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その13、しくじりセンセ。
「で?
お弁当持参してる、てことは
振られた、てわけよね?」
振られた…て、その表現、、合ってるだけに刺さるよひさちゃん。
昨日の夜、かいちゃんが帰宅したのは24時、ほんの少し前。
早く帰るように頑張るね、て言ってくれたのに。
『遅くなるから先に寝てて』
というLINEが届いたのが20時頃だった。
「もう作っちゃってたんだもん…」
今日はビルの狭間のベンチでひさちゃんとお昼休憩中。
一人でこのお弁当を食べる勇気がなかったから、
聞いて欲しくてひさちゃんを呼び出した。
ひさちゃんは温かそうな具沢山のスープをテイクアウトして合流。
一通りの出来事をひさちゃんには包み隠さず話し終えたんだけど…
「くみ、あんたさ、最大のチャンスを逃したんじゃない?
あ~、美味しいよぉ~このスープ。身も心もあったまるぅ」
寒いわよ、確かにここは寒い!
晩秋にもなれば外でランチなんてするもんじゃない、分かってるけど…!
「寒くてごめんなさい…!」
心配してくてるんだか何なんだか!思わず拗ねてしまう。
そんなわたしをひさちゃんはチラリと横目で見て
「だからさ…ウソ臭い、て言ったでしょう?
その嘘にどんな意味があるのか…
今のままじゃ、分からないままね?
抱き付いたんだからさ、そのまま押し倒せばよかったのよ。
最大のチャンスを逃した、ていうのはそういう意味」
「お、押し倒す…!?
わ、わたしが?」
その考えは全くなくて、大胆なひさちゃんの言葉にどぎまぎした。
「何よ、くみ?あんたその覚悟もなかったの?
そんな死にそうな顔して冷たいお弁当食べてるから余計具合悪くなるのよ。
だいたい女同士なんだからどっちがどうもへったくれもないでしょ?
確かに相手は超絶カッコいいかもしれない!
でもだからって何しても許されるわけじゃない…!
今晩帰ってきたらそのご飯、チンして食べさせてやればよかったのよ…!」
ひさちゃんがすっごい早口になってきた。
これは怒ってるサイン。
「ご、ごめんなさい、ひさちゃ…」
「なんでがくみが謝るの?!」
被せるように言われて。
「…だって、、どうしていいか分からないよ…ひさちゃん…」
涙が溢れた。
寒い、ほんとにここは寒い。
身体が震えて、心まで縮んでしまった。
「バカくみ…!!」
ひさちゃんがお箸を持ったままのわたしの手を握った。
「らしくない、て言いってるの…!
一緒に暮らす、てあんなに喜んでたじゃん…っ
あの勢いはどこへいったのよ?」
「ひさちゃん…」
彼女の顔を見た。
やっぱり親友だった…一緒になって涙ぐんで…
「くみさ、高校の時もいろいろあったじゃん。
告白してる横から他の女に持ってかれたり、
やっと付き合ったかと思えば二股掛けられてたり、
1年の時だっけ?バレンタインのチョコ、入れる靴箱間違えて
どんくさいにも程度があるっていう…!」
「も、もういい、もういいよひさちゃん」
一緒になって涙ぐんでとか、、浸りそうになったわ…!
「どうせわたしはどんくさいわよ~!」
泣き笑い。
「だから。
今までの失敗を生かせ!て言ってるの。
もたもたしてたらまた逃すよ?」
「ひさちゃん…」
ぐすん…
「顔も知らないライバルのこと気にしてる暇があったら
今夜こそ、早く帰って来てって連絡するの!
で、くみの得意料理で好きな人の身も心も温めなきゃ…!
ほら!もう寒いから撤収~っ」
バタバタと。
持つべきものは曝け出せる友達。
なんだかちょっとだけ心のモヤが晴れた。
わたしが変わらなければ、きっと何も変わらない。
そう思った。
「で?
