渇望する対決
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控え室を出た雀ヶ森と幸子は、その先にあるエレベーターホールで新城、鳴海らと合流した。
「どうやらうまく行ったようだな」
「はい、僕の計画に死角はありません。なーんて」
場の緊張を解す為か、雀ヶ森は芝居がかった口調で話す。幸子が思わず口許を緩めていると、新城の横からズカズカと鳴海。
「ちょっと木梨幸子!レン様に世話かけてんじゃないわよ!!」
「ご、ごめんなさい…!!」
「……全く、何もなかったからいいようなものの」
「!!?」
一見キツくあたっているように感じる。だがもしかして――
(心配してくれてるのかな)
その気遣いが申し訳ないと思う反面、とても嬉しい。
「アサカさん」
「何よ?」
「心配かけてごめんなさい。それと…ありがとう」
「!!?」
今度は鳴海が面喰らう番だった。
芽生えつつある友情に新城は笑みを見せ、すぐに顔を引き締める。
「急ぐぞ。一刻の有余もならん」
「はい、行きましょう。僕ももう待ちきれません」
エレベーターで上階へ向かうと、そのあちこちで敗北したリバースファイター達が床に伏していた。
「これは……一体誰が!?」
「誰がしたのか…君には分かるはずだよ、幸子」
雀ヶ森に言われてハッとする。リバースファイターに屈せず立ち向かうもの……考えるまでもないか。
廊下を足早に進むと、開かれた扉の先に彼らはいた。
リバースファイターにより壁際に追いつめられているのは先導に戸倉…それに蒼龍レオン。
新城と鳴海が先頭に立ち、リバースファイター達を蹴散らす。
「間に合ったようですね」
「レンさん!?それに幸子さん!」
「幸子、無事だったんだね!」
「うん、ミサキちゃん達も…無事で良かった」
駆けつけてきた幸子の受け答えがしっかりとしている事に戸倉は気づく。
「幸子…あんたリバースから解き放たれたの?」
「レン君に助けてもらったの。心配かけてごめん」
謝罪すれば戸倉はふるふると首を横に振る。
改めて戦況を見渡してみると、3人共かなり消耗している様子が伺えた。特に先導はそれが顕著に感じる。
「レン、ここは任せて行け。俺達が引き受けよう」
「じゃあ僕が決着をつけてくるよ。行くよ、幸子」
リバースファイターを敬遠しながら新城が言うと、雀ヶ森はいつもの調子で頷いて幸子を呼んだ。頷いて立ち上がろうとする幸子のその腕を戸倉が掴む。
戸倉の表情は何処となく不安そうで――幸子は安心させるように彼女の手に自分の手を添えた。
「私はレン君と最上階に向かうね。ミサキちゃんは皆と一緒に早くここから脱出して」
「幸子…あんたも一緒に逃げよう」
「トシキが待っているの。…行かなくちゃ」
静かに首を横に振ると、納得したのか戸倉はゆっくりと掴んでいた手を離した。
「レン君、行こう」
「はい」
にこやかに頷いた雀ヶ森が頼もしかった。
「どうやらうまく行ったようだな」
「はい、僕の計画に死角はありません。なーんて」
場の緊張を解す為か、雀ヶ森は芝居がかった口調で話す。幸子が思わず口許を緩めていると、新城の横からズカズカと鳴海。
「ちょっと木梨幸子!レン様に世話かけてんじゃないわよ!!」
「ご、ごめんなさい…!!」
「……全く、何もなかったからいいようなものの」
「!!?」
一見キツくあたっているように感じる。だがもしかして――
(心配してくれてるのかな)
その気遣いが申し訳ないと思う反面、とても嬉しい。
「アサカさん」
「何よ?」
「心配かけてごめんなさい。それと…ありがとう」
「!!?」
今度は鳴海が面喰らう番だった。
芽生えつつある友情に新城は笑みを見せ、すぐに顔を引き締める。
「急ぐぞ。一刻の有余もならん」
「はい、行きましょう。僕ももう待ちきれません」
エレベーターで上階へ向かうと、そのあちこちで敗北したリバースファイター達が床に伏していた。
「これは……一体誰が!?」
「誰がしたのか…君には分かるはずだよ、幸子」
雀ヶ森に言われてハッとする。リバースファイターに屈せず立ち向かうもの……考えるまでもないか。
廊下を足早に進むと、開かれた扉の先に彼らはいた。
リバースファイターにより壁際に追いつめられているのは先導に戸倉…それに蒼龍レオン。
新城と鳴海が先頭に立ち、リバースファイター達を蹴散らす。
「間に合ったようですね」
「レンさん!?それに幸子さん!」
「幸子、無事だったんだね!」
「うん、ミサキちゃん達も…無事で良かった」
駆けつけてきた幸子の受け答えがしっかりとしている事に戸倉は気づく。
「幸子…あんたリバースから解き放たれたの?」
「レン君に助けてもらったの。心配かけてごめん」
謝罪すれば戸倉はふるふると首を横に振る。
改めて戦況を見渡してみると、3人共かなり消耗している様子が伺えた。特に先導はそれが顕著に感じる。
「レン、ここは任せて行け。俺達が引き受けよう」
「じゃあ僕が決着をつけてくるよ。行くよ、幸子」
リバースファイターを敬遠しながら新城が言うと、雀ヶ森はいつもの調子で頷いて幸子を呼んだ。頷いて立ち上がろうとする幸子のその腕を戸倉が掴む。
戸倉の表情は何処となく不安そうで――幸子は安心させるように彼女の手に自分の手を添えた。
「私はレン君と最上階に向かうね。ミサキちゃんは皆と一緒に早くここから脱出して」
「幸子…あんたも一緒に逃げよう」
「トシキが待っているの。…行かなくちゃ」
静かに首を横に振ると、納得したのか戸倉はゆっくりと掴んでいた手を離した。
「レン君、行こう」
「はい」
にこやかに頷いた雀ヶ森が頼もしかった。