幸せの共有
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その15、すれ違う、想い。
「昨日は早く帰れなくてごめん。
今夜もまだ分からないんだ。
だから、ごはんは要らないよ。
先に寝てて」
それだけだった。
どんなに画面を見直しても、
それ以外の言葉は何もない。
返信することさえ拒まれているような
突き放したような…LINE。
何も変わらない、平行線のままだ…
一晩経てば、
いつものように優しい言葉をかけてくれるかもしれない…なんて
そんな都合のいい事を考えていた自分が情けない。
永遠にこのまま…交わらないんじゃないか.な…て
わたしの弱い心が呟いた。
「バカくみ!!」ていうひさちゃんの怒鳴り声がリピートして
ぼろぼろと涙が出た。
イヤだ。
こんなのはイヤ…
わたし、かいちゃんのことが大好きなのに。
わたしはLINEのビデオ通話を押した。
廊下の突き当たり、非常階段の扉を開けて外へ出る。
昼の寒さとは比べものにならないくらいの冷たい風が
わたしの頬に吹き付ける。
出てくれないかもしれない。
でも、言葉じゃもう無理だと思ったの、、
わたしの語彙力じゃ到底この思いは伝わらない。
だから、て
顔を見てどうするかなんていうことも考えずに…
コールする画面をぼんやりと見ていた。
長い間、鳴らし続けてたと思う…
「くみちゃん…?
どうした?
びっくりするじゃん…LINE電話なんて
何か…あった?」
かいちゃんの困り顔。
そんな表情にも泣けてくる。
出てくれたかいちゃんは…やっぱり優しい。
そんなかいちゃんをわたしはきっと困らせてる。
大好きな人が映る小さな画面を
わたしは見つめることしか出来なかった。
「…泣いてるの?…くみちゃん」
ゆっくりとした口調。
辛そうな声。
どうしてかいちゃんが辛いの…?
「そこ何処?くみちゃん、
髪の毛、風でなびいてる」
涙で濡れた顔が死ぬほど冷たい。
「非常階段…」
呟くと、かいちゃんはひどくびっくりしたように目を見開いた。
「そんなところで何してるの、くみちゃん…っ
今日は寒いだろ?
まだ仕事中だよね…?中に入らなきゃ、風邪ひくよ」
まだわたしのことを心配してくれてる。
素直に嬉しかった。
「かいちゃん…、遅くてもいいから
ただいま、て言って帰ってきて欲しいの。
寝てたくないよ、、かいちゃん…っ
起きてかいちゃんを待っていたい。
…じゃないとわたし、いらない子になっちゃうよ」
画面の中の小さなかいちゃんを見つめて、
泣くのを必死に堪えて伝えた。
「…要らなくなんて、ならないだろ。
くみちゃんのご飯はとても美味しくて
くみちゃんとご飯食べてると
本当に幸せだな、て思うよ…?」
「ご飯がないと…幸せじゃない…?」
そんな風に聞こえたんだもん
言っちゃった…!
「…何言ってんだよ」
呆れたようなかいちゃんの表情と声。
ぁあ…、、ダメだ。
やっぱりこれ以上わたしには無理。
無理だよ、ひさちゃん、、
寒すぎて悲しすぎて
意識が遠のきそうになる。
「かいちゃん…ごめんなさい。
わたしもう
ダメかもしれない」
かいちゃんのところを出て行く自分を思い浮かべた。
溢れる涙が止まらなかった。
「くみ…!!!
バカやろうっ!」
「…ひっ」
突然の大音声にスマホを落としそうになるほど驚いた。
「まさか飛び降りようとか思ってないよね?!
そんな事したら一生許さないからな…!!
くみが作るごはんだから美味しいんだろ?!
くみじゃなきゃダメだから一緒に暮らそうて言ったんだろ?!
なんだよ!全然通じてないのかよ?!
なんなんだよ…!!」
な、な、な…なん、なん、、何なんだよ…は
わたしのセリフだよ…かいちゃん。
今のは何?
なんて言ったの…?
「かいちゃんー…、、
…好きだよぉ…、、」
冷たい風に吹かれて髪も顔もくちゃくちゃだったけど、
言えた。
やっとやっと
言えた。
「ホントにさ…なに?
