対極の先導者
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「どうやら俺はお前を越えたようだ!」
櫂の表情が悦びに歪む。
カオスブレイカー・ドラゴンの攻撃をクインテッドウォールで防いだ先導。その瞬間、櫂は己の勝利を確信したのだ。
「破られぬ壁はない。――チェック・ザ・ドライブトリガー」
引き当てられたヒールトリガーの効果でパワー+5000を得たカオスブレイカー・ドラゴンは、クインテッドウォールを破り先導にとどめをさした。
「さらばだ、アイチ」
その声は緊迫した空間に静かに響き渡った。
「ああああっ!」
ファイトに破れた先導を禍々しい力が包み込む。先導はリバースに抗い、苦し気な悲鳴を上げ続けた。
その様子を見つめる櫂の口角が引き上がる。
「もはやこのデッキも必要ない。リンクジョーカーの力は俺のものになった」
俺はこの力を得る為に全てを捨てた。
全てを捨てた者と全てを背負った者――それがこの差だ。
……いや、たったひとつだけ。
「幸子」
この女だけは――
「来い」
「…はい」
「幸子!」
差し伸べられた手。それを取ろうと動いた幸子の腕が掴まれる。
掴んだのは戸倉だった。苦しいような、悲しいような、そんな表情をしている。
「幸子、待って。行かないで。行っちゃダメ」
絞り出すような悲痛な声。
それもリバースした今の幸子には届かなかった。
「なんで? トシキの傍にいるのが私の幸せなの。邪魔をしないで」
「幸子…!!」
戸倉の掴む手の力が緩んだ隙に、幸子はスルリと腕を抜いて櫂の許へと駆け寄る。
「トシキ…これでまた最強に一歩近づいたね」
場に似つかわしくない優しい笑みを彼女にだけ見せ、櫂は幸子を引き寄せた。
それから呪縛に抵抗して依然苦しむ先導に冷めた目を向けた。
俺が捕らわれていたものはお前だ、アイチ。
だがそれも終わりだ。お前のリバースと共に――‥
櫂の表情が悦びに歪む。
カオスブレイカー・ドラゴンの攻撃をクインテッドウォールで防いだ先導。その瞬間、櫂は己の勝利を確信したのだ。
「破られぬ壁はない。――チェック・ザ・ドライブトリガー」
引き当てられたヒールトリガーの効果でパワー+5000を得たカオスブレイカー・ドラゴンは、クインテッドウォールを破り先導にとどめをさした。
「さらばだ、アイチ」
その声は緊迫した空間に静かに響き渡った。
「ああああっ!」
ファイトに破れた先導を禍々しい力が包み込む。先導はリバースに抗い、苦し気な悲鳴を上げ続けた。
その様子を見つめる櫂の口角が引き上がる。
「もはやこのデッキも必要ない。リンクジョーカーの力は俺のものになった」
俺はこの力を得る為に全てを捨てた。
全てを捨てた者と全てを背負った者――それがこの差だ。
……いや、たったひとつだけ。
「幸子」
この女だけは――
「来い」
「…はい」
「幸子!」
差し伸べられた手。それを取ろうと動いた幸子の腕が掴まれる。
掴んだのは戸倉だった。苦しいような、悲しいような、そんな表情をしている。
「幸子、待って。行かないで。行っちゃダメ」
絞り出すような悲痛な声。
それもリバースした今の幸子には届かなかった。
「なんで? トシキの傍にいるのが私の幸せなの。邪魔をしないで」
「幸子…!!」
戸倉の掴む手の力が緩んだ隙に、幸子はスルリと腕を抜いて櫂の許へと駆け寄る。
「トシキ…これでまた最強に一歩近づいたね」
場に似つかわしくない優しい笑みを彼女にだけ見せ、櫂は幸子を引き寄せた。
それから呪縛に抵抗して依然苦しむ先導に冷めた目を向けた。
俺が捕らわれていたものはお前だ、アイチ。
だがそれも終わりだ。お前のリバースと共に――‥