LONG STORY
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「次は薬問屋かなあ…」
購入リストを眺めながらグリンゴッツを出てマダムマルキンの洋装店で採寸を済ませて出てくると前方の方に見慣れ少女がイーロップのふくろう百貨店からこちらに目線を合わせるとパァっと表情が明るくなった。
「リリーー!」
「あ!パンジー!」
人でごった返すダイアゴン横丁をパンジーはパタパタとリリーの元へ駆け寄って来てぎゅうっと抱きしめる。
「久しぶりね!一年ぶり?」
「そうだね!一緒の学校に通える!」
「当たりまでしょ!もう産まれた時から決めてたんだから!」
パンジー・パーキンソンは私達が産まれた病室のお隣さんでそこから母同士から仲良くなった。黒髪のぱっつんが似合っているちょっと気は強いけど、根は優しい少女だ。
「…お隣さんは?」
「セオドール・ノット従兄弟なの。紹介するのは初めてだったね」
リリーと似ていて瞳がアイスブルーの髪色は赤みの少ないアッシュグレーで猫っ毛だ。リリーは腰まで伸びている髪を緩く結びシックなリボンで留めている。セオドールはふわふわと無造作だが整えられていてどちらかと言うと北欧寄りの顔付きをしている。2人で並ぶとよりお人形さんのようだった。
「はじめて見たけど貴方達兄妹みたいね!そっくり!」
「ドールって名前付いてるくらいだもん、昔っから可愛かったんだよ!」
「……」
「はじめまして!」
パンジーはセオドールにぐいっと握手を求めて手を伸ばす。しかしセオドールはそれに対してリリーの後ろに下がって黙り込んでしまった。
「…?」
「あ!セオドールって結構シャイなの!沈黙してるけど全然大丈夫だから気にしないで」
セオドールはパーソナルスペースが広い
元々口数も少ないし沈黙というか間が長いというか。ラテン系のオーバーなボディランゲージも苦手だ。ハグも鳥肌が立ってしまうらしくあんなおぞましい行為…なんて呟いてた事を察するにちょっと難しいのだ。
「ふーん…まあ!いいわ!採寸も買い物も私達は終わってるの!フローリアンのアイスクリームパーラーでも食べに行かない?ママがそこに居るから」
「そこのアイスクリーム食べに行きたいんだけど、私達は今来たところなの。この購入リストとこの混み具合だと多分時間かかっちゃうから…次会うのは入学式かな」
「そうだったの、わかった!会えてよかった!また入学式でね~!」
「うん!」
ぎゅうっとまたハグをするとパンジーはママが待つ場所へ走って行った。
「…今日は忙しくなりそうだね、はぐれないようにしなくっちゃ」
こくりとセオドールは頷くと薬問屋ではなくフローリシュアンドブロッツ書店を見付けると一目散にそこに入って行ってしまった。ずっと入りたくてウズウズしていたらしい。
「…はぐれないでよ~」
だいたい買うものも揃ったので後はオリバンダーのお店で杖を購入するだけだった。埃っぽいショーウィンドウから覗くと今はちょうど空いているらしい。中に入ると奥の方で脚立に登っていた老人が降りてカウンターまでやってきた。大きな薄い瞳が2人を捉えると月のように笑った。
「おやおや、いらっしゃいませ。お2人は兄妹かな?とてもよく似ている」
「従兄弟ですけれどよく言われます」
「そうか、そうか。…さて、彼女から計っていこう。腕を伸ばして、さあ」
リリーが腕を伸ばすと肩から指先、手首から肘、肩から床へどどんどん寸法を計っていった。様々な杖を渡されて、決まったのは楓にユニコーンのたてがみで長さは22センチだった。振った時にしなやかに空を切るとふんわり部屋が明るくなりオリバンダーも嬉しそうに微笑んだ。
どうやらその後計ったセオドールの芯もユニコーンのたてがみだった。お店を出る頃には夕暮れ近く荷物をどっさり抱え、買い物だけでも一苦労で籠の中に佇むメンフクロウもホーと退屈そうに鳴いた。
「…じゃあ、今日はありがとう。またねセオ、」
「…ああ、入学式に」
セオドールが角で曲がり見えなくなるまでリリーは見送った。入学式がますます待ち遠しくなった。
