短編集
俺には最近悩みがある。
ペン達からしたら幸せな悩みかもしれないけど、俺にとっては結構深刻であったりもする。
それは
「あ!テヒョンア♡♡」
1人でリビングのソファに座っていると、後ろから殺されるのではないかと思うぐらいの強さで抱きしめられる。
「ぐ、苦し、よ、ジミナ…」
「あ!ごめんね?
テヒョンアが可愛くてつい力入っちゃった。」
「…。」
そうこれが俺の悩み。
同い年のジミンが俺の事を好きすぎる事。
別に嫌だとかそういうのじゃなくて、もしジミンに好きな子とかがいたら誤解されるんじゃないかってぐらい、俺へ対する愛情表現がすごいのだ。
隙あらばキスをしてこようとするし、カメラが回ってないところではずっと引っ付いてくるし、宿舎に帰っても、ナムジュニヒョンが作業室に篭もってる時は、俺が心配とかなんとか言いながらそばにいる。
そんなジミンが珍しくジョングクと行きたいところがあるからと、2人で買い物へと出かけた。
いつもジミンがそばに居たため、特にすることもなかった俺は、勝手に入っていいという許可を得ているユンギヒョンの作業室へと足を運んだ。
ドアを数回ノックすると、気怠そうな声が聞こえてきて、テヒョンです。と言うとガチャリと鍵を開けて、中へと招き入れてくれた。
作業をしている隣の椅子に腰をかけると、「今日はジミナ出掛けてんの?」と俺が渡したコーヒーを啜りながら聞いてきた。
「うん、グクと出掛けてる〜。」
「お前さぁ、嫌になんないの?」
「…何が?」
「あんなに引っ付かれて嫌になんないの?」
確かにあまり人にベタベタされるのが好きではないヒョンからしたら考えられないかもしれないけど、案外俺は悪い気はしていない。ただ、こんなに俺にばかり構っていると彼女なんて出来ないんじゃない?なんていう心配はあるけど。
そのままユンギヒョンに伝えると、「友達。ねぇ…。」と、微妙な顔をして、作業の続きを進める。
ヒョンの曖昧な返事を不思議に思いながらも、キーボードを打つ音や、たまに流れる感じのいいメロディにだんだんと瞼が下がっていくのがわかった。
下半身に違和感を感じて目を覚ますと、ジミンが指を俺のお尻の穴に突っ込んでいた。
「へ、ぁ、な、に?」
「あ、やっと起きた?」
その言葉と同時に中の指をグッと曲げられて、快感とともに腰がビクッと揺れた。
「やっ、何!?、ん、ぁ、それ、だめっ、」
「ふふ、テヒョンアのイイトコロ見っけ♡♡」
「あっ、やぁ、やめっ、」
「顔蕩けちゃってるよ?そんなに気持ちい?」
「やだぁ、ジミナァ、、」
厭らしく笑うジミンに怖くて、助けを求めるようにして手を伸ばすと、指を引き抜かれ、俺の手を受け入れるようにして、俺に覆い被さる。
そのまま唇にいつもしてくるような可愛らしいキスではなく、大人のいやらしいキスをされる。
「っ、はぁ、はぁ、」
暫くして唇を離されて、口内も脳みそもぐちゃぐちゃにされ、ぼうっとしていると、お尻に熱いものが触れた。
「えっ、なに?」
「好きだよ、テヒョンア。」
そう言ってジミンのものを一気に俺の中に入れられた。
「やっ、いた、い、よぉ、ジミナァ、」
「大丈夫だから、力抜いて?」
「んっ、ふっ、ふ、」
「そうそう、上手。」
痛みに慣れてきた所で、先程の俺のイイトコロに当たるように腰を動かすジミンに、段々と快感の波に飲まれて訳が分からなくなったところで、俺はまた意識を失った。
「愛してるよ、テヒョンア。」
最後にしっかりとそう聞こえた気がした。
「…ア、テヒョンア、」
ヒョンに揺すられてハッと目を覚ますと、いつの間にかヒョンの仮眠用に使われているであろうベットに移動させられていて、そこでぐっすりと眠りについてしまっていたようだ。さっきのは夢…?
