事のない表情だ。
カシスが憧れるほどのハンターがどんな人物なのか、2人の興味が駆り立てられる。
「カシスの師匠って誰なの?」
「聞いても誰かわかんのか?」
「いいじゃん、わかんなくても!」
「お前なぁ~」
『大丈夫だよ
有名な人だから』
「ほらね」
「……」
『それに、ゴンなら会ったことあるよ』
「えっ? 本当?!」
『うん
だって、私の師匠は…』
ジン
「!!!」
『ジン=フリークス
あなたの
お父さんよ、ゴン』
・END・
12/9/23
22/12/17(修正)