購入リストを眺めながらグリンゴッツを出てマダムマルキンの洋装店で採寸を済ませて出てくると前方の方に見慣れ少女がイーロップのふくろう百貨店からこちらに目線を合わせるとパァっと表情が明るくなった。
「リリーー!」
「あ!パンジー!」
人でごった返すダイアゴン横丁をパンジーはパタパタとリリーの元へ駆け寄って来てぎゅうっと抱きしめる。
「久しぶりね!一年ぶり?」
「そうだね!一緒の学校に通える!」
「当たりまでしょ!もう産まれた時から決めてたんだから!」
パンジー・パーキンソンは私達が産まれた病室のお隣さんでそこから母同士から仲良くなった。黒髪のぱっつんが似合っているちょっと気は強いけど、根は優しい少女だ。
「…お隣さんは?」
「セオドール・ノット従兄弟なの。紹介するのは初めてだったね」
リリーと似ていて瞳がアイスブルーの髪色は赤みの少ないアッシュグレーで猫っ毛だ。リリーは腰まで伸びている髪を緩く結びシックなリボンで留めている。セオドールはふわふわと無造作だが整えられていてどちらかと言うと北欧寄りの顔付きをしている。2人で並ぶとよりお人形さんのようだった。
「はじめて見たけど貴方達兄妹みたいね!そっくり!」
「ドールって名前付いてるくらいだもん、昔っから可愛かったんだよ!」
「……」
「はじめまして!」
パンジーはセオドールにぐいっと握手を求めて手を伸ばす。しかしセオドールはそれに対してリリーの後ろに下がって黙り込んでしまった。
「…?」
「あ!セオドールって結構シャイなの!沈黙してるけど全然大丈夫だから気にしないで」
セオドールはパーソナルスペースが広い
元々口数も少ないし沈黙というか間が長いというか。ラテン系のオーバーなボディランゲージも苦手だ。ハグも鳥肌が立ってしまうらしくあんなおぞましい行為…なんて呟いてた事を察するにちょっと難しいのだ。
「ふーん…まあ!いいわ!採寸も買い物も私達は終わってるの!フローリアンのアイスクリームパーラーでも食べに行かない?ママがそこに居るから」
「そこのアイスクリーム食べに行きたいんだけど、私達は今来たところなの。この購入リストとこの混み具合だと多分時間かかっちゃうから…次会うのは入学式かな」
「そうだったの、わかった!会えてよかった!また入学式でね~!」
「うん!」
ぎゅうっとまたハグをするとパンジーはママが待つ場所へ走って行った。
「…今日は忙しくなりそうだね、はぐれないようにしなくっちゃ」
こくりとセオドールは頷くと薬問屋ではなくフローリシュアンドブロッツ書店を見付けると一目散にそこに入って行ってしまった。ずっと入りたくてウズウズしていたらしい。
「…はぐれないでよ~」
だいたい買うものも揃ったので後はオリバンダーのお店で杖を購入するだけだった。埃っぽいショーウィンドウから覗くと今はちょうど空いているらしい。中に入ると奥の方で脚立に登っていた老人が降りてカウンターまでやってきた。大きな薄い瞳が2人を捉えると月のように笑った。
「おやおや、いらっしゃいませ。お2人は兄妹かな?とてもよく似ている」
「従兄弟ですけれどよく言われます」
「そうか、そうか。…さて、彼女から計っていこう。腕を伸ばして、さあ」
リリーが腕を伸ばすと肩から指先、手首から肘、肩から床へどどんどん寸法を計っていった。様々な杖を渡されて、決まったのは楓にユニコーンのたてがみで長さは22センチだった。振った時にしなやかに空を切るとふんわり部屋が明るくなりオリバンダーも嬉しそうに微笑んだ。
どうやらその後計ったセオドールの芯もユニコーンのたてがみだった。お店を出る頃には夕暮れ近く荷物をどっさり抱え、買い物だけでも一苦労で籠の中に佇むメンフクロウもホーと退屈そうに鳴いた。
「…じゃあ、今日はありがとう。またねセオ、」
「…ああ、入学式に」
セオドールが角で曲がり見えなくなるまでリリーは見送った。入学式がますます待ち遠しくなった。
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