「どうした?変な夢でも見たのか?」
「へ!?あ、いや、別に。」
「?そろそろ戻んないとジミンが心配するだろ?」
「へァ!?ジミン!?」
「…どうしたのお前。」
「あ、いや、今、何時ですか…。」
「夜中の1時。」
「…俺今日ここで寝てもいいですか。」
「…は?」
「ほ、ほら!たまにはユンギヒョンと寝たいなーって。
ね??お願い〜ユンギヒョン〜。」
「…ったく、仕方ねぇな。今日だけだからな。」
「うん!ありがと!ヒョン!」
そのあと「苦しい。離れろ。」なんて文句を言うヒョンを無視して、さっき見た夢を忘れれるように、ぎゅうと抱きついて眠りについた。
あの変な夢を見た次の日から、俺は異様にジミンを避けるようになった。
あの時の夢を思い出して、何故かドキドキしてしまうから。それなのに、何故か隣にジミンがいないことを寂しく思う自分もいて、よく分からない感情に悩んでいると、ちょっと話でもしない?とジンヒョンから声を掛けられた。
夜中の誰もいないリビングにヒョンはコーヒーを、俺はホットミルクを片手にテーブルを挟んで向かいに座る。
「なんで最近ジミンのこと避けてるの?」
「…。」
「喧嘩、とかじゃなさそうだもんね。」
「喧嘩じゃないんですけど…。その、なんて言うか。
俺が変に意識しちゃうっていうか…」
「…ん?」
「なんか、変な夢を見てから、変にジミンを意識するようになっちゃって。それで…。近くにいると恥ずかしいのに、離れてると寂しいっていう変な感情になってて、もう俺、どうすればいいですかヒョン。」
「それってどんな夢?」
「……に、……る夢です。」
「……うん?」
「だから!
ジミンに抱かれる夢…」
ぶっ!!!
と飲んでいたコーヒーを吹き出したヒョン。
まあ、そうなるよね。と変に冷静な頭で、ヒョンが吹き出したものを吹いていく。
「いや、冷静になんないで??」
「…すいません。」
「まあ、いいや。
そーゆー事だってよ?ジミナ。」
え?なんのこと??
と驚いていると、ジンヒョンの後ろからジミナが出てきた。俺を見つめるジミンが、あの夢に出てきたジミンとリンクして、今すぐ逃げ出したい衝動に駆られていると、グイッと俺の腕を振りほどけないような強い力で握り、そのまま自分の部屋へと連れていかれた。
部屋に入り、ジミナ、と名前を呼ぼうとする前に、俺の大好きな匂いに包まれ、ジミンに抱きしめられているんだと分かった。そのまま大好きな背中に腕を回すと、ポツリと小さな声でジミンが話し始めた。
「…俺、嫌われたかと思った。」
「…そんな訳ないじゃん。」
「だって急に避けるし、目も合わせてくれないし、近づくことすら拒まれるし。」
「だって、恥ずかしかったんだもん。」
「…テヒョンアは俺の事好き?」
「好き、だよ。」
「恋愛の意味で?」
「多分、そうだと思う。」
「ふふ、多分なの?」
身体を少し離して、少し笑いながら俺を見つめるその仕草にドキッとして、思わず目を逸らしそうになると、両頬を手で包まれ、唇に柔らかいものが触れた。
「…っ!!!」
「これは?」
「す、」
「す?」
「好きだょ、」
「ふふ、可愛い、」
そう言ってまたキスをされる。
さっきの触れるだけのキスじゃなくて、夢とおなじ大人のいやらしくて、頭がぐちゃぐちゃになるキス。夢中になっていると、そのままベットに押し倒される。俺の口の端からどちらのものか分からない唾液が溢れてきたところで、唇を離される。そのままベッドに寝転び抱きしめられると、久しぶりのジミンの匂いに安心して、眠気が襲ってくる。
「ふふ、眠くなっちゃった?」
「ん…。」
「可愛い。」
そう言って俺の頭を撫でるジミンに、言葉に出来たか分からないけど、「愛してるよ。」と伝える。
「俺も愛してるよ、テヒョンア。」
そう聞こえた声は、夢の中で聞いた声よりの何倍も優しかった。
fin.
