掴み取る未来
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最高のファイトだった――屋上のフェンス腰に空を眺めながら櫂は思う。
最強の先導と、最強の自分で闘えたのだから。櫂はあの日のファイトを忘れはしないだろう。
「トシキ!」
屋上のドアが開き、顔を覗かせた幸子が笑顔で走り寄ってきた。
愛しい女の笑顔は櫂の心を温かく満たす。
町の上空からはリングが消え、普段の生活が戻っていた。
「何を考えていたの?」
顔を覗き込んできた幸子に意地悪してやりたくて、耳元にそっと囁いた。
「幸子。お前の事を考えていた」
「――っ!!?」
見る間に赤くなった幸子は分かりやすく、それ故に愛しい。
「もう。普段はシャイなくせに、たまにしれっと恥ずかしい事言うんだから」
「聞いてきたのはお前だろう」
軽く睨みつけてやると、櫂はこの上なく満足そうな表情を返してきた。そんな彼を見ていると、ファイトでも恋人としても櫂には敵わないのだと実感する。
「カードキャピタルに行くんでしょ?」
「ああ。最強のファイターとファイトをしに行く」
「最強のファイター?そんなにすごい人なの!?」
櫂が最強と認めるなど、余程の猛者に違いない。逢うのが楽しみだ。
それから幸子は櫂の腕にぎゅっと腕を絡め寄り添った。
「…でもね、私の最強のファイターはトシキだよ」
「幸子…」
一瞬驚いた顔をした櫂の目が優しく細められる。
普段の厳しい表情の中に垣間見る、彼の優しい笑顔が大好きだ。
そしてその後にゆっくりと近づいてくる唇も。
離れないようにしっかりと絡められた手は、櫂と幸子。2人の未来を暗示していた。
最強の先導と、最強の自分で闘えたのだから。櫂はあの日のファイトを忘れはしないだろう。
「トシキ!」
屋上のドアが開き、顔を覗かせた幸子が笑顔で走り寄ってきた。
愛しい女の笑顔は櫂の心を温かく満たす。
町の上空からはリングが消え、普段の生活が戻っていた。
「何を考えていたの?」
顔を覗き込んできた幸子に意地悪してやりたくて、耳元にそっと囁いた。
「幸子。お前の事を考えていた」
「――っ!!?」
見る間に赤くなった幸子は分かりやすく、それ故に愛しい。
「もう。普段はシャイなくせに、たまにしれっと恥ずかしい事言うんだから」
「聞いてきたのはお前だろう」
軽く睨みつけてやると、櫂はこの上なく満足そうな表情を返してきた。そんな彼を見ていると、ファイトでも恋人としても櫂には敵わないのだと実感する。
「カードキャピタルに行くんでしょ?」
「ああ。最強のファイターとファイトをしに行く」
「最強のファイター?そんなにすごい人なの!?」
櫂が最強と認めるなど、余程の猛者に違いない。逢うのが楽しみだ。
それから幸子は櫂の腕にぎゅっと腕を絡め寄り添った。
「…でもね、私の最強のファイターはトシキだよ」
「幸子…」
一瞬驚いた顔をした櫂の目が優しく細められる。
普段の厳しい表情の中に垣間見る、彼の優しい笑顔が大好きだ。
そしてその後にゆっくりと近づいてくる唇も。
離れないようにしっかりと絡められた手は、櫂と幸子。2人の未来を暗示していた。
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