終焉の始祖
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
立凪タクトは先導アイチに敗れた。
その瞬間 上空に浮かんだ巨大なリンク内部から強風が吹き荒れ、地球に降りたリンクジョーカー達を次々と吸い込み始めた。それは全ての元凶であるタクトも例外ではない。
「タクト、邪魔をするな! 離せ!」
本物のタクトに羽交い締めにされた虚無は、もがきながら憎々しげに叫び、血走った目で櫂を見た。
「櫂トシキ! ファーストリバースファイターであるお前がいる限り、私はまた直ぐにでも地球に舞い戻る!」
虚無は顔を歪ませながら絶叫しタクトと共に消えた。
「………」
櫂は目を細めてその光景を眺めていた。
悪しき力は地球の若き先導者により挫かれた。
己を包み込むこの絶対的な禍々しい力も直に消滅するだろう。そうなる前に…。
「幸子」
「トシキ…」
櫂は己に寄り添う女へと視線を向けた。
脅威は過ぎ去ったというのに、彼女の瞳はまだ何処か不安な色を帯びていた。それはこの先に待つ未来の憂い故か…。
(俺は――‥)
この愛しい女を手放すなど考えられない。有り得ないと思っていた。
だが――。
櫂は手を伸ばし 何も言わずにただ幸子の顎を捕らえ、そのまま唇を重ねた。
「んっ…」
小さな驚き声をあげはしたものの、幸子は黙って櫂を受け止めた。
「本当に求めていた相手がここにいたとは…」
ゆっくりと歩いていった先には、リングを見上げている蒼き先導者。
その瞬間 上空に浮かんだ巨大なリンク内部から強風が吹き荒れ、地球に降りたリンクジョーカー達を次々と吸い込み始めた。それは全ての元凶であるタクトも例外ではない。
「タクト、邪魔をするな! 離せ!」
本物のタクトに羽交い締めにされた虚無は、もがきながら憎々しげに叫び、血走った目で櫂を見た。
「櫂トシキ! ファーストリバースファイターであるお前がいる限り、私はまた直ぐにでも地球に舞い戻る!」
虚無は顔を歪ませながら絶叫しタクトと共に消えた。
「………」
櫂は目を細めてその光景を眺めていた。
悪しき力は地球の若き先導者により挫かれた。
己を包み込むこの絶対的な禍々しい力も直に消滅するだろう。そうなる前に…。
「幸子」
「トシキ…」
櫂は己に寄り添う女へと視線を向けた。
脅威は過ぎ去ったというのに、彼女の瞳はまだ何処か不安な色を帯びていた。それはこの先に待つ未来の憂い故か…。
(俺は――‥)
この愛しい女を手放すなど考えられない。有り得ないと思っていた。
だが――。
櫂は手を伸ばし 何も言わずにただ幸子の顎を捕らえ、そのまま唇を重ねた。
「んっ…」
小さな驚き声をあげはしたものの、幸子は黙って櫂を受け止めた。
「本当に求めていた相手がここにいたとは…」
ゆっくりと歩いていった先には、リングを見上げている蒼き先導者。