早く帰るから…
ご飯作って、待ってて」
画面の中に、優しく微笑むかいちゃんがいた。
…平行線を
ほんの少し、わたしは傾けることが出来たのかな。
「昨日は早く帰れなくてごめん。
今夜もまだ分からないんだ。
だから、ごはんは要らないよ。
先に寝てて」
それだけだった。
どんなに画面を見直しても、
それ以外の言葉は何もない。
返信することさえ拒まれているような
突き放したような…LINE。
何も変わらない、平行線のままだ…
一晩経てば、
いつものように優しい言葉をかけてくれるかもしれない…なんて
そんな都合のいい事を考えていた自分が情けない。
永遠にこのまま…交わらないんじゃないか.な…て
わたしの弱い心が呟いた。
「バカくみ!!」ていうひさちゃんの怒鳴り声がリピートして
ぼろぼろと涙が出た。
イヤだ。
こんなのはイヤ…
わたし、かいちゃんのことが大好きなのに。
わたしはLINEのビデオ通話を押した。
廊下の突き当たり、非常階段の扉を開けて外へ出る。
昼の寒さとは比べものにならないくらいの冷たい風が
わたしの頬に吹き付ける。
出てくれないかもしれない。
でも、言葉じゃもう無理だと思ったの、、
わたしの語彙力じゃ到底この思いは伝わらない。
だから、て
顔を見てどうするかなんていうことも考えずに…
コールする画面をぼんやりと見ていた。
長い間、鳴らし続けてたと思う…
「くみちゃん…?
どうした?
びっくりするじゃん…LINE電話なんて
何か…あった?」
かいちゃんの困り顔。
そんな表情にも泣けてくる。
出てくれたかいちゃんは…やっぱり優しい。
そんなかいちゃんをわたしはきっと困らせてる。
大好きな人が映る小さな画面を
わたしは見つめることしか出来なかった。
「…泣いてるの?…くみちゃん」
ゆっくりとした口調。
辛そうな声。
どうしてかいちゃんが辛いの…?
「そこ何処?くみちゃん、
髪の毛、風でなびいてる」
涙で濡れた顔が死ぬほど冷たい。
「非常階段…」
呟くと、かいちゃんはひどくびっくりしたように目を見開いた。
「そんなところで何してるの、くみちゃん…っ
今日は寒いだろ?
まだ仕事中だよね…?中に入らなきゃ、風邪ひくよ」
まだわたしのことを心配してくれてる。
素直に嬉しかった。
「かいちゃん…、遅くてもいいから
ただいま、て言って帰ってきて欲しいの。
寝てたくないよ、、かいちゃん…っ
起きてかいちゃんを待っていたい。
…じゃないとわたし、いらない子になっちゃうよ」
画面の中の小さなかいちゃんを見つめて、
泣くのを必死に堪えて伝えた。
「…要らなくなんて、ならないだろ。
くみちゃんのご飯はとても美味しくて
くみちゃんとご飯食べてると
本当に幸せだな、て思うよ…?」
「ご飯がないと…幸せじゃない…?」
そんな風に聞こえたんだもん
言っちゃった…!
「…何言ってんだよ」
呆れたようなかいちゃんの表情と声。
ぁあ…、、ダメだ。
やっぱりこれ以上わたしには無理。
無理だよ、ひさちゃん、、
寒すぎて悲しすぎて
意識が遠のきそうになる。
「かいちゃん…ごめんなさい。
わたしもう
ダメかもしれない」
かいちゃんのところを出て行く自分を思い浮かべた。
溢れる涙が止まらなかった。
「くみ…!!!
バカやろうっ!」
「…ひっ」
突然の大音声にスマホを落としそうになるほど驚いた。
「まさか飛び降りようとか思ってないよね?!
そんな事したら一生許さないからな…!!
くみが作るごはんだから美味しいんだろ?!
くみじゃなきゃダメだから一緒に暮らそうて言ったんだろ?!
なんだよ!全然通じてないのかよ?!
なんなんだよ…!!」
な、な、な…なん、なん、、何なんだよ…は
わたしのセリフだよ…かいちゃん。
今のは何?
なんて言ったの…?
「かいちゃんー…、、
…好きだよぉ…、、」
冷たい風に吹かれて髪も顔もくちゃくちゃだったけど、
言えた。
やっとやっと
言えた。
「ホントにさ…なに?
早く帰るから…
ご飯作って、待ってて」
画面の中に、優しく微笑むかいちゃんがいた。
…平行線を
ほんの少し、わたしは傾けることが出来たのかな。