お弁当持参してる、てことは
振られた、てわけよね?」
振られた…て、その表現、、合ってるだけに刺さるよひさちゃん。
昨日の夜、かいちゃんが帰宅したのは24時、ほんの少し前。
早く帰るように頑張るね、て言ってくれたのに。
『遅くなるから先に寝てて』
というLINEが届いたのが20時頃だった。
「もう作っちゃってたんだもん…」
今日はビルの狭間のベンチでひさちゃんとお昼休憩中。
一人でこのお弁当を食べる勇気がなかったから、
聞いて欲しくてひさちゃんを呼び出した。
ひさちゃんは温かそうな具沢山のスープをテイクアウトして合流。
一通りの出来事をひさちゃんには包み隠さず話し終えたんだけど…
「くみ、あんたさ、最大のチャンスを逃したんじゃない?
あ~、美味しいよぉ~このスープ。身も心もあったまるぅ」
寒いわよ、確かにここは寒い!
晩秋にもなれば外でランチなんてするもんじゃない、分かってるけど…!
「寒くてごめんなさい…!」
心配してくてるんだか何なんだか!思わず拗ねてしまう。
そんなわたしをひさちゃんはチラリと横目で見て
「だからさ…ウソ臭い、て言ったでしょう?
その嘘にどんな意味があるのか…
今のままじゃ、分からないままね?
抱き付いたんだからさ、そのまま押し倒せばよかったのよ。
最大のチャンスを逃した、ていうのはそういう意味」
「お、押し倒す…!?
わ、わたしが?」
その考えは全くなくて、大胆なひさちゃんの言葉にどぎまぎした。
「何よ、くみ?あんたその覚悟もなかったの?
そんな死にそうな顔して冷たいお弁当食べてるから余計具合悪くなるのよ。
だいたい女同士なんだからどっちがどうもへったくれもないでしょ?
確かに相手は超絶カッコいいかもしれない!
でもだからって何しても許されるわけじゃない…!
今晩帰ってきたらそのご飯、チンして食べさせてやればよかったのよ…!」
ひさちゃんがすっごい早口になってきた。
これは怒ってるサイン。
「ご、ごめんなさい、ひさちゃ…」
「なんでがくみが謝るの?!」
被せるように言われて。
「…だって、、どうしていいか分からないよ…ひさちゃん…」
涙が溢れた。
寒い、ほんとにここは寒い。
身体が震えて、心まで縮んでしまった。
「バカくみ…!!」
ひさちゃんがお箸を持ったままのわたしの手を握った。
「らしくない、て言いってるの…!
一緒に暮らす、てあんなに喜んでたじゃん…っ
あの勢いはどこへいったのよ?」
「ひさちゃん…」
彼女の顔を見た。
やっぱり親友だった…一緒になって涙ぐんで…
「くみさ、高校の時もいろいろあったじゃん。
告白してる横から他の女に持ってかれたり、
やっと付き合ったかと思えば二股掛けられてたり、
1年の時だっけ?バレンタインのチョコ、入れる靴箱間違えて
どんくさいにも程度があるっていう…!」
「も、もういい、もういいよひさちゃん」
一緒になって涙ぐんでとか、、浸りそうになったわ…!
「どうせわたしはどんくさいわよ~!」
泣き笑い。
「だから。
今までの失敗を生かせ!て言ってるの。
もたもたしてたらまた逃すよ?」
「ひさちゃん…」
ぐすん…
「顔も知らないライバルのこと気にしてる暇があったら
今夜こそ、早く帰って来てって連絡するの!
で、くみの得意料理で好きな人の身も心も温めなきゃ…!
ほら!もう寒いから撤収~っ」
バタバタと。
持つべきものは曝け出せる友達。
なんだかちょっとだけ心のモヤが晴れた。
わたしが変わらなければ、きっと何も変わらない。
そう思った。