SHORT STORY
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「スネイプ先生~、ちょっと魔法薬の事で分からない事が…おぉっと…」
いつも通りノック前にスネイプ先生の私室を開けてしまった。慌てて開けてから扉を軽くノックしようと思ったが、スネイプ先生はソファーで腕を組んで眠っている。
(……わぁ、スネイプ先生が寝てる所はじめて見た…)
殺し屋が夜は片目をあげて寝るような、スネイプ先生も私室にベットは無いし、どこで寝てるのか疑問だったけど、空いてる時間にソファーで寝てたのね。なるほど。
リリーはスネイプ先生を起こさないように出来るだけ静かに扉を閉めることに集中した。………よし大丈夫!振り返っても規則正しい寝息が聞こえてきた。
スネイプ先生は手元に開きかけの本があって、本を読んでいるうちに寝てしまったようだ。ソファーが少し小さいのか脚がはみ出ている。肘掛けに首置いて寝違いでもしないのだろうか…。
足音を立てずに近くと、眉間のシワがちょっと薄い。
寝息をたてて気持ちよさそうに寝ている。
(…プププ、かわいい…)
膝立ちになりソファーに寄りかかってスネイプ先生を眺める。上から下までよく見ると普段はキツく締めている首元と袖のボタンが外れていた。暇だから袖から裾までボタンの数を数えてみる…1…2…3…………25コ?!……多いな。
(……こんな制服あったら絶対遅刻しちゃう。)
ーー毎日毎日この作業を…?
このボタンの様にスネイプ先生は多くの本心を
閉ざしているような気がしてならなかった。
(……なんかキスしてみたいかも)
ふと思いついた野蛮な下心。こんな機会滅多に無いし。一生ないかもしれない。心の中のライオンが唸り出す。
(…ちょっとだけなら。ちょっとだけね)
ちゅぅ…とスネイプ先生の頬に
キスを落とすが一向に起きる様子がない。
(……かわいい…)
ちゅ…ちゅ…とキスをしていき
スネイプ先生の唇に小さなキスをした。
(……スネイプ先生大好き…好き)
まだ起きないスネイプ先生にもっとしてみたい気持ちを抑えて(もう既にキスをしてしまったのだが)ゆっくりと忍び足でリリーはスネイプ先生の私室を飛び出した。
パタンと閉じられた扉と共に
スネイプはゆっくりと瞼を開ける。
「………あの馬鹿者……」
誰も居ない私室で
スネイプは1人呟き、ため息を吐いた。