ペン達からしたら幸せな悩みかもしれないけど、俺にとっては結構深刻であったりもする。
それは
「あ!テヒョンア♡♡」
1人でリビングのソファに座っていると、後ろから殺されるのではないかと思うぐらいの強さで抱きしめられる。
「ぐ、苦し、よ、ジミナ…」
「あ!ごめんね?
テヒョンアが可愛くてつい力入っちゃった。」
「…。」
そうこれが俺の悩み。
同い年のジミンが俺の事を好きすぎる事。
別に嫌だとかそういうのじゃなくて、もしジミンに好きな子とかがいたら誤解されるんじゃないかってぐらい、俺へ対する愛情表現がすごいのだ。
隙あらばキスをしてこようとするし、カメラが回ってないところではずっと引っ付いてくるし、宿舎に帰っても、ナムジュニヒョンが作業室に篭もってる時は、俺が心配とかなんとか言いながらそばにいる。
そんなジミンが珍しくジョングクと行きたいところがあるからと、2人で買い物へと出かけた。
いつもジミンがそばに居たため、特にすることもなかった俺は、勝手に入っていいという許可を得ているユンギヒョンの作業室へと足を運んだ。
ドアを数回ノックすると、気怠そうな声が聞こえてきて、テヒョンです。と言うとガチャリと鍵を開けて、中へと招き入れてくれた。
作業をしている隣の椅子に腰をかけると、「今日はジミナ出掛けてんの?」と俺が渡したコーヒーを啜りながら聞いてきた。
「うん、グクと出掛けてる〜。」
「お前さぁ、嫌になんないの?」
「…何が?」
「あんなに引っ付かれて嫌になんないの?」
確かにあまり人にベタベタされるのが好きではないヒョンからしたら考えられないかもしれないけど、案外俺は悪い気はしていない。ただ、こんなに俺にばかり構っていると彼女なんて出来ないんじゃない?なんていう心配はあるけど。
そのままユンギヒョンに伝えると、「友達。ねぇ…。」と、微妙な顔をして、作業の続きを進める。
ヒョンの曖昧な返事を不思議に思いながらも、キーボードを打つ音や、たまに流れる感じのいいメロディにだんだんと瞼が下がっていくのがわかった。
下半身に違和感を感じて目を覚ますと、ジミンが指を俺のお尻の穴に突っ込んでいた。
「へ、ぁ、な、に?」
「あ、やっと起きた?」
その言葉と同時に中の指をグッと曲げられて、快感とともに腰がビクッと揺れた。
「やっ、何!?、ん、ぁ、それ、だめっ、」
「ふふ、テヒョンアのイイトコロ見っけ♡♡」
「あっ、やぁ、やめっ、」
「顔蕩けちゃってるよ?そんなに気持ちい?」
「やだぁ、ジミナァ、、」
厭らしく笑うジミンに怖くて、助けを求めるようにして手を伸ばすと、指を引き抜かれ、俺の手を受け入れるようにして、俺に覆い被さる。
そのまま唇にいつもしてくるような可愛らしいキスではなく、大人のいやらしいキスをされる。
「っ、はぁ、はぁ、」
暫くして唇を離されて、口内も脳みそもぐちゃぐちゃにされ、ぼうっとしていると、お尻に熱いものが触れた。
「えっ、なに?」
「好きだよ、テヒョンア。」
そう言ってジミンのものを一気に俺の中に入れられた。
「やっ、いた、い、よぉ、ジミナァ、」
「大丈夫だから、力抜いて?」
「んっ、ふっ、ふ、」
「そうそう、上手。」
痛みに慣れてきた所で、先程の俺のイイトコロに当たるように腰を動かすジミンに、段々と快感の波に飲まれて訳が分からなくなったところで、俺はまた意識を失った。
「愛してるよ、テヒョンア。」
最後にしっかりとそう聞こえた気がした。
「…ア、テヒョンア、」
ヒョンに揺すられてハッと目を覚ますと、いつの間にかヒョンの仮眠用に使われているであろうベットに移動させられていて、そこでぐっすりと眠りについてしまっていたようだ。さっきのは夢…?
