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アオハル

帰りのSHRが終わって、下校や部活に行く生徒で一気に賑やかになった学校




「ごめーん、ちょっと職員室寄っていい?」


「掃除で遅れるってコーチに言っといてー!」


「あいつ先帰りやがった!!!」


「帰りどっか行かねー?」




いつでも賑やかな校内だけど、より一層あちらこちらから色んな声が聞こえてくる


大半の生徒はSHRが終わるなり教室から飛び出して帰り、校舎に残っているのは文化部か掃除当番の生徒が大半だ


今日こそ、と意気込んだ私は彼が掃除当番で、少し帰りが遅くなるところを狙っていた


掃除が終わったのか、さよならーと数人の声が聞こえ、教室から何人かが出てくる


その中にちゃんと彼もいるのが見えた


同じ掃除班だったであろう数人が気がかりで、すぐさま声をかけることは出来ない


掃除班なんて大体出席番号順だから、彼は1人ではなくて、横に顔のそっくりな兄弟と一緒だったが、たまたま廊下を歩いてたもう1人も一緒に帰ることにしたのか3人ほぼ同じ人が並んでいる


今日言うって決めたんだ、


緊張で震える足に力を込めて、駆け足で後ろを追いかける


ジェットコースターで落ちる前、カタカタと上に登ってる時みたいに、心臓がきゅう、って苦しくなって、口が乾いた。舌がもつれて上手く喋れなかったらどうしようかと考えたが緊張はどうにもならなかった


すぅっと息を吸って、勇気を振り絞って声を出した


「っま、松野くんっ!!」


声が裏返りかけたけれど、少しどもってしまったけれど、私の声に振り向いたのは、そっくりな顔をした3人だった
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