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その11、見えないライバル
「今日はね、水道橋近くのスタジオで撮影なんだ。
終了時間見えなくて。
ご飯要らなくなっちゃったら申し訳ないから、
今夜は私の分、作らなくてもいいからね?」
朝ごはんを二人で食べながらの会話。
何事も無かったみたいにかいちゃんとの日常は流れてる。
例の誤爆の日も、
かいちゃんの帰りは遅かった。
今夜も遅くなるんだ…?
もしかして、、て考えちゃう。
もちろん「まきさん」て、誰ですか?とは聞けていない。
「うん。分かった」
遅くなる、ご飯いらない、ていうだけで
浮気してるんじゃないかなんてイヤな想像しちゃう女になるなんて…
浮気も何も、付き合ってさえいないのに。
そもそも、
かいちゃんのセクシュアリティだって分かってないのに…
「美味しいよねー、
やっぱり茨城の納豆は最高だよね、くみちゃん」
明るい笑顔と心地いい声。
「うん…美味しい」
かいちゃんの大好きな納豆。
…きっとわたしより納豆の方がかいちゃんは好き。
「わたし、納豆にも負けてる…」
「え?」
「あ。」
心の中の呟きが無意識に声に出ちゃった。
「納豆に負けてないよ?
くみちゃんの手料理もすっごく美味しいよ?」
そんな意味じゃないけど、
慰められてるようでどんどん悲しくなってきた。
「ご飯要らない」=わたし、もう要らない子。
みたいに聞こえちゃうのも全部全部
「まきさん」のせい。
あれから一週間経つけど、
かいちゃんの口からまきさんの名前が出ることは無い。
それが余計に、ナニかを隠してるように感じる。
分かってる。
かいちゃんにとっては本当になんでもない事なんだよね…
毎朝、
こうしてかいちゃんと食卓に向かい合って、
一緒に納豆を混ぜ混ぜしてるなんて…
一年前の私、想像してた…?
これ以上何かを望むなんて…バカなわたし。
バカバカ馬鹿ーっ!
何度考えても、どう考えても
わたしには何の権利もない。
それが現実。
「くみちゃん、… くみちゃん?」
「え?あ、はい」
名前を呼ばれて我に返る。
「…泣いてるの…?くみちゃん、
どうした…?」
優しい声で言われて初めて気付いた。
納豆を掻き混ぜながらわたし…、泣いてた。
優しい手を頭に感じた。
かいちゃんはわざわざ立ち上がってテーブルをまわり
私の横に来て
覗き込むようにしてわたしの頭を撫でてくれた。
「マジどうした?
くみちゃんが泣くなんて、ダメだよ。
どうしていいかわかんないじゃん」
ぽんぽんて、慰めるみたいに。
「わたし、子供じゃないよ…?」
かいちゃんを見上げた。
「くみちゃん…?!」
わたしは目の前のかいちゃんの身体に抱き付いた。
理由なんてどうでもいい。
なんて思われてもいい。
このままだとわたしの心が死んじゃうと思った。
「今日はね、水道橋近くのスタジオで撮影なんだ。
終了時間見えなくて。
ご飯要らなくなっちゃったら申し訳ないから、
今夜は私の分、作らなくてもいいからね?」
朝ごはんを二人で食べながらの会話。
何事も無かったみたいにかいちゃんとの日常は流れてる。
例の誤爆の日も、
かいちゃんの帰りは遅かった。
今夜も遅くなるんだ…?
もしかして、、て考えちゃう。
もちろん「まきさん」て、誰ですか?とは聞けていない。
「うん。分かった」
遅くなる、ご飯いらない、ていうだけで
浮気してるんじゃないかなんてイヤな想像しちゃう女になるなんて…
浮気も何も、付き合ってさえいないのに。
そもそも、
かいちゃんのセクシュアリティだって分かってないのに…
「美味しいよねー、
やっぱり茨城の納豆は最高だよね、くみちゃん」
明るい笑顔と心地いい声。
「うん…美味しい」
かいちゃんの大好きな納豆。
…きっとわたしより納豆の方がかいちゃんは好き。
「わたし、納豆にも負けてる…」
「え?」
「あ。」
心の中の呟きが無意識に声に出ちゃった。
「納豆に負けてないよ?
くみちゃんの手料理もすっごく美味しいよ?」
そんな意味じゃないけど、
慰められてるようでどんどん悲しくなってきた。
「ご飯要らない」=わたし、もう要らない子。
みたいに聞こえちゃうのも全部全部
「まきさん」のせい。
あれから一週間経つけど、
かいちゃんの口からまきさんの名前が出ることは無い。
それが余計に、ナニかを隠してるように感じる。
分かってる。
かいちゃんにとっては本当になんでもない事なんだよね…
毎朝、
こうしてかいちゃんと食卓に向かい合って、
一緒に納豆を混ぜ混ぜしてるなんて…
一年前の私、想像してた…?
これ以上何かを望むなんて…バカなわたし。
バカバカ馬鹿ーっ!
何度考えても、どう考えても
わたしには何の権利もない。
それが現実。
「くみちゃん、… くみちゃん?」
「え?あ、はい」
名前を呼ばれて我に返る。
「…泣いてるの…?くみちゃん、
どうした…?」
優しい声で言われて初めて気付いた。
納豆を掻き混ぜながらわたし…、泣いてた。
優しい手を頭に感じた。
かいちゃんはわざわざ立ち上がってテーブルをまわり
私の横に来て
覗き込むようにしてわたしの頭を撫でてくれた。
「マジどうした?
くみちゃんが泣くなんて、ダメだよ。
どうしていいかわかんないじゃん」
ぽんぽんて、慰めるみたいに。
「わたし、子供じゃないよ…?」
かいちゃんを見上げた。
「くみちゃん…?!」
わたしは目の前のかいちゃんの身体に抱き付いた。
理由なんてどうでもいい。
なんて思われてもいい。
このままだとわたしの心が死んじゃうと思った。