渇望する対決
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雀ヶ森と幸子、それに後を追ってきた先導の3人は立凪タクトとの決着をつけるべく屋上へとやって来た。
「リングがあんな近くに……」
「大変な事になってますねぇ」
どす黒い空に浮かぶ不吉な赤いリングは禍々しい力を放ち、一層不気味さを増していた。
「地球、そして惑星クレイ――全てがリンクジョーカーに染まる」
本物のタクトと融合し新たな力を得た虚無(ヴォイド)が残忍な笑みを浮かべ、語る。そしてタクトは最強のリバースファイターを屋上へ呼び寄せた。
「君達の相手は彼です」
エレベーターに乗り現れたのは――
「トシキ…!!」
幸子の声など聞こえていないかのように応えず、櫂はその鋭い瞳でただ一人だけを射抜いた。
「レン…」
「櫂」
櫂トシキには雀ヶ森レン。
雀ヶ森レンには櫂トシキ。
互いの姿のみが両の眼(まなこ)に映る。
「探すのに少々手惑いましたが…やっとたどり着きましたよ」
「………」
その言動から雀ヶ森が最初から櫂を目的にしていたと分かる。櫂は雀ヶ森から視線を外し幸子を見た。心配そうな揺れる瞳と合った。
(幸子がリバースから解き放たれている…)
幸子の瞳からは暗い影は消え、今は彼女特有の柔らかい光が宿っている。
「幸子が気になるのかい?」
「幸子を戻したのはお前か?」
「はい、僕です」
福原をリバースさせたのが櫂だと雀ヶ森は気づいていたのだ。それ故自分を追い求めて来たし、幸子がリバースされる事も検討がついていたのだろう。
飄々としているようで、実は全てを見透かしている――雀ヶ森レンとはそういう男だ。
「幸子のリバースも想定内という訳か」
「いえ、そうでもありません」
「?!……」
櫂が眉を潜めた。
「どんな理由があれ、僕は櫂が幸子をリバースする可能性は低いと踏んでいたんです」
「?!……」
「確かにいざとなったら幸子のリバースを解除するつもりではいましたが……不本意な結果です」
「……何が言いたい」
「幸子を大切にしないなんて櫂らしくない」
雀ヶ森はきっぱりと言い切った。当然櫂は反発する。
「幸子は俺のものだ。どうするかは俺が決める」
「ふーん……」
冷めたような目をして相槌を打った雀ヶ森の表情が引き締まった。
「やはり今の櫂に幸子は任せられないな」
「何!?」
「僕が大切にします。櫂の分まで。幸子を」
「リングがあんな近くに……」
「大変な事になってますねぇ」
どす黒い空に浮かぶ不吉な赤いリングは禍々しい力を放ち、一層不気味さを増していた。
「地球、そして惑星クレイ――全てがリンクジョーカーに染まる」
本物のタクトと融合し新たな力を得た虚無(ヴォイド)が残忍な笑みを浮かべ、語る。そしてタクトは最強のリバースファイターを屋上へ呼び寄せた。
「君達の相手は彼です」
エレベーターに乗り現れたのは――
「トシキ…!!」
幸子の声など聞こえていないかのように応えず、櫂はその鋭い瞳でただ一人だけを射抜いた。
「レン…」
「櫂」
櫂トシキには雀ヶ森レン。
雀ヶ森レンには櫂トシキ。
互いの姿のみが両の眼(まなこ)に映る。
「探すのに少々手惑いましたが…やっとたどり着きましたよ」
「………」
その言動から雀ヶ森が最初から櫂を目的にしていたと分かる。櫂は雀ヶ森から視線を外し幸子を見た。心配そうな揺れる瞳と合った。
(幸子がリバースから解き放たれている…)
幸子の瞳からは暗い影は消え、今は彼女特有の柔らかい光が宿っている。
「幸子が気になるのかい?」
「幸子を戻したのはお前か?」
「はい、僕です」
福原をリバースさせたのが櫂だと雀ヶ森は気づいていたのだ。それ故自分を追い求めて来たし、幸子がリバースされる事も検討がついていたのだろう。
飄々としているようで、実は全てを見透かしている――雀ヶ森レンとはそういう男だ。
「幸子のリバースも想定内という訳か」
「いえ、そうでもありません」
「?!……」
櫂が眉を潜めた。
「どんな理由があれ、僕は櫂が幸子をリバースする可能性は低いと踏んでいたんです」
「?!……」
「確かにいざとなったら幸子のリバースを解除するつもりではいましたが……不本意な結果です」
「……何が言いたい」
「幸子を大切にしないなんて櫂らしくない」
雀ヶ森はきっぱりと言い切った。当然櫂は反発する。
「幸子は俺のものだ。どうするかは俺が決める」
「ふーん……」
冷めたような目をして相槌を打った雀ヶ森の表情が引き締まった。
「やはり今の櫂に幸子は任せられないな」
「何!?」
「僕が大切にします。櫂の分まで。幸子を」