ハンター試験編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『…はぁ~』
青く晴れ渡った空の下。
盛大に溜息をついている私は、カシスっていいます。
何故こんな港町にいるかと言うと、ハンター試験を受けるため。
そして、この溜息の原因はというと…。
今から、約2週間くらい前に遡(サカノボ)る―――。
―――――
―――
――
「カシス、お前が俺の弟子になってどれくらい経った?」
『えっと…10年くらい?』
「そろそろ、独り立ちしてぇか?」
『ぇ! いいの?!』
師匠の嬉しい一言に、私の顔が綻(ホコロ)んだ。
「あぁ。 俺の出す課題をクリア出来たらな」
『か、課題…?』
さっきまで私の顔にあった笑顔が、一気に消え失せる。
「と、その前に
今日から3週間後に、ハンター試験が始まる
まずは、それを受けてこい」
『そりゃあ、いずれはハンターライセンスを取得するけど…』
「この課題は、ハンターライセンスが無いと話になんねぇからな」
どんな課題だよ! ていうツッコミは置いといて。
それよりも、内容の方が気になる。
『で、課題って?』
「課題は‥」
ドンッ
……へ?
師匠にいきなり肩を押され、体が傾いていくのがわかる。 それが、とてもスローモーションに思えた。
「俺を探し出して、捕まえる事だ」
ニヤリと、笑みを浮かべる師匠が瞳に映ったのは、ほんの一瞬だけだった。
後は、地球を逆さまに落ちて行くだけ。
「立派なハンターになれよ…カシス」
そんな言葉は、当然のことながら私には届いておらず、爽やかな風に乗って行ってしまった。
――
―――
―――――
普通、あの高さから弟子を…というか、人を突き落とすか?
あの野郎、私を殺す気だったんじゃ…
私が落とされたのは、珍獣の、しかも飛んでいる鳥の上からだった。
普通は死ぬところだが、そこは触れないでおいてくれると嬉しい。
とにもかくにも、まずはハンター試験だ!
それで、師匠を探し出して、ぶん殴る…じゃなかった
私を一人前だと認めさせてやるんだから!!
意気込む私だが、これから受けるハンター試験で、運命的な出会いが待っていようとは
今はまだ
知る由もなかった。
・END・
11.11.3
15.8.20(修正)