「どうした?変な夢でも見たのか?」
「へ!?あ、いや、別に。」
「?そろそろ戻んないとジミンが心配するだろ?」
「へァ!?ジミン!?」
「…どうしたのお前。」
「あ、いや、今、何時ですか…。」
「夜中の1時。」
「…俺今日ここで寝てもいいですか。」
「…は?」
「ほ、ほら!たまにはユンギヒョンと寝たいなーって。
ね??お願い〜ユンギヒョン〜。」
「…ったく、仕方ねぇな。今日だけだからな。」
「うん!ありがと!ヒョン!」
そのあと「苦しい。離れろ。」なんて文句を言うヒョンを無視して、さっき見た夢を忘れれるように、ぎゅうと抱きついて眠りについた。
あの変な夢を見た次の日から、俺は異様にジミンを避けるようになった。
あの時の夢を思い出して、何故かドキドキしてしまうから。それなのに、何故か隣にジミンがいないことを寂しく思う自分もいて、よく分からない感情に悩んでいると、ちょっと話でもしない?とジンヒョンから声を掛けられた。
夜中の誰もいないリビングにヒョンはコーヒーを、俺はホットミルクを片手にテーブルを挟んで向かいに座る。
「なんで最近ジミンのこと避けてるの?」
「…。」
「喧嘩、とかじゃなさそうだもんね。」
「喧嘩じゃないんですけど…。その、なんて言うか。
俺が変に意識しちゃうっていうか…」
「…ん?」
「なんか、変な夢を見てから、変にジミンを意識するようになっちゃって。それで…。近くにいると恥ずかしいのに、離れてると寂しいっていう変な感情になってて、もう俺、どうすればいいですかヒョン。」
「それってどんな夢?」
「……に、……る夢です。」
「……うん?」
「だから!
ジミンに抱かれる夢…」
ぶっ!!!
と飲んでいたコーヒーを吹き出したヒョン。
まあ、そうなるよね。と変に冷静な頭で、ヒョンが吹き出したものを吹いていく。
「いや、冷静になんないで??」
「…すいません。」
「まあ、いいや。
そーゆー事だってよ?ジミナ。」
え?なんのこと??
と驚いていると、ジンヒョンの後ろからジミナが出てきた。俺を見つめるジミンが、あの夢に出てきたジミンとリンクして、今すぐ逃げ出したい衝動に駆られていると、グイッと俺の腕を振りほどけないような強い力で握り、そのまま自分の部屋へと連れていかれた。
部屋に入り、ジミナ、と名前を呼ぼうとする前に、俺の大好きな匂いに包まれ、ジミンに抱きしめられているんだと分かった。そのまま大好きな背中に腕を回すと、ポツリと小さな声でジミンが話し始めた。
「…俺、嫌われたかと思った。」
「…そんな訳ないじゃん。」
「だって急に避けるし、目も合わせてくれないし、近づくことすら拒まれるし。」
「だって、恥ずかしかったんだもん。」
「…テヒョンアは俺の事好き?」
「好き、だよ。」
「恋愛の意味で?」
「多分、そうだと思う。」
「ふふ、多分なの?」
身体を少し離して、少し笑いながら俺を見つめるその仕草にドキッとして、思わず目を逸らしそうになると、両頬を手で包まれ、唇に柔らかいものが触れた。
「…っ!!!」
「これは?」
「す、」
「す?」
「好きだょ、」
「ふふ、可愛い、」
そう言ってまたキスをされる。
さっきの触れるだけのキスじゃなくて、夢とおなじ大人のいやらしくて、頭がぐちゃぐちゃになるキス。夢中になっていると、そのままベットに押し倒される。俺の口の端からどちらのものか分からない唾液が溢れてきたところで、唇を離される。そのままベッドに寝転び抱きしめられると、久しぶりのジミンの匂いに安心して、眠気が襲ってくる。
「ふふ、眠くなっちゃった?」
「ん…。」
「可愛い。」
そう言って俺の頭を撫でるジミンに、言葉に出来たか分からないけど、「愛してるよ。」と伝える。
「俺も愛してるよ、テヒョンア。」
そう聞こえた声は、夢の中で聞いた声よりの何倍も優しかった。
fin.