【第6話】

ーーー妖孤達の部屋ーーーーー

コンコン……

睡蓮「はーい、どうぞ」

凛は中に入ってく。

睡蓮「あら、凛さん… どうしたの?」


凛「みんなは?」

睡蓮「食堂に向かったけど…?どうして?」

凛「ううん。いないなら、都合いいや。ねぇ…睡蓮。今から大事なこと聞くけどいい?」

睡蓮「わかったわ(真剣な眼差し…なにか起きるのかしら?)」

凛は天狐の社の場所を聞く。

凛「なるほど、6ヶ所の神社の真ん中ね。ありがとうね、睡蓮」

睡蓮「いえ…」

凛は部屋に戻った。

そして次の日…


凛は門近くにいる。

千里「凛さま、こんな朝早くからどこに行かれるのですか?」

凛は振り返る。

凛「ふふ、千里も早いのね。ちょっとね… 神社に行ってくるだけよ?」

千里「そうですか、では昼前には帰ってきてください(⌒‐⌒)」

凛「わかったわ」

凛は睡蓮の言われた通りに天狐の社に向かう。

その頃……

サクヤ「ヤヨイ、気をつけろよ」

ヤヨイ「ええ。姉じゃも、気をつけて」

サクヤ「ああ…」

サクヤは凛の場所へ、ヤヨイは奴ら(紅蓮たち)が出てくるのを待っている。

その頃、凛は……

凛は天狐の社 前、石台にいる。

凛「ここが天狐の社に続く道…」

凛は念じる。

凛「(我が社、我の目の前に現れよ…)」

すると……

目の前に次元空間が現れ、虹色に輝く社が出てくる。

サクヤは木に隠れている。

サクヤ「(あれが、天狐の社… ?)」

凛は社を開くと、何かが横切る。

凛「何!?」

周りを見渡すと、誰もいない…

凛「(気のせいかな?)」

凛は社の中に入ると…

目の前に人?妖怪?の姿が真ん中にいる。

凛「綺麗な人…(って…自分自身なんだけどね…)」

すると、目の前に半妖が現れる。

サクヤは目の前にいる天狐に黒い札を貼る。

凛「ちょっと!あなたは、誰!?その人に何を貼ったの!?」

サクヤ「ふっ…。私はサクヤ… お前が開いたおかげで任務を果たせた」

凛「(天狐さん!天狐さん!お願い、通じて!)」

天狐「(……。凛さんですか…? 私に…せっかく…会いに来てくれたのに… すみませんね……)」

凛「(ううん。いいの… それより、教えて…私の心残りがある、その記憶を)」


???「フハハハ!教えるも何もない!」


凛「あなたは!誰なの!?」

???「私は帝(みかど)。そこの本体、天狐の記憶を消したのは私だ」

凛「帝?あぁ…!あんたは!」

帝「思い出したようだな、だが記憶なんかどうでもよい… そろそろだな…」

すると……

凛「何!?あんた、何したのよ!」

サクヤ「あんたではない、帝さまだ」


凛「そんなのどうでもいいわよ!」

凛は社の外に出る。

凛「な…に…これ……」

社の周りには物凄い障気が広がっている。

凛「嘘でしょ!?」

すると、凛に天狐が話しかけてくる。

天狐「(凛さん… 帝は、そいつは…妖怪狩りの…)」

凛「(え?妖怪狩りの…待って!天狐さん!天狐さん!)」

天狐の声が消える。

帝「無駄だ… 天狐の念話、意識は消した…もう二度通じないだろうな(* ̄ー ̄)」

凛「あんたね!」

サクヤ「帝…さま…!?」

凛「!」

帝「だが、お前たちはここで死んでもらう…そして街中に障気を溢れさせ、人間どもを支配してくれるわ!ハハハハハハ!ハァーーーハハハハハ!」

帝は本性を現す。

凛「あんたは、妖怪達を無惨に魂を回収した… 死神(ディーラー)!」

帝「そうだ… 私の本性も思い出したか…。さて…誰から始末しようかのぅ……ホッホホホ♪」

鎌がサクヤに向けられる。

サクヤ「帝さま!?いったい…これは!」


凛「なるほど、使えなくなったら処分すると…。そうやって、過去も同じことしてきたんでしょ?ディーラー!」

サクヤ「うそ…帝さま、そんなの嘘ですよね!」

帝「いや、お前は天狐の社を探すこと…それと社内部に入り、邪気…障気を街中に広げさせるための…ただの道具なんだよ!フハハハ!」

サクヤ「そ…そんなっ…」

帝「サクヤ… 悪く思うなよ、死ねっ!」


鎌が振り上げる。

サクヤ「(もう…ダメっ!)」

凛「そうは… させない!刹撃符!」

ディーラーに当たる。

帝「くっ!油断したな… 次は外さん!」
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